#15 “偽り”の証明⑤
魔法省。
“魔法”が生まれた“あの日”。それ以降に世界に“魔法”が在ることが“日常”に成っていく中で、同時に増えていく“正”と“負”の両側面に対し、その“有無”は関係なく“全て”の人々に対し“魔法”が“中立”で在る為に新設された省庁のひとつであり、もちろん、現時点において世界中の各国に存在する、重要省庁のひとつである。
“魔法”に関わる全ての“最終”決定権はもちろん、“魔法”に携わる研究所や警察などの“魔法犯罪対策課”などいった、総じて“魔法機関”と呼ばれる人々を直轄しており、省庁としての歴史はどの国においても設立して四半世紀にも満たない事実とは反面的に、“魔法”が在るこの現代社会においては、その“実権”の幅、大きさ共に年々、その存在感は大きくなっているのが実情だ。
もちろん、“魔法規格検査”においても、その大元の母体となっている省庁であり、その国の“魔法”に関わる“全て”の“情報”を網羅した『魔法倉庫』は、各国における最重要国家“魔法”機密として、魔法省が保守、管理を行っているのは、現代社会においては誰もが知る“事実”である。
「ねえねえ。ないと、“まほうしょう”に着いたらさ、なに食べるの?」
初夏の陽光から夕暮れを越えて、宵の頃合い。
揺れる電車の中から窓の外の景色を眺め、哀愁に浸る表情を浮かべながら、お腹の虫とシンクロしながら呟く金色の少女、パレット。
「いや、食べねえよ?お前、ほんとそればっかりだな?」
「ええ!?じゃあ何しに行くの?!ステーキは!!?」
「少なくとも“食事”しに行ってるワケじゃないのだけは確かだし、と言うかステーキはどっから出てきた?」
冷静にツッコミを繰り出しパレット(の食欲)を諫める隣人、當真。
その向かいに座って、そんな二人の“日常痴話喧嘩(?)”に“モヤモヤ”しつつも、頭を振り払い、改めてこの先の“未来”の不透明さに不安を抱く楓。
電車に揺られて向かうのは、三人が住まう街からは数駅先の“終着駅”。
そこは、どちらかと言えば“一般”の人はあまり向かわない場所、特に當真や楓のような“学生”は同じ車両はおろか全ての車両を見渡しても、ほぼ『ゼロ』と言っても過言ではないだろう。
『霧ヶ関駅』。この国の中央省庁が最も集まる駅であり、もちろん魔法省もこの駅のすぐ近くに所在する。
駅に降り立った瞬間、人込みの少なさも、どこか空気が“暗く”感じるような、温度のない感覚を當真が抱いている一方で、その隣でキョロキョロと辺りを見渡し、とにかく自身の純然たる“欲”を満たす飲食店を探すパレット。
二人の後を追いつつも、自身のスマートフォンの地図アプリで“魔法省”を検索する楓。
「意外と・・・近いのね、まぁ“時間”もまだ“早い”だろうし焦んなくてもいいかもだけど・・・」
スマートフォンの画面に写る時刻は、午後七時、その少し手前。
ここに至るまでの道中で、當真と楓(と一応話は聞いていたパレット)は、“それ”が起こりうる時間帯は、これまでの傾向も踏まえ“夜の深くなる時間帯”であろうと“推理”していた。
そして
「とにかく。一旦、“魔法省”の近くまで行きましょ。一番の“目的”は、くれはが“そこにいない”ことを証明出来ればいいんだし」
「そうだな。まあ“何も起きない”のが一番だけど・・・でも、もし“予想通り”になったとしても、双葉が“そうじゃない”って事さえ証明できればいいわけだし、正蔵さんには連絡はしてるけど“先に見つけられる”に越したことはないからな」
“目的”を改めて言葉にしながら、楓の後に続き歩み出す當真
がしっ。むぎゅううう。
と、その腕にまるで抱きつくように、パレットが勢いよく飛びつき絡みつく。
「ねえねえ。ないと、ごはんは?なんかさ、お店全然やってなさそうなんだよ、ここ?」
