第38話「四人の初任務」
黒影衆の里を出発した蒼真、蓮司、凛、レイ。
四人は北東村へ向かっていた。
「レイって、どんな忍術を使うんだ?」
蓮司が尋ねる。
「見れば分かる」
「冷たいなぁ」
蒼真が笑う。
「まあ、任務で分かるだろ」
凛は前方を見ていた。
「……止まって」
三人が足を止める。
「どうした?」
「前に誰かいる」
レイが目を細める。
「五人」
蒼真も風を感じ取る。
「……本当だ」
木々の間から、五人の忍びが姿を現した。
「夜叉衆か!」
蓮司が刀を抜く。
「いや」
レイが二本の短刀を抜く。
「こいつらは違う」
忍びたちが一斉に襲いかかってきた。
「迎え撃つぞ!」
蒼真が風をまとって飛び込む。
蓮司も続く。
凛は後方から印を結び、仲間の動きを支える。
そしてレイは――
一瞬で敵の懐へ入り込んだ。
「速い!」
蓮司が驚く。
レイは二本の短刀を使い、敵の攻撃を次々とかわしていく。
「これが俺の戦い方だ」
一人を倒し、すぐに次の敵へ向かう。
蒼真も風遁を放つ。
「風遁・風刃!」
敵の足元を風が切り裂く。
「今だ!」
蓮司が敵を押さえ込む。
ほどなくして、五人の忍びは全員倒れた。
蒼真が敵の額当てを見る。
「黒影衆の忍びじゃない」
レイが拾い上げる。
「そして、夜叉衆でもない」
凛が不安そうに呟く。
「じゃあ……誰?」
蒼真は倒れた忍びたちを見る。
「分からない」
その時、遠くから村の鐘が鳴った。
カン……カン……!
蓮司が立ち上がる。
「村で何か起きた!」
蒼真が走り出す。
「急ごう!」
四人は北東村へ向かって駆け出した。
第38話・完




