61、謎システムと聖域
あの日シェルと別れ、いつも通りのポイ活に勤しんでから帰宅するとシェルから告げられた。
既存の魔道具としての測定限界は64歳まで。
理論上では128歳まで測定可能だが、100歳越えがまずいない。
観測実験の過程最高齢で67歳が最高齢で測定実験継続中。
しっかりと記録があり、年齢がわかる稀な方。
この世界、地球の西暦などとは違い。
前の国王が死去したら、次の王の年齢を歴にしてしまう謎システム。
歴として『オーシャン7世58年』だったのに、その王が死去したら、その日から次の王の年齢を当てた『オーシャン8世39年』となる。
しかもそれは各国独自に使用している。
だから、国を跨いだ人は顕著に、それでなくても新興貴族や平民の年齢認識率は低いと言えざる得ない。
その状態でもしっかりと記録している家庭はいるにはいるが、それは代の長い貴族階級だったりする。
学園に通う子を持つ親は15歳までは記録するが、その後はもう年齢なんて気にしない。
ぶっちゃけ15歳前後でも入学できたりする。
そして、誕生日は祝うが、何歳おめでとうではない。
そのせいで行き遅れなどの慣習も薄いが、学園から10年経った頃にまだ独りの時には行き遅れと見られるらしい。
だから、シキュが年齢を気にするのは珍しくもある。
翌日、先日双子とランチをしていた個室に1人でいるとシキュが飛び込んできた。
測定限界が64歳までと伝えると落胆し、測定限界超えの研究が始まったとこを伝えると、歓喜に膝をつき両手を突き上げ、声無き叫びを上げた。
それを見て、ワールドカップなどでのゴールした選手のようだと思ったが、それは声に出さずにしまっておいた。
世界が違えども、喜び方は同じなのだと面白くも思った。
シキュの話を聞いたあとから、我が従者のシェルの年齢が気になり始めた。
シェルの年齢は見てない。
倫理観やら色々を総合して、女性の層は見ないものと位置付けた。
女性は年齢観測の聖域にしていた。
そもそもこの世界で前世の記憶もなく15歳まで生きて、年齢というものを気にしていなかったせいもある。
見てもふーんとなるだけで、どうとも考えてなかった。
なのに、なぜ女性であるシキュのを見てしまったのかと言うと。
顔には1ミクロン出さなかったが、軽薄に双子と接する女性が現れたことに対して、様々な心情が沸き立った。
それに重なる様にゆらりと見てしまい、見えてしまった罪悪感で直ぐ様切ろうとしたが、層の数にしっかりと観察してしまったという、うっかりな経緯。
この美魔女やイケジョに分類されるだろうシェルの歳。
見るか、やはり聖域とすべきか、悩みどこである。
そして、ふっと思考は落ち着いた。
魔道具の性能確認の相手をシェルにしようと。
これで我が聖域は侵されない。
それにしよう。