「ああ?そりゃ“そういう”場所じゃねからだよ、この辺一帯がさ?コンビニくらいはあるだろうから、そこでテキトーに・・・」
「テキトー!!?何言ってるんだよ、ないと!!?“はらがへってはいくさはできぬ!まんぷくにせよ!”だよ!?」
「なんだその変な諺は!?語尾に私欲を盛り込むんじゃねえよ、パレットさん!?」
背中越しに繰り広げられる“痴話喧嘩”に、楓は思わず眉間にシワを寄せながら振り返る。
「・・・ねえ、その子なんでついて来てんの?腹ペコな“こども”が喚いてると緊張感もなくなっちゃうんですけど!?」
おそらく“理由”は別にもあるようだが、とにかく少し“苛立ち”を見せる楓に対し、パレットは不思議そうな表情を浮かべながら応える。
「むむむ?なんで、かえではそんな怒ってるんだよ?あ、お腹空いてるの?」
「ちっがうわよッ!!?もう、なんなの?調子狂うわね・・・」
“いつも通り”のパレットの様子に戸惑う楓に、“過去”の自分を照らし合わせる様に眺める當真は、歩みを進めながらも二人の間を取り持つように会話に割り込む。
「まあまあ。一応さ、パレットの“魔法”があれば、もし双葉がいたとしても“いち早く”気づけるかもだし」
「“魔法”って・・・この子がそんな凄い“魔法”でも使えるってわけ?」
「んんん、凄いって言うか・・・」
一瞬、パレットに視線を向け、そして“濁す”事を即断する當真は、パレットがボロを出す前に言葉を続ける。
「・・・“魔法発見器”みたいな?」
「はあ?何よそれ?くれはの“魔法”が見つけられるってこと?」
楓の疑惑の視線と同時に當真の“圧”を横目に感じ取ったパレットも、流石に学習したのか、“ソツなく”応えていく。
「うん。“ちゃんと”じゃないけど、一回見たし“識いた”からね。詳細までは分かんないにしても、“魔法”が使われれば“感じ取る”くらいは出来ると思うんだよ?」
「・・・“識いた”?」
ピンポイントで“要”に気がつく楓も流石だが、それも見越して、紛らわせるためにすぐさま當真も会話に参入する。
「あーあーあー、とにかくこんな状況なんだ、頼れるものには全部力貸してもらった方がいいだろ?パレットもきっと力になってくれるよ、こんな“腹ペコガール”だけどさ?」
「ぬあああにいいおおおおおおお!!!!?」
結果、再び“痴話喧嘩騒動”を見せつけられつつも、まるで小さな子ども同士の“やり取り”にも見え、楓の中でも“ひとまず”現状を受け入れ、そして片手に持つスマートフォンの地図アプリの案内音声も、ちょうど“到着”を謳う頃合いとなっていた。
「さっ、着いたわよ。すぐそこが、“魔法省”・・・の『裏門』」
大通りから一本外れた裏側、人通りも“より”少ないその道の、少し先を見据えながら立ち止まった楓の後に続くように、その場に立ち止まる當真とパレット。
「かえで。なんで“うら”なの?」
「こんな国家機関に、わざわざ正面突破仕掛ける奴がどの世界にいるのよ?狙うなら警備が少しでも手薄になる『裏門』って“相場”は決まってるのよ?」
「そーば?お蕎麦?ねえねえ、ないと。お腹がー」
「よーしよし。ちょっと黙っていようかね、パレットさん?」
「むぐぐぐ??」
楓の気に触れないように迅速にパレットの口を両手で抑え込む當真。そして、そのまま周囲を見渡す。
人通りは少ないのはもちろんだが、街灯もほとんどないがゆえに、どうも“近づき難い”、ひいては“気味が悪い”と本能的に感じてしまうような、そんな陰険とした印象が周囲に漂っている。
そして、『裏門』と思しき場所には、二人の守衛が仁王立ちしているのだが、それ以上に、その背後に聳え立つ“灰色”のビル、“魔法省”自体から、當真は“イヤな”感覚をヒシヒシと感じ取っていた。
「・・・なんか、歴史の教科書とかで写真で見たことはあったけどさ、目の前にすると、ほんと“異質”な感じがするっていうか・・・すげえ“居心地が悪い”空気感だな、ここ」
