第11話「最初の出会い」
村を出て数日。
レオとガイアは、街へ続く街道を歩いていた。
「……思ったより遠いな」
『旅とはそういうものだ』
「ガイアは疲れないからいいよな」
『私は死者だからな』
「それ、ちょっと羨ましいかも」
そんな会話をしながら歩いていると、前方から慌てた声が聞こえてきた。
「誰か! 助けてくれ!」
レオが足を止める。
「人の声だ」
二人が走っていくと、街道の脇で一人の青年が魔物に追われていた。
「こっちだ!」
青年がレオたちの方へ逃げてくる。
「スケルトン……?」
青年がガイアを見て固まる。
「そいつは敵じゃない!」
レオが叫ぶ。
「俺の仲間だ!」
「仲間……?」
青年が驚いている間にも、魔物が迫ってくる。
「ガイア!」
『任せろ』
ガイアが前へ出る。
魔物が飛びかかってきた。
ガイアは腕で攻撃を受け止め、そのまま魔物を地面へ叩きつける。
「すごい……!」
青年が目を丸くする。
しかし、魔物はまだ立ち上がった。
「ガイア、もう一度!」
『ああ!』
レオが右手を掲げる。
黒い魔力がガイアへ流れ込み、身体を包む。
ガイアが一気に距離を詰める。
拳が魔物の腹部へ直撃した。
魔物は大きく吹き飛び、そのまま動かなくなった。
「……倒した」
レオは息を吐く。
青年が恐る恐る近づいてくる。
「助けてくれて、本当にありがとう」
「気にしなくていいよ」
「俺はカイル。近くの街で商売をしてるんだ」
「俺はレオ。こっちはガイア」
「よろしく」
カイルはガイアを見ながら苦笑する。
「しかし……スケルトンを仲間にするネクロマンサーなんて初めて見たよ」
「やっぱりネクロマンサーって珍しいのか?」
「珍しいどころじゃない。普通なら恐れられる存在だろ」
「……やっぱりそうなのか」
レオは少し俯く。
カイルはそんなレオを見て、少し考えた。
「でも、俺を助けてくれたのは事実だ」
「……ありがとう」
「それより、どこへ行くんだ?」
「父さんを探してる。それと、自分の力について知りたい」
「それなら街へ行くといい。冒険者ギルドもあるし、情報も集めやすい」
「冒険者ギルド……」
レオの目が少し輝く。
「そこで仲間を探すこともできるぞ」
「仲間……」
レオはガイアを見る。
『必要になるだろうな』
「そうだな」
カイルは街の方向を指差した。
「この道を真っ直ぐ行けば着く。俺も戻るところだから、一緒に行くか?」
「いいの?」
「助けてもらった礼だよ」
レオは笑った。
「じゃあ、お願いする」
三人は街へ向かって歩き始めた。
――第11話・完――




