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死界のネクロマンサー  作者: のんびり小僧
第2章「死者と生者の旅立ち」
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第13話「初めての依頼」

街を出てしばらく歩くと、レオとガイアは依頼に書かれていた森へ到着した。


「ここか……」


森の中は妙に静かだった。


鳥の声すら聞こえない。


『警戒しろ、レオ』


「分かってる」


レオは周囲を見回す。


「魔物が増えてるって話だったけど……本当にいるのかな」


その時。


ガサッ。


茂みが揺れた。


「来る!」


一匹の魔狼が飛び出してきた。


「ガイア!」


『任せろ!』


ガイアが前へ出る。


魔狼が牙を剥いて飛びかかる。


ガイアは攻撃をかわし、その腕で魔狼を殴り飛ばした。


だが――


「まだいる!」


左右から、さらに二匹の魔狼が現れる。


「三匹……!」


一匹がレオへ向かってくる。


「うわっ!」


レオは慌てて横へ転がる。


魔狼の爪が地面をえぐった。


「危なかった……!」


レオは右手を掲げる。


「ガイア!」


黒い魔力がガイアへ流れ込む。


『ああ!』


ガイアの身体が黒い光に包まれる。


一気に踏み込み、魔狼の攻撃を受け止める。


そして――


ドンッ!


拳が魔狼の身体を吹き飛ばした。


残った一匹がガイアの背後へ回り込む。


「ガイア、後ろ!」


ガイアが振り向く。


だが、間に合わない。


その瞬間――


魔狼の身体が突然、黒い鎖に絡め取られた。


「……え?」


レオ自身も驚いた。


右手から伸びた黒い魔力が、魔狼を拘束している。


「ガイア今だ!!」


『分かった!』


ガイアが魔狼へ飛びかかる。


一撃。


魔狼は地面へ倒れ、動かなくなった。


「……俺が捕まえた?」


レオは自分の手を見る。


『新しい力が目覚めたようだな』


「死者と契約するだけじゃない……」


自分の中にある力が、少しずつ形を変えている。


その時だった。


森の奥から、低い唸り声が響いた。


「……まだいるのか?」


ガイアが構える。


『先ほどの魔狼とは違う』


木々の間から現れたのは、巨大な魔物だった。


普通の魔狼よりも遥かに大きい。


身体には黒い模様が浮かんでいる。


「……何だ、あれ」


魔物がこちらを睨む。


その目は赤く光っていた。


そして――


「グォォォォッ!」


森全体を震わせる咆哮が響く。


レオは恐怖で足がすくむ。


「……こんなの、依頼に書いてなかったぞ」


ガイアが前へ出る。


『下がれ、レオ』


「いや……」


レオは震える手を握りしめる。


「俺も戦う」


『……分かった』


レオの右手に黒い紋章が浮かぶ。


魔物が地面を蹴った。


「来る!」


ガイアが迎え撃つ。


しかし――


魔物の一撃で、ガイアが大きく吹き飛ばされた。


「ガイア!」


レオは初めて感じる。


今までの魔物とは、明らかに違う。


この森で起きている異変。


それは、ただ魔物が増えているだけではなかった。


――第13話・完――

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