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死界のネクロマンサー  作者: のんびり小僧
第3章「死者を率いる者」
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第33話「北への街道」

北へ向かう街道を、レオたちは歩いていた。


「北って、かなり遠いんだな」


レオが地図を見る。


「次の街までは、まだ二日くらいかかる」


カイが答える。


『途中に森もある。夜になる前に、抜けられるといいな』


ガイアが周囲を見回す。


ミナも静かに歩いていた。


「……」


「ミナ?」


レオが振り返る。


「何か気になる?」


「いえ……」


ミナは森の奥を見る。


「ただ、さっきから誰かに見られている気がして」


「俺も少し感じてた」


カイが剣に手を添える。


その瞬間――


ガサッ!


茂みが揺れた。


「来る!」


魔物が飛び出してくる。


「一体じゃない!」


次々と木々の間から魔物が現れる。


「囲まれた!」


ガイアが拳を構える。


『数が多いな』


魔物たちが一斉に襲いかかる。


「《死縛》!」


レオが黒い鎖を放ち、先頭の魔物を拘束する。


「カイ!」


「任せろ!」


カイが走り、魔物を斬り伏せる。


ミナも手をかざす。


「《風刃》!」


風の刃が飛び、別の魔物を吹き飛ばす。


ガイアが拳を振るう。


『はあっ!』


一体を地面へ叩きつける。


守護者も大剣を振り回し、魔物を次々と倒していく。


しかし――


レオは違和感に気づいた。


「待って……」


「どうした?」


カイが振り返る。


「こいつら、逃げようとしない」


魔物たちは傷ついても、何度でも襲いかかってくる。


そして全員の額には――


黒い紋章。


「まさか……」


レオが紋章を見つめる。


「操られてる?」


『その可能性が高い』


ガイアが答える。


その瞬間、森の奥から声が響いた。


「その通りだ」


「!」


全員が振り返る。


木々の間から、一人の男が姿を現した。


黒いローブ。


胸元には、あの紋章。


「お前……!」


レオが構える。


男は笑った。


「初めまして、ネクロマンサー」


「俺を知ってるのか?」


「ああ。お前のことはよく知っている」


男が手を上げる。


すると、魔物たちが一斉にレオたちへ向き直った。


「まずは、こいつらで試させてもらおう」


カイが剣を構える。


「試すだと?」


男は答えない。


ただ静かに笑う。


レオは魔力を集中させる。


「お前たちの目的は何だ!」


男は背を向けた。


「それを知りたければ――」


森の奥へ歩きながら、振り返る。


「生き残れ」


「待て!」


レオが叫ぶ。


しかし男の姿は、闇の中へ消えていった。


残された魔物たちが再び咆哮する。


「……逃げたか」


カイが剣を握り直す。


レオも前を向く。


「だったら、こいつらを倒して追いつく!」


ミナが頷く。


「はい!」


ガイアが拳を構える。


『行くぞ!』


守護者も大剣を構えた。


魔物の群れが、一斉に襲いかかる。


北への街道は――


突然、戦場へと変わった。


――第33話・完――

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