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死界のネクロマンサー  作者: のんびり小僧
第3章「死者を率いる者」
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第45話「北の街へ」

地下墓地を後にしたレオたちは、北の街へ戻っていた。


「やっと戻ってきたな」


カイが街を見渡す。


「失踪した人たちも助けられたし、これで少しは落ち着くかな」


「そうだといいんだけど……」


レオは街の中央にある教会を見る。


「……あそこが気になる」


ミナも教会を見る。


「聖王教会ですね」


レオは頷く。


「俺たちが地下墓地にいる間も、何か動いていた気がする」


その時――


教会の前から、白い服を着た数人の男たちが歩いてきた。


胸元には聖王教会の紋章。


先頭の男がレオを見る。


「……見つけましたか」


レオたちの足が止まる。


男はゆっくり近づいてくる。


「久しぶりですね、レオ」


レオの表情が変わった。


「俺を知ってるのか?」


「当然です」


男は淡々と答える。


「あなたがネクロマンサーであることは、教会も把握しています」


カイが剣に手を添える。


「だったら何の用だ?」


「あなたを捕らえに来たわけではありません」


「じゃあ何だ?」


男はレオを見る。


「北の街で起きている失踪事件について、話を聞きたいのです」


レオは少し警戒を緩める。


「黒い紋章の連中について?」


「……やはり知っていますか」


男の目が鋭くなる。


「教会も、あの紋章を追っています」


レオは驚いた。


「聖王教会も?」


「ええ。あの者たちは、我々にとっても敵です」


ガイアが口を開く。


『ならば、なぜレオを警戒する?』


男はガイアを見る。


「ネクロマンサーの力は、教会にとって禁忌です」


「でも、俺はあいつらとは違う」


「それは理解しています」


男は少し間を置く。


「ですが、力そのものを恐れる者もいる」


レオは黙り込む。


男は続ける。


「今回の事件について、我々も調査を続けています」


「俺たちが地下墓地で見つけた人たちは、教会に任せてもいいのか?」


「もちろんです。保護します」


レオはカイたちを見る。


カイが頷く。


「任せてもいいんじゃないか?」


ミナも頷いた。


「助かった人たちのことを考えれば……」


レオは男を見る。


「分かった」


「ありがとうございます」


男が去ろうとする。


しかし、数歩進んだところで振り返った。


「レオ」


「何?」


「あなたの力を、教会は忘れてはいません」


レオは男を見つめる。


「……分かってる」


男はそのまま教会へ戻っていった。


カイが息を吐く。


「やっぱり、教会はお前を警戒してるな」


「ああ」


レオは空を見上げる。


「でも、今は黒い紋章の連中の方が気になる」


その瞬間。


遠くの建物の屋根。


一人の男がレオたちを見下ろしていた。


黒いローブ。


胸元には、黒い紋章。


「……聖王教会と接触したか」


男は静かに呟く。


「予定を少し早める必要があるな」


その姿は、すぐに街の闇へ消えていった。


レオたちは、それに気づかないまま宿へ向かって歩き始めた。


――第45話・完――

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