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月の姫の想い人  作者: 汐月美桜
月と姫と日の姫
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11/13

帰郷の秘密

 夕飯を食べ終え、お風呂で汗を流し、歯磨きもして後は寝るだけだが、少し部屋でゆっくりしていた。琴葉と帰郷が楽しそうに遊んでいる。

「ねえ、帰郷。」

「なに主人?」

やっぱり帰郷って言って出てくるのが、信長公の正室の濃姫。濃姫は信長公にそう呼ばれていただけで、本名は諸説あるが、その中の一つが帰蝶という。きちょうとききょうはちがうが、漢字は一文字だけ同じだ。

「あなたの元主人は関口華様なのよね?」

「うん」

「普通は主人が亡くなると相棒も消えるはずだけど、なぜあなたはのこっているの?」

「華はヒルズダークとの争い後敗れた。その後千代はヒルズダークの下で働いている。今も。だか、華はヒルズダークの手下の元に行くことになった。名はカズム。カズムの元で働くことになった。」

「それで、どうなったの?」

華様は亡くなったのかと思ってた。

「この後は俺と主人の夢を共有した後に分かる。だから、寝てほしい」

「わかった」

華様に会えるってことだよね。私は少しの不安と期待をして話を聞いた。

「寝たら、華と千代が負けた後の後始末から始まる。」

「わかった。ありがとう。」

そう言って、私はすぐに眠りに落ちた。ここはどこだろう。帰郷が寝てって言って・・・。

「これから、この女の始末を行う。皆の意見をきかせてくれ。」

そうヒルズダークが言った。人志のボスというより、大王って感じだ。その囚われてる方は千代様と華様みたいだ。華様は私にとてもそっくりだそして、千代様は日和にそっくり。千代様はさらに誰かに似てるような。

「ヒルズダーク様。私はその女達を牢獄に閉じ込めるか、ヒルズダーク様の元で働かせるのがいいと思います。」

「それは良い考えだな。では、働かせよう。」

まずい。華様と千代様が。

「ヒルズダーク様」

「なんだ、カズム?」

カズムって・・・。こいつが華様を、華様を。

「この女2人を同じところで働かせるのはヒルズダーク様に危険が及ぶかもしれません。ですから他の部下の元に片方をやるのはよろしいかと。」

「なるほど。ではこちらの女をカズム、お主のところで働かせよう。

話は決まったな。ではこれで終了にしよう。」

「「「「御意」」」」

そう言い終わり、黒い縄のような細い線で千代様を持ち上げて連れて行った。これがヒルズダークの能力?

「こっちに来い。」

カズムが華様の縄を持った。

「日菜梨、日菜梨」

だれ?どこから声がするの?

「華です。私はあなたが帰郷と夢の共有中は私の子孫なので、話を共有することができます。」

「今回のご用件は?」

「これからヒルズダークは1年くらい後に日和を攫いに行きます。お気をつけてください。」

「ご報告感謝いたします。」

また、大事な人を失ってしまうの?

「主人そろそろ帰る。」

「わかった。」

「帰郷、日菜梨の事お願いね。」

「御意。」

そう帰郷が言った途端に目が覚めた。その後朝食をとり、学校に登校した。

「日菜梨最近何コソコソしてたんだ?」

突然晴人くんに聞かれた。

「特訓かな」

「なんの?」

「えっと、私の月の特性を知るためのその・・・短剣を貸してもらうために叔父さんに勝負を挑んでてその特訓。」

「日菜梨、おはよう。」

日和だ。

「おはよう」

「晴人くんもおはよう」

「おはよう」

晴人くんは相変わらず顔が真っ赤だ。

「青は気にならねえのか。」

「なにが?」

青くん話聞いてなかったのかな?

