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影狼ノ忍  作者: 次男坊
第1章「忍びの里編」
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第10話「消えた村人」

翌朝。


蒼真と蓮司は、黒影衆の里を出発した。


今回の任務は、北東にある小さな村の調査だった。


「村人が何人か消えたって話、気になるな」


蓮司が歩きながら言う。


「敵の忍びが関わってるかもしれない」


「前の砦にいた奴と同じ連中かな?」


「まだ分からない」


蒼真は周囲の風を感じながら進んでいた。


しばらくすると、村が見えてきた。


だが――


妙に静かだった。


「……静かすぎないか?」


蓮司が呟く。


「そりゃ、消えたって話だからな…静かになるのは当たり前だろ?」


「全員か?」


村へ入っても、人の姿がほとんどない。


蒼真は近くの家を見た。


「誰かいるか?」


返事はない。


その時、家の裏から小さな物音がした。


蒼真と蓮司は同時に振り向く。


「誰だ!」


すると、物陰から一人の少年が姿を現した。


怯えた表情で、蒼真たちを見る。


「……忍び?」


「そうだ。何があった?」


少年は震えながら答えた。


「みんな……夜になると消えるんだ」


蒼真の表情が変わる。


「消える?」


少年は頷いた。


「昨日も……父ちゃんが消えた」


蒼真は村の奥を見る。


風が、村の中を通り抜ける。


その風に混じって――


かすかな血の匂いがした。


「……蓮司」


「ああ」


二人は刀に手をかける。


この村で何かが起きている。


そして、その何かはまだ村の中にいる。


第10話・完

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