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影狼ノ忍  作者: 次男坊
第2章「北東村・異変編」
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第34話「夜叉衆の追手」

社の外。


黒装束の忍びたちが、蒼真たちを取り囲んでいた。


「蒼真、数が多いぞ」


蓮司が刀を抜く。


「凛は下がって」


凛が頷く。


「気をつけて」


先頭の忍びが一歩前へ出る。


「風影刀を渡せ」


蒼真は刀を構えた。


「嫌だ」


「ならば奪う」


敵が一斉に飛び込んでくる。


「来るぞ!」


蓮司が迎え撃つ。


ガキィン!


蒼真も別の忍びと斬り結ぶ。


「風遁!」


風刃が敵の足元を切り裂く。


「ぐっ!」


敵が後退する。


その隙に別の忍びが凛へ向かった。


「凛!」


蒼真が駆け出す。


だが、敵の苦無が迫る。


カンッ!


蓮司が刀で弾いた。


「俺がいるぞ!」


「助かった!」


蓮司は敵を押し返す。


「凛、社の奥へ!」


「分かった!」


凛が走る。


先頭の忍びが蒼真へ迫った。


「お前の風遁は、まだ未完成だ」


「それがどうした!」


蒼真が刀を振る。


敵はかわし、背後へ回る。


「遅い!」


苦無が蒼真へ迫る。


その瞬間、風影刀が強く震えた。


「……!」


蒼真の身体が自然に動く。


風を感じ、敵の攻撃を紙一重でかわした。


「何!?」


蒼真は振り返る。


「風が……教えてくれた」


風が刀身を包む。


「これが、この刀の力か!」


蒼真が踏み込む。


「風遁・風刃!」


風の刃が敵を吹き飛ばした。


先頭の忍びが驚く。


「まさか……もう使い始めたのか」


「何の話だ!」


敵は煙玉を投げる。


「今日は退く!」


煙が広がり、夜叉衆は一斉に姿を消した。


蓮司が周囲を確認する。


「逃げたな」


蒼真は刀を見つめる。


「まだ何も分からない……」


凛が社の奥から戻ってきた。


「でも、これだけは分かった」


「何?」


凛は蒼真を見る。


「夜叉衆は、あなたを探してる」


蒼真は黙って刀を握った。


第34話・完

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