6.津田 紀彦 と よろず商事
主人公の勤務先紹介です。
よろず商事株式会社。
津田紀彦が勤務するー関係会社専門の貿易会社である。紀彦が大学卒業後、この会社に入って13年の歳月がながれた。
紀彦は、35歳になった。
あっという間だったー、なんて感慨はない。なんとなく世の中の流れにながされて過ごしていたらー、気が付いたらもう三十半ばである。もちろん、ここまでくるのにー、私生活を含めて、いろいろと紆余曲折があった。ある意味、波乱万丈といっていいかもしれない。
ーが、仕事に関していえばー。勤続年数とともに、業務にも慣れて、日々の仕事も無難にこなせるようになった。やっかいな問題を抱えて悩んだり、落ち込んだりすることも少なくなった。それなりに世事にも長けてきた。良い意味で、手の抜き方もマスターした。
現在ー紀彦は、よろず商事の海外事業管理部の同2部―同2課に所属している。海外事業管理部は、よろず産業グループの海外工場向けに、国内で調達した設備や部品を輸出する業務を担っている。また、海外工場でできた製品を、日本のユーザー向けに輸入している。
管理2部は東南アジアが主担当で、管理2課はベトナム、タイ国、オロシャ国の現地工場と日本との輸出入業務全般を受け持っている。ーなので、よろず商事のオフィスは、親会社であるよろず産業の本社ビル内に、いくつかのフロアスペースを間借りしていた。
入社当初、紀彦は北米地区(同1部)の工場を担当していたが、
近年アジア各地に工場が、軒並みたちならぶようになり、東南アジア地区(同2部)へとコンバートされた。
ちなみに、紀彦の役職は係長で、アシスタントの女性が1名ついている。
名を東野紗英という。タイプは、明朗でかわいい系だが、仕事の方はー、紀彦の指図をよく理解し、テキパキと業務こなすー、よく気が効くしっかり者である。
紀彦は、紗英の性質を好ましく思っている。
ありがとうございます。