「まぁ、国の“魔法”に関わる“全て”が集約されてるみたいな場所だし、一般人が本来近づくような場所でもないからじゃない?それにー」
「“魔法”がかけられてるんだね、建物自体に。“不可侵”系の“魔法”、かな?昔、どこかで“識いた”気がするけど『憶えてない』や。でも、きっとそうなんだよ。」
楓の説明に割り込むように、耳を少しだけ澄ませるような素振りを見せながら、パレットが呟く。
「・・・へえ?ほんとに“分かる”んだ」
その言葉、説明が、あまりにも流暢かつ“的を得ている”事に、楓も思わず感嘆の感情を言葉に零す。
その一方で、當真は自身のスマートフォンに届いたメッセージに目を向け、
「正蔵さんさ、やっぱり警察は簡単には動かないみたいだってさ。正蔵さん個人は信じてくれて動いてくれてるみたいだけどさ。まあ、あくまで、俺たち“子ども”の情報だけだと確証もない推測でしかないしな。それとー」
「?」
自身のスマートフォンの画面を楓に差し向ける當真。楓が視線を向けると、そこには
“『君たち』はくれぐれも“無茶”だけは絶対にしないように!!!!!!!“万が一”何かあったとしたら、そこからすぐに離れて、とにかく夜君も楓ちゃんもすぐに私に連絡するように!!!!!!!”
と、まるで二人の行動を先読みし、そして自身の忠告も聞き入れられないであろうことを予期した上で、最大級の警告を示す陣内正蔵の言葉が、そこにはあった。
「だってさ?正蔵さんにもあんまり心配かけらんねえし、“無茶”はせずにさ、双葉がいないってことさえ証明できれば、俺たちも今日は一旦解散にしようぜ?・・・まあ、今日ここで何か起こるかも確実じゃねんだけど」
「そうね。くれはの事は心配だけど、何も起きないのが一番だしー」
當真の言葉に楓が同意を示し、少しだけ肩の力を抜いた
その瞬間だった。
パレットの耳に、“識こえた”のは。
ヴワァァァァァァンンンンンンン
「!!?ないと!!かえで!!なんか“識こ”ー」
バ、ヂリ・・・・・・・・・“ファン”
それは。小さな、“電気”の“爆ぜる”ようなクラップ音。
そして、瞬間。三人の視界が、いや、周囲の空間が『黒色』の世界に包み込まれる。
「何!?“停電”!?」
一瞬にして、三人の視界が“黒”で支配される。
それは、すぐそばの街灯が消え、それだけではない、この周辺のありとあらゆる電光が“消え”、夜の“黒”に支配されてしまった世界。
初夏の夜とはいえ、突如として周囲の“人口の光”が一瞬にして『ゼロ』になったのだ、その視界が暗闇に“慣れる”までに、どうしても時間は要する。
自己防衛本能に従う様に、當真は手にした自身のスマートフォンの画面にすぐさま触れる、少しでも光源を・・・だが
「つかねえ!?なんで・・・おい、パレット!嵐ガール!大丈夫か!?」
「大丈夫なんだよ!ないとの近くにいる!!かえではー」
「誰が嵐ガールよ!!こんな時まで!!というか何なのよコレ、私のスマホもつかないし、“強力”な電磁障害でも起きて・・・って、待って、まさか」
バヂヂヂヂヂヂヂヂヂリリリリリリッッッッッッ
「があああああああああああああ」「ぎゃあああああああああああああああああ」
暗闇の視界に灯る一瞬の“雷光”と轟音、そして直後に響き渡る二つの叫び声。
視線をその先へ向ける當真たちが目にしたのは、慣れてきた暗闇の世界の中、間違いなくそこにいた二人の守衛が、無情にも力なく横たわっていく姿であった。
「嘘、でしょ!!?ちょっと!!!」
自身の中を一瞬にして駆け巡る“冷たい疑念”を抱きつつ、それを振り払う様に楓は一瞬にして守衛の元たちへと駆け出していく。
「おい!?待て、あぶねえって!?くっそ!!」
一間遅れて、楓の後を追うように駆け出す當真、そしてパレットもそれに続いていく。
