日の姫と月の姫
私はさっそく叔父さんの仕事部屋に行った。
「叔父さん勝手に友達連れてきたんだけど、中に入れていい?」
叔父さんは少し顔が怖い人だ。
「日菜梨が勝手に友達を呼ぶと言うことは、何か事情でもあるんだな?」
私は首を縦にふる。
「構わない。だが、日菜梨の部屋で遊べよ。こっちは仕事しているから。」
「わかった。」
「ねぇ、日菜梨」
日和が不思議に聞いてくる。
「何?」
「日菜梨の家は叔父さんと二人暮らしなの?」
「違うよ。お手伝いさんがいるよ。後お兄ちゃんがいる。」
「もしかして日菜梨の家もお金持ち?」
驚く顔で晴人くんが言う。
「全然。こっちが私の部屋。」
「可愛い部屋だね。歴史の本いっぱいある。」
目を輝かせる日和。その間に私は棚から書物を取り出す。
「これは何?」
みんなは話をする雰囲気になったのでカーペットの上に座った。
「関口家に代々受け継がれる書物の一つ。この中に月の姫と日の姫と言う姫達が登場するの。だけど、関口家にはその月の姫が100年に一度誕生して、細川家には日の姫は500年に一度。それは女性にしかなれない。そして私はちょうど月の姫の順番と同じ。それと一緒に日の姫は月の姫と出会い仲良くなる前に人志が夢に出てくるようになるという言い伝えがあるの。」
「つまり日和ちゃんが日の姫で日菜梨が月の姫であると。」
青くんは理解してくれているみたいだ。
「私の考えではそう。日の姫と自覚すると人志からすると強力な力だから人志に狙われやすくなるの。月の姫だけでは、そのようなことは起こらないだけど、その2人つまり私と日和が揃うことによって、人志を全滅させる強大なパワーが生まれる。」
「すげえ。」
晴人くんが言う。その時ドアがノックした音がしてドアを開けた。
「日菜梨様、お菓子とお茶お持ちしました。」
さすが梨香。気がきくな。
「ありがとう。」
そう言って私は梨香から受け取った。受け取って、梨香は部屋から出ていった。テーブルの上にお盆を置いた後に3人の前にお茶を置いた。
「日和は今の話し聞いてどう思った。」
「日の姫は代々細川家に伝わるお話。知らないことはないよ。私が知ってることといえば、1つ前の代の日の姫の名前ぐらい。確か、細川千代様だったはず。」
他の本に書いてあった名だ。まさか本当に日和が日の姫だったなんて。
「月の姫の500年前は関口華様。安土桃山あたりじゃないかな?何か話しを聞けないかな?」
そこで晴人くんが口を開く。
「人志の魂で現れることはないと思うぜ。」
「とにかく明日に僕の家に来て。」
青くんが言う。
「どこで待ち合わせにする?」
「そうだね。桜林公園にしよう。9時に集合で。晴人いいか、一緒に迎えに行くよ。」
「はいよー。」
晴人くんが返事をする。
「日和も行くでしょ?」
「勿論。日の姫と月の姫のことちゃんと知りたい。」
「だけど日和人志に狙われてるなら、今日家に泊まってく?」
その方が絶対に安全だよね。日和とお泊まり会してみたい。
「いいの?」
「日和のご両親がいいのであれば。」
「一旦帰って聞いてみる。」
「だったら、私も行こうか?」
「うん。」
「ちょっと待ってて。」
私は急いで階段を下っていった。私の向かった部屋は叔父さんの部屋だ。
「叔父さん、今日友達泊まってていい?」
「あぁ、構わない。」
「ありがとう。」
叔父さんの了承をもらい、お手伝いのリーダーの梨香の場所へ行った。
「梨香、今日私の友達の日和が泊まるかもしれない。」
「承知いたしました。」
そう伝え、自分の部屋に戻った。
全力ダッシュをして私の部屋に戻った。
「叔父さんが、日和泊まっていいって。」
「やった。」
「日菜梨、俺達そろそろ帰るよ。」
「2人はどこに住んでるの?」
「そこの角を曲がった場所にある、瀬戸屋知ってる?」
「うん。瀬戸屋ね。」
「そこに住んでいるよ。」
「知らなかった。」
めちゃくちゃ近所じゃん。
「ねぇ、日和」
「何???」
「日和はどこに住んでるの?」
「えっとね、瀬戸屋の300メートル先の場所だよ。」
「ええ、なんだかんだみんな家近いじゃん。」
私達の間で笑いが起こった。
そこで青くんが口を開く。
「母さんに2人分の魔除けお願いしとくよ。」
「わざわざ私までいいのに。」
私は時計を見た。
「みんな、そろそろ1階行くよ。」
みんな黙ってついてきた。1階に降りた後は、叔父さんの所へ向かった。
「叔父さん、日和の家に一緒に行き、荷物とってきます。」
