27話 二度目
お久しぶりでございます
前回あんなこと言っときながらとても間が空いてしまい、申し訳ないです…
休校…明けたんです…忙しい…死にそう…
ベリベリと腕を樹から剥がしてヘンゴへ伸ばす
ヘンゴはそれに反応して意識をこちらに向けてくれた
なかなか嬉しそうな顔をしてくれている
「Fuck you. Go to hell.」
「…生き返ったのか…良かった…。
なぁレン、なんて言ったんだ?」
「遠い国の言葉で『ありがとう。お前がいて良かった』という意味だ」
「そうか…こっちこそありがとうな。あいつに勝てたのはほとんどお前のおかげだ」
「そうかもしれないが、お前の協力が無けりゃきつかった。本当にありがとうな。あとごめん」
「気にするな。巻き込まれたこともそんなに気にしちゃいねえよ」
「そっか、気にしないか。そういうことじゃないけどまあいいや。とりあえず喜び合うのはもう少し後にしよう。俺の体について聞くのもな。こんなとこすぐに脱出しようぜ」
「いや、待ってくれ。せめて傷の手当をさせてくれ」
ヘンゴの脇腹を見ればなかなか痛々しい見た目をしている
俺がつけてやっていた樹の鎧も砕けたようで破片があちこちに突き刺さっていた
もし俺が起きなきゃ自力で無事に森を抜けることもできなかっただろう
「わかった。ちょっとちくりとするぞ」
刺さった鎧を一本ずつ抜いていく
本来そういった行為は出血を助長するためご法度だが…俺にかかれば問題ない
一本抜くたびに自身の手を変形させて傷穴を塞いでいく
まあ、普通に絆創膏を貼っているようなものだから凄いものでは無いな
結構痛いことをしていたつもりだがヘンゴはうめき声すらあげなかった
ヘンゴ、強い子、男の子
最終的には鎧とはまた違った質感の樹でヘンゴの胴体は埋め尽くされる
万が一ネットに投稿されでもしたら蓮コラ注意が書かれそうな外見になってしまった
ま、効果自体は自分自身で検証済みだから問題ないさ
「ヘンゴ、歩けるか?」
生まれたての小鹿のようにフラフラしながらヘンゴは立ち上がった
「なんとか…大丈夫。歩ける。」
いくら傷口を完璧に塞げたとはいえ失った血は戻らない
ヘンゴにとってはまだ命の危険は残っているわけか
こっからは護送クエストってことだな
安全に送り届けてやろう
「肩は貸さない。その代わり周りの警戒は一切を俺に任せろ。
日が沈む前には街につくから、それまではなんとか持ちこたえろ。わかったな?」
「ああ、大丈夫だ」
俺達は洞窟の入口へと向かった
途中にある大きな段差は杖を変形させてハシゴのようにして下る
青白い顔をしているヘンゴと共についに入口を抜けた
*
「ねぇ、君が勝ったの?」
森に出た瞬間、声をかけられた
「そうだよ。もうゴブリンはいないから安心してくれて構わない」
また、同じような事を言ってしまった
聖職者の男が殺されかけた時、決して誰にも助けを求めなかった
だから、協力者はいない、単独でやってきたもんだと考えていたのに…なぁ…
常に最悪を上回ってくるな、この世界
「うふふ。わかってるよ、わかってる。ね?ね?この服見覚えあるでしょう?教会の正装って意外と簡単に手に入るんだ」
見れば、あの男と似たような格好をした小柄な女が木の枝に乗っかっていた
とても人が乗れるような枝ではないのでなんらかの力が働いているとみた
とりあえず、この女に勝つには仮面での奇襲をもう一度行うしかない
精神を探られている感覚は無いからできなくは無いはずだ
ただ、あんな奇跡がまた上手く起こせるかどうか…
それに、今回はヘンゴが死にかけだ
こいつと戦っている間に力尽きかねない
何が最善だ?
「ふふっ。警戒してるね。そうだろうね。そうでしょう。でも、安心してくれて構わない。ふふっ。まだ、襲わない。時は来てない。あんまり時間かけすぎるのも良くないけれどね。うん」
なるほど
少なくともさっきの男よりは十分交渉ができそうな相手だ
多少、情報を持って帰るのに、挑戦くらいしてみるか
アレヌから取り戻すためにも
レンが転移直後からやられていたこと、その部分の設定がだいぶ固まってきました
いずれ過去編みたいな感じで描く予定でございます
それに伴い、アレヌのセリフを一部変更します
大した変化でも無いですが、気がついたら読んでみて下さい




