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【VTuber】猫乃わん太 through Unmemory World Online【ぬいぐるみ系】  作者: 水城みつは
第三章 ペンギン大戦!

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第111話 南の島へ

 迷い宿(マヨヒヤド)でゆっくりと休んだ翌日、ボクらは転移ポータルのあるペンギンさんの村まで戻ってきていた。


「こんにちわ~ん、ぬいぐるみ系VTuber猫乃わん太わん! 予告どおり今日は南の島に向かおうと思います」


◯[こんにちわ~ん、待ってた!]

∈[遂に南の島かにゃ。新エリア楽しみにゃ]

▽[わん太の島の南でペンギンの島の北の島だよな。今度こそ本当に着くよな……]


 一部不安そうなリスナーのコメントは見なかったことにして、転移ポータルの側でなにやらピカピカ光りながら動き回っているメルリンに話しかける。


「メルリン、転移ポータルは動きそうかわん?」


―― 『はい、マスター。転移ポータルM2FPA8への龍脈からのエネルギー供給は順調です。既に転移ポータルM2EPA9へ移動分の供給は済んでおり、移動のためのリンク確立作業中となっています』


 メルリンの銀色の体に薄っすらと複雑な模様が明滅し、その変化に合わせて転移ポータルの床も光っている。

 時折ボクの周りにも半透明のウィンドウが開いては何か文字が流れて消えていく。


「ところでメルリン、この転移ポータルは南の島行きで良いんだよね? やっと逸れたみんなと合流できるわん」


―― 『マスター、この転移ポータルM2FPA8の行き先はここより南の転移ポータルM2EPA9です。これまでの情報から推定、南の島となりますが、皆様の転移された転移ポータルM29PAEとの距離はかなり離れていると推測されます』


 そう言えば転移したみんなは何やら小島に出たとヒルメさんが言っていた気がする。


「そっかー、じゃぁ地道に移動して合流するか水龍さんを探すかになるね。まずは龍脈を探しながらみんなの移動した転移ポータルを目指してみることにしようわん」


『ま、龍脈探しはワイにまかせとけや。さくっと龍脈も水龍も探したるわ』


 ボクの腰にぶら下がったスコップさんが自信たっぷりだ。

 いつの間にかペカペカと点滅していた転移ポータルもゆったりとした点滅に変化しており、どうやら転移準備は整っているようだ。


「わん太様、南の島に行くにあたって娘を同行させては頂けませんか? 我々としては南の島へと戻るのは先祖からの悲願。とは言え儂などは今更新しい土地へ向かう気概はありません。ですが、娘達若い世代は違います」


 田脇たわきさんの後ろからペンギンのお嬢さんともう一人が歩み出る。


「わん太様、田脇たわきの娘、麻結まゆ・リヴァイアと申します。わたくしと……」

「お嬢様の世話係のクレスです。勇者様、わたし達二人の同行をお願いいたします」

 少しツンと澄ました感じのお嬢様と何故かメイド姿のペンギンさん二人だ。


「勇者様はやめてわん。着いてくるのは構わないけど、危ないかもしれないわん」


 今から向かうのは未知のエリアだ。しかも、管理者である水龍が不在となっている。


「危険は承知ですが、私はベアゴロー流(まさかり)術の免許皆伝です。決して足手まといにはなりません」

「わたしもベアゴロー流スモー術の免許皆伝です。それに、お嬢様と違って家事全般もお任せください」


「ちょ、ちょっと、クレスってばそれじゃぁ私がポンコツみたいじゃ……」


◎[ポンコツお嬢様助かる。メイドさんも良いなー]

◯[南の島行きのわん太パーティは三人か。けど、全員前衛なのかな。そして、ベアゴロー流って何?]

∪[免許皆伝のオンパレードだけど腕は立つのか?]


『ふむ、弱くはなそうだが、わん太、連れて行くんか?』


「行く気まんまんっぽいし、旅は道連れわん。けど、何かあっても自己責任わん」


「わかりましたわ。むしろ、私がわん太様をお守り致します」

「問題ありません。食事等に関してはわたしにお任せください」


 二人は力強い言葉と共に頷いた。


―― 『マスター、転移準備が出来ました。転移人数は三名、前回の転送シーケンスを参考にエネルギー量の調整は完了しています。転移ポータル上に移動してください』


 点滅が止み、薄っすらと光っている転移ポータルの上に移動する。

 碧鳥人リヴァイア族の二人も恐る恐ると言った風でそろりそろりと光るポータルに足を踏み入れた。


「転移先の安全が確認できたらみんなが移動できるように権限を調整するわん」


「わかりました。わん太様、気を付けていってらっしゃいませ。そして、麻結にクレスよ、わん太様に迷惑を掛けぬようお務めを果たすのだぞ」


「はい、行ってまいります、お父様」

「村長、お嬢様のことはお任せください」


 見送りの田脇たわきさん、そして、村のみんなが転移ポータルから一歩離れる。


―― 『転送シーケンスを開始します』


―― 転移シーケンスが起動されました。

   転送までのカウントダウンを開始します。

   10、9、8、……


 無機質なカウントダウンが転移ポータルから流れ、足元のポータルの発光が強くなっていく。


―― ……3、2、1 転送を開始します。


 転移ポータルの周囲に光の膜が生じる。


◯[今度はちゃんと転送されるかなw]

▽[おい、フラグ立てるのやめて差し上げろwww]

∈[今度こそ南の島、楽しみにゃ]


 ふわりとした浮遊感と共に周囲の風景が流れるように変化し、光に包まれた。


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