第49話「夜叉衆の刺客」
北東村。
戦いを終えた蒼真たちは、村長の家で休んでいた。
「今日はもう休もう」
蓮司が椅子に座る。
凛も疲れた様子で頷いた。
レイだけは窓の外を見ていた。
「……静かすぎる」
蒼真が顔を上げる。
「何かいる?」
「分からない。でも、嫌な気配がする」
その瞬間――
窓ガラスが割れた。
ガシャッ!
「伏せろ!」
蒼真が叫ぶ。
一本の苦無が壁に突き刺さる。
「来たか……!」
蓮司が刀を抜く。
外から低い声が響いた。
「風継ぎを出せ」
蒼真が窓の外を見る。
屋根の上に、一人の忍びが立っていた。
黒い装束。
肩には夜叉衆の紋章。
「夜叉衆……」
忍びはゆっくりと屋根から降りる。
「俺は夜叉衆・四刃衆の一人、黒牙のガク」
蓮司が構える。
「四刃衆?」
「夜叉衆の中でも、風影刀を追う四人の精鋭だ」
蒼真が刀を抜く。
「俺を狙ってるのか?」
ガクが笑う。
「その刀をな」
ガクが一瞬で距離を詰める。
「速い!」
蒼真が受け止める。
ガキィン!
強烈な一撃に、蒼真の身体が後ろへ押される。
「くっ……!」
蓮司が横から斬り込む。
しかしガクは軽々とかわした。
「二人まとめて来い」
レイが前へ出る。
「なら、三人で相手する」
凛も印を結ぶ。
「私もいる」
ガクは四人を見渡す。
「面白い」
その瞬間――
ガクの身体から黒い炎が噴き出した。
「黒炎遁!」
蒼真たちは一斉に距離を取る。
「これは……!」
黒い炎が地面を焼いていく。
ガクが刀を構える。
「さあ、風継ぎ」
蒼真も風影刀を構えた。
「ここで止める!」
二人が同時に駆け出す。
第49話・完




