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影狼ノ忍  作者: 次男坊
第2章「北東村・異変編」
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第45話「風刃の試練」

風の道。


蒼真の前から、無数の風刃が飛んでくる。


「くっ!」


蒼真は刀で弾く。


しかし――


次々と風刃が襲ってくる。


「速すぎる……!」


蒼真は後ろへ飛び退く。


だが、背後からも風刃が迫っていた。


「囲まれた……!」


蒼真は目を閉じる。


風の音だけを聞く。


右。


左。


前。


そして――


「そこだ!」


蒼真が身体をひねる。


風刃が頬をかすめた。


「見える……」


目で追うのではない。


風の流れを感じて、攻撃を読む。


蒼真は走り出した。


「風遁!」


自分の周囲に風をまとわせる。


迫る風刃をかわしながら、一気に奥へ進む。


「まだだ!」


最後の巨大な風刃が正面から迫る。


蒼真は刀を構えた。


「風と戦うんじゃない……」


風の流れを感じる。


「風と共に動く!」


蒼真が身体を滑らせるように動いた。


巨大な風刃が、目の前を通り過ぎる。


そして――


風が止まった。


蒼真は息を整える。


「……終わった?」


その瞬間、地面に一本の線が浮かび上がった。


線の先には、古びた石碑がある。


石碑には一文字だけ刻まれていた。


『心』


蒼真は石碑の前に立つ。


すると、どこからともなく声が響いた。


『力を得たいか』


蒼真は答える。


「強くなりたい」


『なぜだ』


蒼真は少し考えた。


そして答える。


「仲間を守りたいからだ」


静寂。


やがて石碑が淡く光った。


『ならば、次へ進め』


目の前に新たな道が開く。


蒼真は一歩踏み出した。


その頃、外では――


蓮司が腕を組んで待っていた。


「蒼真、遅いな」


凛が石門を見る。


「まだ試練の途中みたい」


レイは森の奥を警戒していた。


「……誰かいる」


「え?」


レイが刀を抜く。


木々の向こうから、複数の気配が近づいていた。


第45話・完

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