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死界のネクロマンサー  作者: のんびり小僧
第3章「死者を率いる者」
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第44話「死界への扉」

地下深く。


レオたちは、巨大な扉の前に立っていた。


「これが……死界への扉」


カイが扉を見上げる。


扉には、レオの魔力に反応する黒い紋様が刻まれていた。


「俺が触れた時だけ反応する」


レオが手を伸ばす。


ドクン――。


黒い紋様が輝いた。


「やっぱり……」


ミナが扉を見つめる。


「この扉は、レオさんの力を知っているみたいです」


ガイアが静かに口を開く。


『死界へ通じる扉ならば、慎重に扱うべきだ』


「分かってる」


レオは魔力を込める。


ゴゴゴゴゴ……。


扉がゆっくりと開いていく。


隙間から、冷たい風が吹き抜けた。


「……寒い」


カイが身構える。


扉の向こうには、果ての見えない暗闇が広がっていた。


その奥から、無数の気配が感じられる。


レオは一歩踏み出そうとする。


『待て』


ガイアが止めた。


「何かいる?」


『ああ。かなり強い』


レオも暗闇の奥を見る。


すると――


二つの赤い光が浮かび上がった。


「……目?」


次の瞬間。


ドクンッ!


強烈な魔力が扉の向こうから押し寄せる。


ミナが後退する。


「この魔力……!」


カイも剣を構える。


「敵なのか?」


レオは答えられなかった。


怖い。


だが、それ以上に――


その力を知りたいという気持ちが強かった。


「俺は……ここへ戻ってくる」


レオは扉を見つめる。


「もっと強くなってから」


すると、暗闇の奥から声が響いた。


『その時を待とう』


レオの身体が固まる。


「誰だ!」


返事はない。


赤い光だけが静かに消えていく。


そして扉も、ゆっくりと閉じ始めた。


「待って!」


レオが手を伸ばす。


だが、間に合わない。


ゴゴゴゴ……。


完全に扉が閉じた。


静寂が戻る。


カイが息を吐く。


「……今のは何だったんだ?」


「分からない」


レオは閉ざされた扉を見つめる。


「でも、あそこには何かがいる」


ガイアが頷く。


『そして、お前を待っている』


レオは拳を握った。


「だったら、必ず戻ってくる」


四人は地下墓地を後にする。


地上へ戻る途中、レオは一度だけ振り返った。


閉ざされた地下への入口。


その奥にある死界。


そして、自分を待つ何か。


まだ知らないことばかりだった。


だが――


レオは確かに感じていた。


自分の運命が、少しずつ動き始めていることを。


――第44話・完――

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