閑話 フィギュアの出来
夕方。
桃瀬こはるの部屋。
机の上には――
三体のフィギュアが並んでいた。
中央。
白いボディスーツの魔法少女。
桃瀬こはる。
魔法少女ピンクフリル。
腰のフリルスカート。
ガーター。
ヒールブーツ。
体のラインにぴったり沿う白いボディスーツが、細いウエストからヒップへ流れる曲線をそのまま再現している。
後ろ姿。
フリルの下。
丸く整ったヒップライン。
小さなスカートのため、形がはっきりわかる。
陸上で鍛えた引き締まった曲線。
太ももからヒップへ続く滑らかなライン。
そして胸元。
小さく整った膨らみ。
Aカップ。
控えめだが、白いスーツ越しに形がはっきりと出ている。
その隣。
白い翼の魔法少女。
小鳥遊りり。
ホワイトフリル。
白いトップ。
短いスカート。
そして背中の翼。
こちらはBカップ。
柔らかな膨らみがトップの布を押し上げ、こはるより少しだけ大きなラインが作られている。
腰のくびれ。
脚の長さ。
そしてヒップ。
スカートの下で、丸みのある形が綺麗に再現されていた。
二人は並んでいる。
肩を寄せて。
腕を回し。
楽しそうなポーズ。
片脚を上げた瞬間を切り取った造形。
ヒップラインが自然に強調されるポーズだった。
その横。
三体目。
黒い燕尾服。
マント。
仮面。
変態紳士。
優雅に立つフィギュア。
こはるはそれを眺めながら言った。
「これ」
「ほんと出来すごいよね」
りりがベッドに座りながら頷く。
「うん」
「私たちそのまま」
こはるはフィギュアを手に取る。
後ろから見る。
「見てこれ」
「お尻の形」
りりが覗き込む。
「ほんとだ」
「細かい」
こはるのフィギュア。
フリルの下。
丸いヒップライン。
腰のくびれから太ももへ流れる曲線。
りりのフィギュア。
スカートの下。
少しだけ大きいヒップ。
脚の長いシルエット。
こはるが言う。
「変態紳士さん」
「こういう所めちゃくちゃこだわるよね」
りりが苦笑する。
「趣味だから」
こはるはフィギュアを机に戻す。
そして並べ直す。
中央。
こはる。
右。
りり。
左。
変態紳士。
三体が並ぶ。
こはるが満足そうに言った。
「あの時の記念だね」
りりも微笑む。
「うん」
夕日の光が机に差し込む。
三体の小さなフィギュア。
魔法少女二人。
そして紳士一人。
あの日の出来事を残す、小さな記念だった。




