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主人公が強い方が人気らしいので、今回はチートを使わせます。

チートはゲームで知っています。

チートを使うと、敵を簡単に倒せます。

ただ、物語には「ピンチ」が必要らしいです。


チートを使うとピンチにならない。

かなり悩みました。


そこで、主人公以外をピンチにすることにしました。

これなら主人公は強いままです。


また、ライトノベルでは難しい説明は避けた方がよいようです。

読者は設定資料を読むために小説を読んでいるわけではありません。

これはもっともだと思います。


そこで、王国と帝国軍が戦争になった経緯は省略しました。

王国と帝国には、百年以上にわたる複雑な対立があった。


なんやかんやあって、戦争になった。

※二つの国家の関係については、今のところ覚えなくても大丈夫です。


そんな戦争の最中、俺は勇者パーティーと出会った。


「俺たちのパーティーに入らないか」


勇者を名乗る金髪の青年が言った。


後ろには戦士と魔法使いと僧侶がいた。


「いいよ」


俺は仲間になった。


その日の夜。


黒衣の男が、月を背負って立っていた。

※黒い服を着せると強キャラっぽくなるらしいです。


「来たか」


低い声だった。


たぶん強い。


「何者だ!」


勇者が剣を抜いた。


黒衣の男も剣を抜いた。


戦いが始まった。


戦士が吹き飛ばされた。


魔法使いも吹き飛ばされた。


僧侶も吹き飛ばされた。


勇者だけが残った。


「くっ……強い!」


勇者は膝をついた。


黒衣の男が剣を振りかぶる。


勇者のピンチだった。

※物語にはピンチが必要らしいので、仲間だけピンチにしました。


俺は二人の間に割って入った。


剣が俺の首に直撃した。


しかし、傷一つつかなかった。


「なに!?」


「チートだからな」


「ずるいぞ!」


俺は《黒の剣》を抜いた。

※剣を黒くすると、普通の剣より強そうです。


「その剣は……!」


「黒の剣だ」


「見れば分かる!」


俺は剣を振った。


「ぐわっ!」


黒衣の男は倒れた。


一撃だった。


「すごい……」


勇者が立ち上がった。


俺は黒の剣をしまった。


「助かったよ」


「気にするな」


勇者は少し黙った。


戦士と魔法使いと僧侶も集まってきた。


四人で何か相談している。


作戦会議だろうか。


やがて勇者がこちらを向いた。


「お前をパーティーから追放する」


「なんで?」


「チートを使ったからだ」


「強い方がいいんじゃないのか?」


「強いのはいい」


勇者は言った。


「チートは駄目だろ」


確かにそうだった。


俺は追放された。

今回は、チートと追放を入れました。

チートというのは、ただ強ければいいというものではないと思います。

大きな力には、それ相応のリスクが伴うべきです。

何の代償もなく強いだけでは、物語に緊張感がありません。


その点、今回の主人公には「チートを使うとパーティーから追放される」という明確なリスクがあります。

力を使えば仲間を救える。

しかし、使えば自分の居場所を失う。

こうした葛藤が、主人公に深みを与えるのではないでしょうか。


ゲームでもチートを使うとBANされます。

よくできていると思います。


次回は「ざまぁ」を入れる予定です。

追放した側が後悔すると、ざまぁになるらしいです。

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