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影狼ノ忍  作者: 次男坊
第2章「北東村・異変編」
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第50話「黒牙のガク」

蒼真とガクの刀がぶつかる。


ガキィン!


「重い……!」


蒼真が押し返される。


ガクは笑った。


「風遁使いにしては、力があるな」


「お前こそ……!」


蒼真が風をまとって踏み込む。


「風遁・風刃!」


風の刃がガクを襲う。


しかし――


「黒炎遁!」


黒い炎が風刃を飲み込んだ。


「蒼真!」


蓮司が横から斬り込む。


ガクは刀で受け止める。


「邪魔だ!」


蹴り飛ばされた蓮司が地面を転がる。


「蓮司!」


レイがガクの背後へ回る。


「隙あり」


二本の短刀が閃く。


ガクは振り返らず、黒炎を放った。


「黒炎遁・炎壁!」


レイは飛び退く。


凛が印を結ぶ。


「水遁・水流!」


大量の水が黒炎へぶつかる。


ジュッ!


炎が一瞬だけ弱まった。


「今!」


蒼真が突っ込む。


「風遁・風刃!」


ガクが刀で受ける。


「この程度か!」


蒼真はさらに力を込める。


風が強くなる。


「まだ終わってない!」


ガクの足元が揺らぐ。


「……!」


蒼真の風が黒炎を押し返した。


ガクは後方へ飛ぶ。


「風影刀……少し力を引き出せるようになったか」


蒼真が構える。


「どういう意味だ?」


ガクは答えない。


「今日はここまでだ」


「逃がすか!」


蒼真が追おうとする。


しかし、ガクの周囲に黒炎が広がった。


「黒炎遁・黒煙!」


視界が完全に塞がれる。


「くっ!」


煙が晴れた時には、ガクの姿は消えていた。


蓮司が立ち上がる。


「また逃げられたな」


蒼真は刀を握りしめる。


「……あいつ、俺の力を知ってる」


凛が不安そうに呟く。


「夜叉衆は、蒼真のことをかなり前から調べてるのかも」


レイが頷く。


「次は、もっと強い奴が来る」


蒼真は遠くの森を見る。


「なら、俺たちも強くなる」


その頃。


森の奥でガクは一人、黒い札を握っていた。


「風継ぎは目覚め始めた」


札に描かれた四つの紋章。


その一つが、ゆっくりと光った。


「次は……俺より強い奴を出すか」


第50話・完

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