ステータス画面を出せば読者は安心するようです。
ライトノベルのヒロインには「属性」が必要らしいです。
なので、今回からヒロインはツンデレにします。
固有名詞が増えすぎると読者が離脱するようなので、
ヒロイン含め名称は極力減らしました。
最近は、最初から強そうなスキルより「外れスキル」の方が人気らしいです。
ただし、本当に外れだと困るので、実は強いものにします。
外れスキルは、一見すると使い道がなさそうなものほどいいようです。
そこで、工夫次第で何でもできるようにしました。
最後に、物語には「ヒーローズジャーニー」という基本構造があるようです。
古今東西の神話に共通する、英雄が英雄になるための道筋です。
ライトノベルも物語である以上、この構造に収まるはずです。
銀髪青眼の美少女に案内され、ギルドに着いた。
「べ、別にあんたのために案内してあげるわけじゃないんだからね!」
冒険者登録を行う。
水晶に触れると、目の前に文字が浮かんだ。
【名前:ユウ】
【レベル:1】
【HP:10】
【MP:10】
【攻撃力:10】
【防御力:10】
【素早さ:10】
【固有スキル:《ピーナッツ支配》】
※数字にすると強さが分かりやすくなります。
「……全部10か」
受付嬢が困ったように言った。
「平均ですね」
「スキルは?」
「《ピーナッツ支配》……」
周囲が静まり返った。
「……外れだな」
誰かが笑った。
※弱そうですが、あとで強いことがわかります。
「おい、ピーナッツ野郎※。仲間をやるよ」
※Peeはおしっこ、Nutsは頭がおかしいという意味らしいです。合わせると、おそらく最大級の侮辱になります。
男が袋から一粒つまみ、俺に投げつけた。
胸に当たり、床に落ちる。
笑い声が上がった。
その一粒が、震えた。
やがて、俺の足元へ転がってきた。
その瞬間。
世界中で、土がわずかに震えた。
王都の市場で。
港町の倉庫で。
名もない農村の乾いた畑で。
地の底で長く眠っていたものが、目を覚ます。
世界の落花生が、再び一つの魂を得た。
――王になりなされ。
声が聞こえた。
老人のようでもあり、幼子のようでもあった。
――我らは長く、土の下で待っておりました。
――名もなく、王もなく。
――陽を見ることもなく。
一つではない。百でも、千でもない。
遥か彼方まで。この大地に埋まるすべての落花生が、俺を見ていた。
――王になりなされ。
――地に実るものの、最初の王に。
俺は一歩後ずさった。
「俺には無理だ」
※ここは「冒険への拒絶」です。
――恐れることはありません。
――王になりなされ。
「……分かった」
※これで第一の境界を越えました。
地面から無数の落花生が浮かび上がった。
一粒一粒は小さい。
だが、数万、数十万となれば違う。
それらは渦を巻き、俺の足元に巨大な帯を作った。
一歩踏み出す。
落花生の群れが、その足を受け止める。
二歩目には、俺は空にいた。
【名前:ユウ】
【レベル:1】
【HP:10】
【MP:10】
【攻撃力:10】
【防御力:10】
【素早さ:10】
【固有スキル:《ピーナッツ支配》】
【称号:《地に実るものの王》】
【支配下個体数:8,741,229,031】
「べ、別にあんたが世界中の落花生を支配したからって、見直したわけじゃないんだからね!」
※見直しています。ツンデレなので逆のことを言っています。
もはや、誰も笑っていなかった。
今回は「外れスキルが実は最強」という展開を取り入れました。
一見すると弱そうな《ピーナッツ支配》ですが、その本質は世界中の落花生に干渉できる非常に強力な能力です。
また、植物にも古い記憶があるという設定を加えたことで、世界観にもかなり厚みが出たと思います。
だいぶライトノベルらしくなってきました。




