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影狼ノ忍  作者: 次男坊
第2章「北東村・異変編」
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第55話「地下への入口」

「風遁・風刃!」


蒼真の風の刃が夜叉衆の忍びへ迫る。


「同じ技を何度使っても!」


忍びが飛び退く。


だが、風刃は地面にぶつかった瞬間、方向を変えた。


「なっ……!」


「風は、まっすぐだけじゃない」


風刃が忍びの足元を切り裂く。


「ぐっ!」


その隙に蒼真が距離を詰めた。


「終わりだ!」


刀の柄が忍びの腹へ叩き込まれる。


「ぐはっ!」


忍びが倒れた。


「蒼真!」


凛が巻物を広げる。


「こっち!」


「何があった?」


「地下への入口がある」


凛が地図を指差した。


「祠の裏側。この場所に隠し扉があるみたい」


蒼真は村人たちを見る。


「みんなを安全な場所へ連れていこう」


「うん」


凛が村人たちを誘導する。


そのとき――


ズン……。


地面の奥から、低い音が響いた。


「今の音……」


蒼真が振り返る。


凛の顔が青ざめる。


「祠の方……」


「行こう!」


二人が祠へ向かう。


一方、村の入口では。


「そこだ!」


蓮司がゴウの大剣をかわす。


「今!」


レイが背後から斬り込む。


「遅い!」


ゴウが振り向きざまに大剣を振る。


レイは身を低くしてかわした。


「蓮司!」


「分かってる!」


蓮司が横から斬り込む。


ゴウの腕に浅い傷が入る。


「……ほう」


ゴウが傷を確認する。


「ようやく俺に届いたか」


蓮司が笑う。


「次はもっと深くいくぜ」


ゴウが大剣を握り直す。


「面白い」


その瞬間。


ズン……!


地面が大きく揺れた。


「なんだ!?」


蓮司が祠の方向を見る。


ゴウも同じ方向へ視線を向ける。


「……始まったか」


「何?」


ゴウは答えない。


ただ、不気味に笑った。


「もうすぐだ」


「何がだよ!」


ゴウは大剣を肩に担ぐ。


「お前たちが知る必要はない」


祠では、蒼真と凛が地面に刻まれた古い紋章を見つけていた。


「これ……巻物にあった印だ」


凛がしゃがみ込む。


蒼真が風影刀を近づける。


すると――


カチッ。


地面の奥から音がした。


ゴゴゴゴゴ……。


石の床がゆっくりと開いていく。


その先には、暗闇へ続く階段が現れた。


凛が息を呑む。


「地下……」


蒼真は風影刀を握った。


「行こう」


「大丈夫?」


「ああ」


蒼真は階段の先を見つめる。


「ここに、風影刀と風継ぎの秘密があるかもしれない」


二人が階段を下りようとした、その瞬間。


暗闇の奥から声が響いた。


「……待っていたぞ」


蒼真が足を止める。


「誰だ!」


返事はない。


ただ、暗闇の中で二つの赤い目がゆっくりと開いた。


第55話・完

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