「わかった。」
「お兄ちゃんによろしくお願いします。」
「あぁ。」
叔父さんは師匠の夫でもある。お兄ちゃんは高校1年生だ。
「「「お邪魔しました。」」」
「これからも日菜梨と仲良くやってくれ。」
まさか叔父さん、私を心配をして。
「勿論です。」
日和。これからもよろしくね。
「はい。」
青くん。一緒に人志を倒そうね。
「もう友達なんで。」
晴人くん。友達・・・。嬉しいな。
「望、行くよ。」
望は私の小さい頃からいる専属の手伝いだ。
「はい、日菜梨様。」
本当に晴人くんと青くんの家は近かった。って言うか、2人は同じ家に住んでることにもびっくり。そこで青くんが家の前で、止まって口を開いた。
「2人とも、明日は家まで迎えいくよ。」
「いいの?」
日和が驚く。
「連絡、繋いどこうよ。私と青くんが繋げばいいかな?」
「そうしよう。」
連絡を繋いだ後に、青くんが口を開いた。
「じゃあまた明日。」
「じゃあな。」
その後日和の家に向かうと、
「入りなよ。」
「じゃあ、お言葉に甘えて。望も入るよ。」
「日菜梨様の仰せのままに。」
入ると、和室のような部屋に案内された。
日和達に見せた書物も持ってきた。
「お父さん連れてきたよ。」
そういうと日和のお父さんは入ってきた。日和とそっくりだ。
「こんばんは、私は関口日菜梨と申します。」
「日和に友達ができて嬉しいよ。日和の父です。」
「今日はこちらを見て欲しくて参りました。」
「これは?」
「我が家に代々伝わる本です。この中に日の姫と月の姫と言う姫が登場します。その月の姫はわたしのようなのですが、日の姫は月の姫と仲良くなる前に人志の夢を見るようになるとのことで日和さんがその症状が出ておられる。そして日和さんは人志という、怪物に狙われております。日の姫も自分が日の姫と分かるようになる前後から狙われます。何か日の姫のことでご存じなことはありませんか?」
とても緊張する。私は何かあったら望に助けを求めたいがそうはいかなそうだ。
「最近、日和が日の姫かもしれないことには気づいていました。ですが、それを知ってしまうと人志にねらわれることがあり、言ってませんでした。何か狙われにくいものでもありますか?」
日和のお父さんは日和が日の姫ということに気づいててわざわざ言ってなかったのに、私が言ってしまったから日和が狙われるようになってしまった。申し訳ないな。
「今日、日和さんは私の家に泊まってもらい、勿論人志は入れませんからご安心ください。そして、友達の家も人志を倒す家のようで、ねらわれにくい道具をお願いし、明日取りに行く予定です。私は人消しです。何かあった場合は必ずお守りいたします。」
「そうなんですね。なら日和、泊まる準備をしてきなさい。」
「はい。」
日和は急いで準備をするために自分の部屋に行った。
「私の電話番号と住所の紙です。何かありましたら、こちらにお電話ください。」
「何から何までありがとうございます。」
「では、日和さんはお預かりします。」
「日菜梨、準備できたよ。」
はやいな。
「行こうか。」
「うん。じゃあ、お父さん行ってくるね。」
「いってらっしゃい。」
靴を履いて日和の家を出た。
「今何時?」
「6時。」
「日和はアレルギーとかある?」
「ないよ。」
「ならいいね。」
デザートに何作ろう。抹茶クッキーとかどうかな。
「日和、抹茶好き?」
「うん」
「デザートいる?」
「欲しい。」
「じゃあ、抹茶クッキーにしようか。」
「うん」
こんな会話をしているとあっという間に家に着いてしまう。家に着くと先に鮭が焼けてる匂いがする。
「ただいま。」
「お邪魔します。」
「おかえり、日菜梨」
「ただいま、お兄ちゃん。」
「その子が友達?」
お兄ちゃんは叔父さんから話を聞いてるみたいだ。
「うん。日の姫なの。」
お兄ちゃんはめちゃくちゃ驚いてる顔をする。
「細川日和です。よろしくお願いします。」
「日菜梨の兄の日菜太です。」
自己紹介をしあっていると、梨香が出てきた。
「日菜梨様、日菜太様、夕飯の準備が整いました。」
「ありがとう。日和、先ご飯を食べよう。」
「うん」
「梨香のご飯は本当に美味しいよね。」
梨香は顔を真っ赤にする。
「日菜梨様、やめてくださいよ。」
「ごめんごめん。」
夕飯も食べ終わり、お風呂も入りデザートも作り終え、歯ブラシも終えた。後は寝るだけ。
「日菜梨は、好きな人とかいないの?」
わたしは日和の急な質問に戸惑ってしまった。




