第48話「四人の反撃」
石門の前。
蒼真が戻ったことで、戦況が変わった。
「蒼真!」
蓮司が笑う。
「遅かったな!」
「悪い。でも、もう大丈夫だ」
蒼真の周囲を風が渦巻く。
敵の忍びが構える。
「四人になったところで、何が変わる!」
レイが短刀を握る。
「試してみればいい」
敵が一斉に襲いかかった。
「行くぞ!」
蓮司が正面から突っ込む。
ガキィン!
敵の攻撃を受け止め、そのまま押し返す。
凛は後方へ下がり、印を結ぶ。
「水遁・水牢!」
水が敵の足元を包み込む。
「今!」
レイが一気に懐へ入り、短刀を振る。
「ぐっ!」
敵が倒れる。
残った敵が蒼真へ向かった。
「風継ぎ!」
蒼真は動かない。
敵の苦無が迫る。
その瞬間――
「風が見える」
蒼真が身体をひねる。
苦無が頬をかすめる。
「なに!?」
蒼真は敵の懐へ入り込む。
「風遁・風刃!」
風をまとった斬撃が敵を吹き飛ばした。
蓮司が目を見開く。
「さっきまでと動きが全然違う!」
蒼真は刀を見る。
「試練で少し分かったんだ」
「何を?」
「風は、力で動かすんじゃない」
蒼真は敵を見据える。
「感じて、一緒に動くんだ」
最後の敵が印を結ぶ。
「土遁・土槍!」
地面から無数の土槍が飛び出す。
「散れ!」
四人が別々に飛ぶ。
蒼真は空中で身体を回転させる。
「風遁!」
強烈な風が土槍を吹き飛ばす。
その隙に蓮司が敵との距離を詰めた。
「終わりだ!」
刀の一撃で敵の武器を弾き飛ばす。
レイが敵を拘束する。
戦いが終わった。
凛が息を吐く。
「全員、無事?」
「俺は大丈夫」
蒼真が答える。
すると、倒した忍びの一人が笑った。
「……これで終わったと思うな」
蓮司が睨む。
「何?」
「夜叉衆は……もう動き始めている」
忍びはそれだけ言うと、気を失った。
蒼真は山の向こうを見る。
「夜叉衆が……」
レイが呟く。
「次はもっと大きな戦いになる」
蒼真は風影刀を握り直した。
「なら、俺たちも強くなるしかない」
四人は村へ戻るため、歩き始めた。
だが――
森の奥では、黒装束の忍びがその姿を見つめていた。
「風継ぎの試練は終わったか」
その手には、夜叉衆の紋章が刻まれていた。
第48話・完




