第18話「襲撃」
「何だ、今の音!」
蒼真と蓮司は、里の中央へ向かって走った。
そこでは黒影衆の忍びたちが、黒装束の集団と戦っていた。
「夜叉衆だ!」
蓮司が刀を抜く。
「蒼真、行くぞ!」
「分かってる!」
二人も戦いに加わった。
蒼真が一人の敵へ斬りかかる。
ガキィン!
敵の苦無を刀で弾き、そのまま距離を取る。
「風遁!」
蒼真の周囲に風が集まる。
「風刃!」
鋭い風が敵の足元を切り裂いた。
「ぐっ!」
敵がよろめく。
「今だ!」
蓮司が飛び込み、刀の柄で敵を倒した。
「やったな!」
「まだ終わってない!」
蒼真が周囲を見る。
敵はまだ何人もいる。
その時、里の奥から影宗の声が響いた。
「全員、持ち場を守れ!」
黒影衆の忍びたちが一斉に動く。
蒼真は敵の動きを見ながら、違和感を覚えた。
「……おかしい」
「何が?」
「敵の数が少なすぎる」
蓮司も周囲を見る。
「確かに……里を襲うには少なすぎるな」
その瞬間、蒼真は気づいた。
「陽動だ!」
「え?」
「さっきの倉庫だ!」
二人は急いで走り出す。
だが、倉庫へ戻った時には、すでに何者かが侵入した後だった。
扉が開いている。
中へ入ると、忍具がいくつか消えていた。
蓮司が驚く。
「盗まれた?」
蒼真は床を見る。
そこには、また黒い札が一枚置かれていた。
札には短い文字が書かれている。
『次は本物を奪う』
蒼真は札を握りしめた。
「夜叉衆の狙いは、忍具じゃない」
「じゃあ何だ?」
蒼真が答える前に、影宗が倉庫へ入ってきた。
そして札を見る。
「……始まったか」
蒼真は師匠を見る。
「何が始まったんですか?」
影宗は険しい表情を浮かべた。
「夜叉衆との戦いだ」
第18話・完




