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死界のネクロマンサー  作者: のんびり小僧
第3章「死者を率いる者」
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第43話「選ばれし者」

地下道を進むレオたちは、やがて一つの部屋へ辿り着いた。


「ここは……」


壁一面に、古い文字が刻まれている。


ミナが文字を読み取る。


「ネクロマンサーについて書かれています」


レオが近づく。


「何て?」


「……『死者を率いる者は、死者の声を聞く』」


カイが首を傾げる。


「それ、さっきの研究記録と同じじゃないか?」


「待ってください」


ミナが続きを読む。


「その下に、別の文章があります」


そこには――


『死界への扉を開く者は、選ばれしネクロマンサーのみ』


と刻まれていた。


「死界……」


レオが呟く。


「俺が探している場所なのか?」


ガイアが壁を見る。


『死界が何なのか、まだ分からない』


「でも、この先に何かある」


レオは部屋の中央にある石碑へ近づいた。


石碑には、手の形をした窪みがある。


「これ……」


「触れてみる?」


ミナが尋ねる。


レオは少し迷った。


「……やってみる」


手を置いた瞬間――


ドクン。


石碑が黒く光った。


「!」


部屋全体に魔力が広がる。


そして、壁に一つの光景が浮かび上がった。


広大な荒野。


無数の死者。


その中心に、一人の人物が立っている。


「これ……誰?」


カイが息を呑む。


人物の姿は見えない。


ただ、その人物の周囲には大量の死者が従っていた。


レオは映像を見つめる。


「俺……なのか?」


すると、映像の中の人物が振り返った。


顔は見えない。


だが――


その手から、レオと同じ黒い魔力が放たれた。


映像が消える。


「……」


しばらく誰も言葉を発しなかった。


ガイアが口を開く。


『お前と同じ力を持つ者が、過去にも存在したのかもしれない』


「じゃあ、俺だけじゃない」


レオは石碑を見る。


「ネクロマンサーは、昔からいたんだ」


ミナが石碑の下を指差す。


「まだ文字があります」


レオが読む。


『選ばれし者よ。死者を支配するな。彼らの声を聞け。』


レオはゆっくり拳を握る。


「……分かった」


その時。


石碑の奥から、低い音が響いた。


ゴゴゴゴ……。


「何だ!?」


床が震える。


石碑の後ろの壁がゆっくり開いていく。


その先には、地下へ続く階段が現れた。


「まだ下があるのか……」


カイが苦笑する。


「どこまで続いてるんだよ」


レオは階段の先を見つめる。


微かな黒い光が見える。


「行こう」


「大丈夫?」


ミナが尋ねる。


レオは頷いた。


「ここまで来たんだ。最後まで確かめたい」


四人は階段を下りていく。


その頃――


遠く離れた場所。


ゼルクは一枚の紙を見つめていた。


「石碑が反応したか」


黒い紋章が刻まれた紙を握りつぶす。


「やはり、あいつは選ばれた者だ」


ゼルクは静かに笑った。


――第43話・完――

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