「日菜梨の特訓した後の強さ。」

「まあ、気になるけど。」

「その事で私からも話がある。」

「じゃあ今日の放課後に私の家に集合ね。」

日和が言った。

「「「わかった」」」

そして放課後、日和の家。

「いらっしゃい」

日和のお父さんが出迎えてくれた。

「お久しぶりです。」

「日菜梨ちゃん久しぶりだね。」

「みんな、私の部屋こっちだから来て」

日和の家には来たことあるけど、日和の部屋には行ったことなかったな。

「わかった」

「了解。」

晴人くんはさっきから何も言わない。日和の部屋には私の部屋と同じように本がたくさんあり、歴史グッズがあった。

「ねえ、私から話していい?」

帰郷のことをずっと話したかった。

「「「うん」」」

「まずは、私の新しい相棒紹介するね。帰郷」

「はい。主人」

「この子は叔父さんからもらって、元は華さまの相棒だよ。」

「華様の。」

晴人くんがやっと、口を開ける。

「うん」

「帰郷って、琴葉ちゃんと同じで植物繋がり?」

「うん」

日和が言う。日和は鋭いな。

「そして、私は昨日の夜、帰郷の夢の中で華様と話してきた。」

「華様と?」

「千代様もいたよ。」

「「「ええ〜」」」

やっと、理解が追いついたみたい。

「落ち着いて。」

「落ち着けるわけないじゃない。」

「うんうん」

「それで、何を話したんだ?」

「今、華様と千代様はヒルズダークの下で働いている。私が見たのはあくまで、華様と千代様の後始末の場面。後始末後に華様が言ったことは、1年後にヒルズダークが日和を攫いにくる。」

「つまり、ヒルズダークとの戦いは1年後と」

青くんは完璧に理解してくれてる。

「うん」

「そこでね、私が叔父さんに短剣のために勝負したのは、日和に特性をもたせたいからだよ。」

「私に?」

「うん。だけど、日の姫は月の姫みたいに月の修行というものがない。だから、華様の本には月の姫とは反対の特性を覚えればいいみたい。」

「結局、日菜梨は何の特性なんだ?」

「私は新月。ヒルズダークを倒すためには4つの特性が必要。まず、月の修行。次に波。次は天気か炎。最後に植物。」

反対と書いてあったが、違うページに上の4つの方が優先と書いてあった。

「私は植物を覚えるの?」

「うん。植物は女性では、覚えやすい技の1つでもあるよ。」

問題はここから、植物の師匠が私の周りにはいないということだ。

「青くんと、晴人くんの周りに植物の使い手は、いない?」

「う〜ん」

晴人くんはいるっけ?という顔をしている。

「いるよ。僕の母さん。」

「「葉月さん⁉︎」」

「葉月さんって植物の使い手だったんだね。」

「うん」

意外だ。そこで日和が口を開いた。

「私だけじゃなくて、日菜梨も特訓したほうがいいんじゃない?」

「確かにそうだね」

「だけど、月の修行を終えてる人はいるの?」

そこで帰郷が出てきた。

「華が教えてくれるんじゃないか。」

「華様?」

「華なら主人より特性は上だし、強くなれると思う。」

「ありがとう。帰郷」

日和が口を開いた。

「どうして華様は捕まってるのに日菜梨の家に華様の本があるの?」

「それは華が捕まってる間に書いて俺が関口家の家に置いたからだ。」

「そうなんだ。」

日和は納得したようだ。私達が日和の家を出ようとすると、日和のお父さんが出てきてくれた。

「お父さん、少し外に行ってきます。」

「わかった。」

青くんの家に着くと、葉月さんが玄関に出迎えてくれていた。

「母さん、ごめん急に友達連れてきて。」

「いいのよ。青が何か大事なことを話したいんでしょ?」

「僕からではなく、日和ちゃんから。」

葉月さんはおどろいてるようだ。

「日和さん?」

「お願いがあって参りました。私に植物の特性を教えてくれませんか?」

「弟子になりたいと?」

葉月さんの顔つきがいっきにかわった。

「はい」

「理由は?」

「私達は人志を滅亡させるために戦ってます。ですが、私だけ何も特性を持っておらずもしもヒルズダークが攻めてきた時にみんなの足手纏いになってしまいます。だからだからこそ、私を弟子にしてください。」

この熱意は誰がみても本気だ。

「わかりました。その思いに応えてくださいね。」

日和は一気に緊張が抜けたみたいだ。

「ありがとうございます。」

そう言って私達は外に出た。そして、少し歩いた後に人志が現れた。

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