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影狼ノ忍  作者: 次男坊
第1章「忍びの里編」
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第23話「風の秘宝」

地下室に強い風が吹き荒れていた。


蒼真は目を細める。


「この風……箱の中から?」


蓮司も驚いている。


「さっきまで何もなかったのに」


夜叉衆の忍びが叫ぶ。


「箱を開けろ!」


別の忍びが箱へ走る。


「させるか!」


蒼真が前に出る。


だが、忍びが苦無を投げた。


蒼真は身をひねってかわす。


その隙に、夜叉衆の忍びが箱を開けた。


カチッ。


箱の中には、一本の古びた短刀が収められていた。


刀身には、風のような模様が刻まれている。


「これが……?」


蓮司が呟く。


夜叉衆の忍びが短刀へ手を伸ばす。


その瞬間――


ビュオッ!


強烈な風が吹き、忍びの身体が吹き飛んだ。


「ぐあっ!」


蒼真は短刀を見つめる。


なぜか、その刀から感じる風が自分の風遁とよく似ていた。


「蒼真……」


「ああ」


蒼真はゆっくり近づく。


短刀へ手を伸ばす。


すると、風が蒼真の手を包み込んだ。


「……俺を拒まない」


夜叉衆の忍びが驚く。


「なぜだ……!」


蒼真が短刀を持ち上げる。


その瞬間、地下室に風が渦巻いた。


「これは……何なんだ?」


蓮司が尋ねる。


蒼真にも分からない。


ただ、この短刀が自分と何か深い繋がりを持っていることだけは感じていた。


夜叉衆の忍びが立ち上がる。


「その刀を渡せ!」


「嫌だ」


蒼真が刀を構える。


「これは俺が持って帰る」


「ならば力ずくで奪う!」


敵が一斉に襲いかかる。


蒼真は短刀を握り締めた。


風が再び吹き荒れる。


「……行くぞ、蓮司!」


「おう!」


二人は敵へ向かって駆け出した。


地下室に、再び激しい戦いが始まった。


第23話・完

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