倒れ込む守衛の元にいち早く辿り着いた楓は、守衛のボロボロになった服装から、少し“焦げ付いた”匂いを感じ取り、いよいよ自身の疑念が明瞭になっていくのを感じつつも、倒れ込んでいた守衛に声をかける。
「大丈夫!?ねえ!!ちょっと!!しっかりー」
「がはっ・・・いち、だいじ、だ・・・“アラート”を・・・上着の、ポケットの・・・なか・・・」
気がついた守衛のひとりが、自身の上着の右ポケットへとなんとか手を伸ばそうとする姿を受け、楓は代わりに守衛の上着の右ポケットへと手を伸ばす。
そこに入っていたのは、小さな黒色の、スティックのりのような長細い機械。先端にはスイッチ機構のようなものが備わっていた。
「それ・・・を、押して、くれ。緊急のセキュリティ、システムが・・・ぐはっ、」
「ちょっと!?ねえ!!!」
そのまま力なく気を失った守衛に対し、声をかける楓。の、すぐ後ろから、當真は手を伸ばし、楓の手から小さな黒い色の機械を取り上げると、
「押せばいいんだな!?これ!?」
守衛の身を案じると同時に、この状況での“危機管理”に対し、當真は“迷うことなく”その手にした機械のスイッチを押し込む。
ヴウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
周囲に鳴り響く、明確な“警報音”。
そして、“魔法省”のビルの数か所から、突如として赤い閃光、警報を示す赤いライトが四方八方へと照らされ始める。周囲から消えた電光に成り代わり、暗闇を照らしていく不穏な赤の閃光。
不穏と緊張感が加速していく状況に、人の気配が少なかった周辺も、徐々に人の声や喧騒が渦巻き始めていた。隣接する建物や、停電をきっかけに建物外へと出払いだした周囲の人々が集まりだしたのであろう。
そして、そのタイミングでの、国の重要省庁のひとつである“魔法省”から放たれる警報と赤い閃光に、現状が緊急事態であることもどんどん伝播していくのを、當真や楓も肌で感じ取っていた。
「とにかく、この人たちをここから離さないと・・・ねえ、スマホは繋がる!?」
「いや、だめだ!!まだ繋がんねえ!!でも、この近くにいるのは危ねえ気がするのは同感だ!!連れて行こう!!パレットも手伝ってくれ!!」
楓と當真、そしてパレットも間に入り、二人の守衛の肩を担ぐようにして、その場から離れようと試みる最中、反対側の道路からは、建物内に残っていたであろう“魔法省”の職員たちが外へと駆け出しているのであろう、時間の経過と比例するように、その喧騒も次第に大きな騒音となって當真たちの元へと届きつつあった。
息を切らすように、必死で守衛の二人を引きずるように運ぶ楓とパレット、そして當真は足を動かしつつも、酸素を深く取り入れようと深呼吸をする為に、視線を思わず上空へと向ける、
と、そこに映る夜闇の景色、ちょうど魔法省のビルの真上に位置する辺りの空が、“不可思議”に“真っ黒”になっている事に、當真は気がつく。
まるで、暗雲がピンポイントで、“魔法省”の上空にだけ立ち込めているような・・・・・
「ないと!!かえで!!急いで“もっと”離れなきゃ!!!“落ちてくる”んだよ!!!!!?」
叫ぶパレット、その耳は、すでに“ナニカ”の訪れの予兆を音として“識いて”いた。
パレットの叫びに呼応するかのように、當真の目に映るのは、暗雲の根元がタイムラプスのように刻一刻と“白く”割れていく様、大気に伝播していく蠢くような不協和音の始まり、そして
ゴッッッ!!ロロロロロ・・・・・・・
響き始まる“雷鳴”、だが刹那、楓がその“右手”に力を込め、叫ぶ。
「あんたたち!!歯ァ喰いしばりなさいッッ!!!“ぶっ飛ばす”から!!!!!!!」
ブワアッッッ!!!!ビュッウオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!
