↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
影狼ノ忍  作者: 次男坊
第2章「北東村・異変編」
PR
54/176

第54話「奪われた記録」

「風遁・風刃!」


蒼真が放った風の刃が、夜叉衆の忍びへ飛んでいく。


「甘い!」


忍びが身を翻し、風刃をかわす。


その隙に凛が駆け込んだ。


「今!」


「分かってる!」


蒼真が一気に距離を詰める。


「ぐっ……!」


刀の柄が忍びの腕を打ち、巻物が宙へ舞った。


「取った!」


凛が巻物を掴む。


「村人を頼む!」


「任せて!」


凛が村人たちの前に立つ。


その瞬間、別の忍びが背後から襲いかかった。


「凛!」


蒼真が風を纏って突っ込む。


「風遁・風走!」


一瞬で凛の前に移動し、攻撃を弾き飛ばした。


「助かった……」


「怪我は?」


「大丈夫」


凛は巻物を抱え直す。


「でも、これ……普通の記録じゃない」


「何か分かるのか?」


「少しだけ」


凛が巻物を開く。


そこには古い文字と、祠の奥に描かれた地図があった。


「この印……」


「知ってるのか?」


「祠の地下にある場所だと思う」


蒼真が目を見開く。


「地下……?」


そのとき。


「返してもらうぞ」


夜叉衆の忍びが二人の前に立った。


「その記録は、俺たちが何年も探していたものだ」


凛が巻物を握る。


「だからって、村人を巻き込んでいい理由にはならない!」


「村人などどうでもいい」


蒼真の表情が険しくなる。


「……そうか」


風が周囲に集まり始める。


「なら、絶対に渡さない」


一方その頃。


「ぐおおっ!」


ゴウの大剣が地面を砕く。


蓮司は横へ飛び退いた。


「危ねぇ!」


レイが反対側から斬り込む。


「はっ!」


キィン!


短刀がゴウの肩を狙う。


しかし、ゴウは腕で受け止めた。


「遅い!」


「なっ……!」


ゴウがレイを振り払う。


蓮司がすぐに斬り込む。


「レイ!」


「分かってる!」


二人は同時に距離を取った。


蓮司が息を整える。


「こいつ、力だけじゃねぇ」


レイがゴウを見る。


「攻撃を見てから動いてる」


ゴウが大剣を構える。


「ようやく気づいたか」


「……ってことは」


蓮司が刀を握り直す。


「真正面から攻め続けても勝てねぇってことだな」


「なら、隙を作る」


レイが低く身を構える。


「俺が動きを止める」


「頼む!」


二人が同時に駆け出した。


その頃、村の奥では――。


蒼真が夜叉衆を睨みつけていた。


「来い」


風影刀が静かに輝く。


「ここから先は、一歩も進ませない」


夜叉衆の忍びが印を結ぶ。


「ならば、その力ごと奪ってやる!」


村の中で、二つの戦いが激しくぶつかり始めた。


そして凛の手にある古い巻物には、まだ誰も気づいていない一文が記されていた。


『風継ぎが目覚めし時、地下の扉は開かれる』


第54話・完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。