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死界のネクロマンサー  作者: のんびり小僧
第3章「死者を率いる者」
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第41話「地下墓地の守護者」

赤い目が、暗闇の中でゆっくりと開いた。


ズシン……。


巨大な足音とともに、それが姿を現す。


「……でかい」


カイが息を呑む。


全身を黒い鎧で覆った巨体。


その手には巨大な斧が握られている。


ミナが震える。


「こんなの……見たことありません」


レオは魔力を感じ取っていた。


「こいつも……死者なのか?」


ガイアが答える。


『違う』


「え?」


『生きている。だが、身体に大量の死者の魔力を宿している』


巨大な守護者が斧を振り上げる。


「来る!」


ドォン!


地面が砕けた。


レオたちは散開する。


「危なっ!」


カイが転がりながら距離を取る。


「こいつ、速いぞ!」


レオが鎖を放つ。


「《死縛》!」


鎖が巨体に絡みつく。


「止まれ!」


しかし――


ギギギ……。


力任せに鎖を引きちぎられる。


「そんな……!」


巨体がレオへ向かってくる。


「レオ!」


ミナが杖を振る。


「《風壁》!」


強風の壁が生まれ、巨体の動きをわずかに止める。


「今!」


カイが背後へ回る。


「はあっ!」


剣を振り下ろす。


ガキン!


「硬すぎる!」


刃が鎧に弾かれた。


ガイアが拳を構える。


『ならば、正面からだ!』


巨体の腹部へ拳を叩き込む。


ドンッ!


巨体が一歩後退する。


『効いている!』


「もう一度!」


ガイアが攻撃を続ける。


しかし、巨体は斧を振り回し、ガイアを吹き飛ばした。


『ぐっ……!』


「ガイア!」


レオが駆け寄る。


「大丈夫か?」


『問題ない』


その時、守護者が巨体の前へ立った。


二体の守護者が向かい合う。


「……」


巨大な斧と大剣がぶつかる。


ガキィン!


激しい衝撃が地下墓地に響く。


「守護者……!」


レオが叫ぶ。


守護者は一歩も引かない。


だが、相手の力は圧倒的だった。


徐々に押されていく。


「このままじゃ……」


レオは周囲を見る。


「何か弱点があるはずだ」


ミナが魔力を探る。


「レオ!」


「どうした?」


「胸です!」


ミナが指差す。


「胸の奥に、強い魔力が集中しています!」


レオが目を凝らす。


黒い鎧の隙間。


そこから、黒い光が漏れている。


「……あそこか」


カイが剣を構える。


「俺が隙を作る!」


「頼む!」


カイが走る。


「おおおっ!」


巨体がカイへ斧を振るう。


カイはギリギリでかわした。


「今だ!」


守護者が大剣を振り上げる。


レオも魔力を集中させる。


「《死縛》!」


黒い鎖が巨体の両腕を拘束する。


「今!」


守護者の大剣が胸部を斬り裂く。


ガキィン!


鎧が砕ける。


その奥から、黒い魔石のようなものが現れた。


「それだ!」


レオが手を伸ばす。


黒い魔力が魔石へ流れ込む。


「――止まれ!」


魔石が砕けた。


巨体の身体から力が抜ける。


ズシン……。


巨大な守護者が倒れた。


「……終わった」


カイが息を吐く。


レオは倒れた巨体を見る。


「こいつは、誰かに作られたんだ」


ガイアが魔石の欠片を見る。


『死者の魔力を利用して、強制的に力を与えていたようだ』


ミナが呟く。


「じゃあ、ここでは死者を使った実験が……」


レオは地下墓地の奥を見る。


「まだ何かある」


その先には、さらに深く続く階段があった。


そして壁には、古い文字が刻まれている。


『死者を率いる者、ここより先へ進め』


レオはその文字を見つめる。


「……俺を待ってる?」


誰が、何のために。


答えは、さらに地下へ続く道の先にある。


――第41話・完――

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