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死界のネクロマンサー  作者: のんびり小僧
第3章「死者を率いる者」
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第48話「地下礼拝堂の秘密」

ゴゴゴゴ……。


鉄扉の向こうから、低い振動が伝わってくる。


レオたちは扉の前に立っていた。


「……本当に開けるのか?」


カイが剣を構える。


「うん」


レオは扉に手を置いた。


黒い魔力を流す。


ギギギ……。


鉄扉がゆっくりと開いた。


その先に広がっていたのは、巨大な地下礼拝堂だった。


「……こんな場所が」


ミナが息を呑む。


壁には無数の蝋燭。


中央には巨大な祭壇。


そして、その奥には――


大量の石棺が並んでいた。


カイが周囲を見る。


「教会が、こんな地下施設を持ってたのか?」


ガイアが低く呟く。


『何かがおかしい』


「何が?」


『ここには、生者のための礼拝堂とは異なる魔力が残っている』


レオは祭壇へ近づく。


祭壇には古い書物が置かれていた。


ミナがページを開く。


「……古い記録みたいです」


「何て書いてある?」


「『死者の力を封じ、世界の均衡を守る』……」


レオが眉をひそめる。


「死者の力を封じる?」


「はい。でも、まだ続きがあります」


ミナがページをめくる。


「『その力を利用しようとする者が現れた場合、聖王教会はこれを阻止する』」


カイが腕を組む。


「だったら、教会は黒い紋章の連中と敵対してるってことか」


レオは祭壇を見る。


「じゃあ、どうして二つの紋章が同じ扉に刻まれてたんだ?」


誰も答えられない。


その時――


カチッ。


祭壇の奥から音がした。


「……何?」


レオが近づく。


祭壇の裏に、隠し扉が開いていた。


「まだ奥がある」


カイが剣を構える。


「行くぞ」


五人は隠し扉の先へ進んだ。


そこには、小さな部屋があった。


中央に一つの黒い石が置かれている。


レオが近づいた瞬間――


石が輝いた。


ドクン。


頭の中に声が響く。


『死者を恐れる者よ』


レオが立ち止まる。


『お前たちは、何を守っている?』


「誰だ!」


返事はない。


代わりに、黒い石から映像が浮かび上がった。


そこに映っていたのは、昔の聖王教会だった。


そして――


教会の聖職者たちと、黒い紋章を持った者たちが向かい合っている。


「……昔の教会?」


ミナが呟く。


映像の中で、両者が何かを話している。


だが、音声は聞こえない。


やがて黒い紋章を持つ者たちが去っていく。


その直後――


一人の聖職者が祭壇へ黒い石を置いた。


レオの目が見開かれる。


「これ……」


カイも気づいた。


「黒い紋章の連中が置いていったのか?」


映像が消える。


部屋に静寂が戻る。


「教会と黒い紋章……」


レオは考え込む。


「昔は、完全に敵同士じゃなかったのかもしれない」


その時。


ドンッ!


地下礼拝堂全体が揺れた。


「またか!」


カイが振り返る。


遠くから、複数の足音が聞こえる。


一つではない。


「誰か来る!」


レオが魔力を集中させる。


階段の向こうから、聖王教会の騎士たちが現れた。


「そこから離れろ!」


先頭の騎士が叫ぶ。


「その石には触れるな!」


レオは黒い石を見る。


「これが何なのか知ってるのか?」


騎士は答えない。


ただ、剣を構えた。


「今すぐそこから離れろ!」


レオも構える。


「嫌だ」


カイが隣に立つ。


ミナも杖を握る。


ガイアと守護者が前へ出る。


地下礼拝堂に、緊張が走った。


――第48話・完――

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