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死界のネクロマンサー  作者: のんびり小僧
第3章「死者を率いる者」
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第42話「地下深くの研究室」

レオたちは、地下へ続く階段をゆっくり下りていった。


「……長いな、この階段」


カイが呟く。


「かなり深いですね」


ミナも周囲を警戒している。


ガイアが足を止めた。


『この先から、強い魔力を感じる』


「研究室か……」


レオは前を見つめる。


しばらく進むと、巨大な鉄の扉が現れた。


扉には、黒い紋章が刻まれている。


「開けられる?」


カイが尋ねる。


レオは扉に手を触れた。


「……開く」


黒い魔力が扉へ流れ込む。


ギギギ……。


重い音を立てて扉が開いた。


その先には、広い部屋が広がっていた。


棚には大量の古い本。


机の上には瓶や魔道具。


そして部屋の中央には、大きな魔法陣が描かれている。


「ここで……何をしていたんだ?」


カイが辺りを見る。


ミナが一冊の本を手に取った。


「死者の魔力について書かれています」


レオが近づく。


「見せて」


本には、死者の魔力を利用する方法や、死体を動かすための研究記録が残されていた。


「……こんな研究が」


レオの表情が険しくなる。


「死者を兵士として使うつもりだったのか」


ガイアが机の上を見る。


『こちらにも記録がある』


そこには一枚の古い紙が置かれていた。


レオが手に取る。


そこには――


『ネクロマンサーは、死者を支配する存在ではない。死者の声を聞き、その力を借りる者である』


と書かれていた。


「……」


レオは黙り込む。


「俺が今まで考えていた力とは、違う」


ミナが頷く。


「支配するんじゃなくて……力を借りる?」


「そうなのかもしれない」


その時。


部屋の奥から、カタンという音がした。


「誰かいる!」


カイが剣を抜く。


全員が奥へ向かう。


そこには、古い装置が一つだけ残されていた。


装置の中には――


黒い魔石が入っている。


「これ……」


レオが近づいた瞬間、魔石が強く輝いた。


頭の中に声が響く。


『……ようやく来たか』


「誰だ!」


レオが周囲を見回す。


『お前が何者なのかを知りたければ、さらに北へ進め』


「待って!」


声は消えた。


魔石も光を失う。


カイがレオを見る。


「今の声、聞こえたか?」


「うん」


ミナも頷く。


「私にも聞こえました」


ガイアが魔石を見つめる。


『誰かが、この場所に意図的にメッセージを残していたようだ』


レオは北を思い浮かべる。


「北へ行けば、ネクロマンサーについてもっと分かる」


その時、研究室の奥から突然――


ドンッ!


大きな音が響いた。


「また何か来る!」


カイが構える。


レオも魔力を集中させた。


しかし、現れたのは魔物ではなかった。


古びた扉だった。


その扉が、ひとりでに開いていく。


その向こうには、さらに地下へ続く道がある。


レオは息を呑む。


「……まだ先がある」


そして、扉の横には小さく文字が刻まれていた。


『選ばれし者のみ進め』


レオはその文字を見つめる。


「俺が……選ばれたってことなのか?」


答える者はいなかった。


ただ、暗い地下道だけが、その先へ続いていた。


――第42話・完――

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