第27話「旅の準備」
魔物を倒して町へ戻ったレオたちは、冒険者ギルドで次の目的地について話していた。
「次はどこへ行く?」
カイが地図を広げる。
受付の女性が指を差した。
「この街道を進めば、大きな都市があります。冒険者も多く集まる場所です」
「そこなら、あの紋章についても何か分かるかもしれない」
レオが地図を見る。
『情報を集めるなら、大きな街へ行くのは悪くない』
ガイアが頷く。
「じゃあ、そこへ行こう」
「決まりだな」
カイも頷いた。
出発は翌朝。
それまでに、旅に必要な食料や道具を揃えることになった。
「食料はこれくらいでいいかな」
レオが袋を持ち上げる。
カイが首を振る。
「少ない。旅なんだから、もう少し買っておいた方がいい」
「そうなの?」
「お前、旅に慣れてなさすぎだろ」
「……否定できない」
ガイアが二人を見ながら笑う。
『レオはまだ旅を始めたばかりだからな』
「ガイアまで言うなよ」
『事実だ』
カイが笑った。
「仲良いな、お前ら」
「まあ……最初から一緒だったから」
レオは少し照れながら答える。
その後、必要な道具を揃えるため武器屋へ向かった。
カイは店に並んだ剣を見ていた。
「俺も新しい武器が必要かもしれない」
「今の剣じゃ駄目なの?」
「まだ使える。でも、昨日の魔物みたいな奴と戦うなら、もっと強い剣が欲しい」
店主が奥から一本の剣を持ってきた。
「こいつはどうだ?」
カイが手に取る。
「……軽い」
「魔物相手なら使いやすいぞ」
カイは何度か振る。
「これにする」
「決めるの早いな」
「武器は感覚が大事だからな」
買い物を終え、夕方。
二人と二体は宿へ戻った。
レオは椅子に座り、今日買った荷物を確認する。
「明日から、本格的な旅になるんだな」
カイが頷く。
「ああ」
ガイアも静かに口を開く。
『これまでとは違う旅になるだろうな』
レオはガイアとカイ、それから守護者を見る。
「俺たち、少しずつ仲間が増えてきたな」
『そうだな。仲間が増えるのは悪いことではない』
「だろ?」
カイが笑う。
「ただ、守護者は相変わらず喋らないけどな」
レオが守護者を見る。
守護者は何も言わず、壁際に立っている。
「いつか話せるようになるのかな」
『生前の記憶が戻れば、何か変わるかもしれない』
「そうだな」
レオは守護者を見つめる。
「その時まで、待ってみよう」
その夜。
レオは窓の外を眺めていた。
父親。
ネクロマンサー。
死界。
謎の紋章。
そして、古代遺跡に残されていた「門」。
まだ分からないことばかりだった。
「父さん……絶対に見つける」
レオは静かに呟いた。
翌朝。
町の門の前に、レオ、ガイア、カイ、そして守護者が集まった。
「準備はいいか?」
「うん」
カイが剣を背負う。
「じゃあ、行こうぜ」
ガイアが歩き出す。
『新しい旅の始まりだな』
レオは頷いた。
「うん」
四人は新たな目的地へ向かって歩き始めた。
その先に待つものを、まだ誰も知らない。
――第27話・完――




