表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死界のネクロマンサー  作者: のんびり小僧
第2章「死者と生者の旅立ち」
PR
14/20

第14話「異常個体」

「ガイア!」


吹き飛ばされたガイアが、木に身体を打ちつける。


「大丈夫か!?」


『問題ない……まだ戦える』


巨大な魔物がゆっくりとこちらへ向かってくる。


レオは息を呑んだ。


「さっきの魔狼とは……全然違う」


魔物が地面を蹴った。


「来る!」


ガイアが前へ出る。


魔物の爪を受け止めるが――


「ぐっ……!」


力で押し切られ、ガイアが後ろへ滑る。


「ガイア!」


レオは右手を掲げた。


「俺の力を使って!」


黒い魔力がガイアへ流れ込む。


ガイアの身体が黒く輝いた。


『行くぞ!』


ガイアが魔物の懐へ入り込む。


拳を叩き込む。


ドンッ!


しかし、魔物はわずかに身体を揺らしただけだった。


「効いてない……?」


魔物が腕を振る。


ガイアが避ける。


その瞬間、レオの足元へ魔物の爪が迫った。


「うわっ!」


間一髪で横へ転がる。


「危なかった……」


魔物は再びレオへ狙いを定める。


「俺を狙ってる?」


『レオ!』


ガイアが飛び込む。


魔物の攻撃を受け止めるが、今度はガイアの身体が地面へ押しつけられた。


『……このままでは、まずい』


「ガイア!」


レオは必死に考える。


自分の力。


死者との契約。


そして、さっき初めて使った黒い鎖。


「……もう一度!」


レオが右手を伸ばす。


黒い魔力が地面を走る。


魔物の足に絡みついた。


「動きを止める!」


魔物が暴れる。


鎖が徐々に引きちぎられていく。


「くっ……!」


力が足りない。


それでもレオは手を離さない。


「ガイア!」


『任せろ!』


ガイアが立ち上がる。


魔物の動きが止まった一瞬――


ガイアが全力で踏み込んだ。


「うおおおっ!」


拳が魔物の胸へ叩き込まれる。


巨大な身体が吹き飛び、地面を何度も転がった。


「……倒した?」


レオが恐る恐る近づく。


魔物は動かない。


『終わったようだ』


「……よかった」


レオはその場に座り込んだ。


初めて自分の力を使って、最後まで戦った。


怖かった。


何度も逃げたくなった。


それでも――


「俺、少しは戦えるようになったかな」


『ああ』


ガイアが答える。


『だが、まだ始まったばかりだ』


「うん」


レオは倒れた魔物を見る。


「それに……こいつは普通じゃなかった」


魔物の身体には、黒い模様が残っている。


『何者かによって、魔力を与えられた可能性がある』


「誰かが魔物を強くした?」


『その可能性はある』


レオは表情を曇らせる。


今回の依頼は、ただの魔物討伐ではなかった。


森で起きている異変。


そして、その背後にいるかもしれない何者か。


「……調べてみよう」


レオは立ち上がった。


――第14話・完――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