ロロロロロロロ!!!!ドッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!
夜闇を切り裂く雷光が、まるで“狙いすました”ように魔法省の灰色のビルへと降り立つよりも、一瞬早く、パレットの叫びと同時に楓の“右手”に振るわれた“暴風”によって、當真やパレット、守衛二人の身体は“不可思議”に宙を舞い、そして勢いよく十数メートル先まで“吹き飛ばされる”。
「きゃああああああ!!!?」
「あっぶ、がああああああああああッ?!!!!」
咄嗟に、地面に転がり落ちる瞬間に、パレットの下へと身を投げ出す當真。そして勢いそのままに當真の上へと着弾しゆっくりと転がり落ちるパレット。
地面へと転がり落ちた二人の両脇には、“風の膜”に覆われた二人の守衛がゆっくりと着弾のダメージを軽減されつつも地面に転がり落ちる。そして、半テンポ後に続いて、その場に滑り込むように、だが見事な身体操作で着地する楓。
着地と同時に、楓は視線をすぐさま“魔法省”へと向ける。紛れもなく、そして“不可思議”に振り堕とされた、“雷光”の行き先へと。
直前まで鳴り響いていた“警報音”を掻き消し、赤い閃光すらも見えなくなるほどの白い粉塵が巻き起こる中で、“雷”が直撃したであろう“灰色のビル”は、大きな破損など一切することなく、いや、むしろ、その周囲の環境とは相容れないほど“不可思議”なままに、“一切移り映えすることなく”佇んでいる。
だが、一方で、“雷光”の余波は、灰色のビル“以外”には容赦なく降り注いでいた。
周囲の壁、そしてそこに並び立つ木々へ、“電光”は“移り火”となって波及し、そしてみるみると容赦なく“燃え広がっていく”。
まるで、前日に見た火災現場をフラッシュバックするかのように、當真の視界にも広がっていく、オレンジに燃え盛る光景。
そして
「はあ、やっぱり“この程度”のレベルの“雷”じゃビクともしないか、“魔法省”は。でもー」
その“声”。燃え盛るオレンジの景色に包まれた“灰色のビル”を背にして、足踏みを鳴らしながら、黒のパーカーのフードを目深に被った“ひとりの小柄な人物”が、そこに立ち竦み、謳っていた。
“そうでない”と証明するためにここまで来た楓や、當真の想いを全て裏目にしたかのような、“嘘”で在って欲しいと願う現実が、次第に証明され、その輪郭を明確にしていく。
息を、呑みこむ楓、否定したいが為か、その“右手”を小さく振るわせながらも、強く拳へと握り締めていく。
そして
そこに現れた“双葉”は、自身のパーカーのポケットから取り出した、白い小さなケースからタブレット菓子をひとつ、その華奢な口の中へと放り込み、楓や當真たちをゆっくりと見据えながら、続きを謳う。
「“やっぱり”探しに来てくれたね、“緋色 楓”ちゃん?」




