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影狼ノ忍  作者: 次男坊
第2章「北東村・異変編」
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第47話「風の幻影」

風の試練場。


蒼真の前に立っているのは、自分と瓜二つの姿だった。


「……俺?」


幻影は何も答えない。


ただ、蒼真と同じように刀を構えた。


「俺と戦えってことか」


次の瞬間――


幻影が消えた。


「速い!」


蒼真が振り返る。


ガキィン!


背後からの斬撃を、風影刀で受け止める。


「くっ……!」


幻影は蒼真と同じ動きをする。


風遁。


回避。


斬撃。


すべてが同じだった。


「俺の動きを読んでる……!」


蒼真は距離を取る。


幻影も同じように距離を取った。


「だったら――」


蒼真が風遁を使う。


「風刃!」


幻影も同時に風刃を放つ。


二つの風刃がぶつかり、消滅する。


「同じ術じゃ勝てない」


蒼真は刀を下ろした。


幻影も刀を下ろす。


「……そういうことか」


蒼真は目を閉じる。


「お前は俺自身なんだな」


幻影が動く。


だが、蒼真は動かなかった。


「なら、俺から攻撃する必要はない」


幻影の刀が迫る。


その瞬間、蒼真は風の流れだけを感じ取った。


「そこだ!」


身体をわずかにずらす。


幻影の攻撃が空を切った。


蒼真は風影刀を振る。


幻影の身体が風となって崩れていく。


『力ではなく、風を理解したか』


声が響く。


蒼真は息を整える。


「……俺は、まだ強くなれる」


石碑が光る。


『試練を終えよ』


同時に、試練場の景色が消えた。


蒼真の前には、石門が見えていた。


外から戦いの音が聞こえる。


「蓮司たち……!」


蒼真は走り出す。


石門の向こうでは、蓮司、凛、レイが敵と戦っていた。


「蒼真!」


蓮司が叫ぶ。


蒼真は風影刀を抜いた。


「待たせたな」


敵の忍びたちが蒼真を見る。


「風継ぎ……!」


蒼真の周囲に風が集まる。


「今度は、俺も戦う!」


第47話・完

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