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クラルスと王城へ




『おはようございます、フィーリア様』


「おはよう…ございます…。」


『そろそろお支度をなさった方が宜しいかと…』


「わかりましたわ…」


『それではこちらを…』


「えぇ、ありがとう。」


身支度を手伝って頂き髪を整えて……?


「あら、今日は髪を結わえるなど侍女である私共にお任せを〜


と言わないのね、まぁ私も自分で結うのは好きですから。


それにしても……


…………?


………………。


……ここは…ウィンクルム侯爵家…ですわよね…?


あらら……?


何故侍女が……?


……クラルスは…?


わ、私の朝のもふもふは〜?!


た、大変です!クラルスが居なくなってしまいました……!!


さ、探しに…」


『ふははははは』


「ぇ?……そう言えば…あなたは…?


!あ、あなたがクラルスを?!


何処へ連れ去ったのですか?!目的は?!何処でクラルスのことを知ったのですか?!」


『そんなに我を笑わせるな、フィーリア。侍女に扮する提案はフィーリアがしたのだろうに…ふはは』


「ク、クラルスなのですか…?!」


『そうだ、我だ。』


「な、なんと……!」


『しかしまだまだだな。髪の結わえ方か…。いっその事この屋敷のメイドに弟子入りでもするか…ふむ。』


何やらブツブツと独り言を言っていますが……


まさかクラルスだったとは…、まさに侍女そのものでしたね。


私はあまり堅苦しくされるのが苦手で侍女には周りに注意されない程度の最低限の敬語や態度で接してもらっていましたからね…


アウストラリスでの生活としばらく区別が付かなくなってしまいましたね…


クラルスの自然な立ち振る舞い…驚愕ですわね…


ふぅ、


まずは…


「クラルス、いえ…お名前は?」


『クラリスと申します、フィーリア様。』


「ふぅ、クラリス、お食事に参りましょうか。ウィルトス様方をお待たせしてしまっているかもしれませんし…


今日は私とクラリスもウィルトス様達と一緒に朝から王城へ参りますからね、


お食事の時はクラルスで頼みますね、


それまではクラリスで結構ですが…」


『承知致しました、フィーリア様。』


「それでは参りましょうか、…そのメイド服も自前なのでしょうか?」


『そうでございます、』


「相変わらず恐ろしいですわね……」


『………お褒めいただき光栄にございます。』




「おはようございます」


「おはようフィーリア」


「おはようございます、フィーリアさん。


そして…クラルス様でしょうか…?」


『ふぅ、おはよう、そうだ、我だ。』


「これまた見事ですね…。今回は中身まで、でしょうか?」


『あぁ、まだまだだからな、見て学ぶのでメイドの仕事に同行させて貰いたい。なぁに、手間は取らせまい。どうだ?ウィルトス、ウェルトス。』


「僕は構わないよ?」


「私もですね。」


『よし、では早速…』


「クラルス、今日は朝から王城へ参りますと申しましたでしょう。もう忘れてしまったのですか……」


『い、いや、なに、忘れてなどおらぬぞ。』


「それは良かったですわ、先程申したばかりなのにもう忘れていたなどと言われては困るところでしたからね。」


『………』





そしてウィルトス様とウェルトスさんが王城へ行く馬車に一緒に乗って王城へ


直ぐに陛下もお出でになりクラルスの紹介、自己紹介が行われ…


クラルスが"嫌な気配"について話して行く…


その度に陛下と宰相様の眉間が深く刻まれる。


今の所は王都で災禍や悪い何かが起こる、それは確実であるが今の所自分達は何も出来ない、


表情が険しくなるのは分かりますね、


……ですが…クラルスが居なかったら私達では何も分かりませんでしたからね…








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