二人の来訪者
こんにちは。フリテンというものです。
前回投稿からまた間が空いてしまいました…頑張って毎日投稿しようとしてますが、体力的に辛いところがあるかもしれません^^;
それでは始まります。
あれから数日経った…が、未だにリンが戻ってくることは無かった。これといった仕事も入ってこないので、レイはかなり暇していた。
昨日までは。
「あーもう…なんで一気に出してくるかなぁ…!」
やることが無くなったのを知ってか知らずか、彼女の担任が急に課題を出してきたのである。それも結構な量だ。
さすがにこれ以上課題を出さないと成績がマズイことになる。放り投げるわけにはいかなかった。
「リンさんがいれば色々教えてくれるんだけどなぁ…どこ行ったのよほんとに…」
「失礼します」
「んあぁ?」
課題という名の絶望と戦っていると、アルバイトの受付嬢が部屋に入ってきた。今の嘆きを聞いて助けに来た…わけでは無さそうだ。
「リンさんに会いに来た…と仰る方が来られたのですが、どうしましょうか?」
「リンさんに?う〜ん…特に誰かが来る、なんて聞いてないけど。その人、なんのために会いに来たのか言ってる?」
「いえ、特には…。不在だということ、お伝えしてきましょうか?」
う〜む、とレイは唸る。このまま送り返してもいいのだが…わざわざもう一度、リンに会いに来るのは面倒だろう。それなら自分が、リンに要件を伝えた方が手っ取り早いな、と考えた。
「いや、その人、連れてきてよ。私はこいつらをちょっとどかしとくからさ」
「わかりました。では、行って参ります」
「頼んだよぉ」
「いや、すまないね。まさかリンくんが不在だとは思ってなかったよ」
「こちらこそすみません…」
「謝る必要は無いよ。悪いことをしているわけじゃないからね」
レイは、不慣れな敬語で客人と話していた。ギルドに入って、これが初めての接客なのだ。正直なところ、緊張しまくっていた。
「して、伝えておいてほしいことなんだが…」
「あ、えっと…その前にお名前を聞かせていただいても…?」
「ああそうか。君とは、初めて会うんだったな」
客人は席を立ち、得意げに言った。
「私の名はヴォルカ・ビリン・アダン。かのプリマリ博士の末裔さ」
「プリマリ博士!?…って、どなた…でしたっけ?」
ズコーっ!と、ヴォルカと名乗った女性が頭からずっこける。レイは不思議そうな顔でそれを眺めていた。
「…こほん、プリマリ博士は魔装の初めての製作者だ。このくらい、学校の教科書にも書いてあるはずだが?」
「あ、あはは…」
歴史が大の苦手であったレイは、「すごい人」としか覚えていなかった。
「まあその話は置いておくとして…本題だ。私が新たに開発していた魔装が完成したので、リンくんで性能テストをしたくてな」
「ふむふむ、なるほど…魔装を着てほしい、ということね?」
「敬語!」
言われて、つい普通に喋ってしまったことに気づく。ヴォルカは、それと、と話を続けた。
「魔装を着て欲しいわけではない。装着員は私が用意してある。リンくんには、その子と戦ってほしいのだ」
「な、なるほど…」
「こちらとしては、今からちょうど1ヶ月後に行いたいのだが…大丈夫かね?」
1ヶ月。それだけあれば、さすがにリンも戻ってきていることだろう。
「ええ…恐らくは。でも、もしリンさんが戻ってなかったら…どうしましょう?」
「その時は君が変わりに来てくれ。まあ、そうなると今回の魔装の本領は試せないかもしれないが…まあいいか」
「えぇっと、ヴォルカさんから、1ヶ月後の新品魔装のテストに付き合ってくれ…これで良かったわね」
ヴォルカとの話が終わってから数十分後。レイは改めて、メモの内容を確認する。どこにも間違いはないようだ。
「それにしても、なんでわざわざリンさんに頼むのかねぇ…ギルド総括会に、そういう専門の人がいた気がするけど…」
「レ、レイさん、大変です!」
少し考えているところに、受付嬢が慌てて来た。尋常ではない様子に、レイはすぐさま何があったのか尋ねた。
「コ、真装を着た人が、いきなり入ってきて…レイさんを出せと…!」
「その必要は無い」
その声が聞こえた瞬間、部屋の扉が吹き飛ばされた。強い衝撃に、受付嬢とレイの二人も吹き飛ばされる。扉があった場所に立ちこめる煙、それが晴れた時――そこには、一人の女が立っていた。
「よお。お前がここの戦闘員だな。例の女もいないときた…」
「…何をするつもり?」
確実に、ヴォルカのような「客人」ではない。警戒しながら聞くと…彼女は、こういった。
「俺の名は風斬 レオ。早速で悪いが…魔装狩りの時間だ」
ここまでご覧いただきありがとうございます。
さて、とうとうレイの元にも、噂の襲撃者がやってきましたね。
相手は真装持ちということですが、果たして勝つことはできるのでしょうか…
それでは次回の作品でお会いしましょう




