閑話 おっぱい研究
ある日の午後。
こはるの部屋。
こはるが突然立ち上がった。
「りり!」
りり
「なに?」
こはるは真剣な顔だった。
「おっぱいの研究がしたい!」
りり
「……へ?」
こはる
「私」
「ちょっとおっぱいの研究がしたい!」
りり
「なんなの突然」
こはるは腕を組む。
「今のサイズでも」
「全体のバランスは悪くない」
「でも」
「もう少し大きくてもいい気がする」
りり
「またそれ」
こはるは真面目な顔だった。
「だから研究」
「理想バランスを調べる」
りり
「誰を基準に」
こはる
「それ!」
こはるが指を立てる。
「りりに見せてもらっても」
「私との対比にしかならない」
りり
「まあそう」
こはる
「だから」
「変態紳士さんのコレクションを見る!」
りり
「なるほど」
「母数増やすのね」
こはる
「そう!」
こはるは立ち上がる。
「りりも行こう!」
りり
「巻き込まれた」
数十分後。
変態紳士のマンション。
コレクションルーム。
ガラスケース。
大量のフィギュア。
水着。
ドレス。
スポーツウェア。
様々な体型。
こはるが言う。
「研究開始」
りり
「本気だ」
こはるはケースを覗き込む。
「ふむ」
「この人Cカップくらい」
「でも腰が細い」
りり
「バランスはいい」
こはる
「でも少し大きいかも」
次のフィギュア。
こはる
「この人Dカップ」
「大きい」
りり
「確かに」
こはる
「でも」
「体のラインは綺麗」
こはるは腕を組む。
「うーん」
次のケース。
そこには――
こはるとりりのフィギュア。
魔法少女姿。
ピンクフリル。
ホワイトフリル。
こはるが自分のフィギュアを見る。
白いボディスーツ。
腰のフリル。
引き締まったウエスト。
ヒップライン。
そして胸。
Aカップ。
小さく整った丸み。
こはるが言う。
「……」
「これでも」
「全体のバランス的には合ってる」
りり
「そう思う」
こはる
「でも」
「もう少し大きくてもいいかな」
りり
「また始まった」
こはるはフィギュアを見ながらぶつぶつ言う。
「でも」
「大きすぎてもバランス崩れるし」
「ヒップとのバランスもあるし」
「あと2回強化くらいで……」
りり
「計算してる」
こはるは次にりりのフィギュアを見る。
ホワイトフリル。
Bカップ。
柔らかな丸み。
細い腰。
長い脚。
ヒップライン。
綺麗なシルエット。
こはる
「……」
りり
「なに」
こはる
「完璧」
りり
「え」
こはる
「胸と身体のバランス」
「完璧」
りり
「そんなこと」
こはるが振り向く。
「ちょっとりり!」
りり
「なに」
こはる
「反則すぎ!」
りり
「なんで」
こはる
「今度」
「一緒にお風呂入って!」
りり
「なんでそうなる」
こはる
「研究!」
りりはため息をつく。
「まあいいけど」
こはるは再び自分のフィギュアを見る。
Aカップ。
ヒップライン。
全体バランス。
そして拳を握る。
「決めた」
りり
「なに」
こはる
「あと2回」
「強化する」
りり
「やっぱり」
こはるは真剣な顔だった。
「研究の結果です」
りり
「研究だったんだ」
コレクションルームの中で。
二人の笑い声が静かに響いた。




