第43話
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今日はLOVERSとして、初めてのテレビ出演だ。しかも生放送。
――それ以前に、世間を賑わかせた報道以来にカメラの前に立つ。
「いやー、それにしても......世間公認カップルなんて素敵ですね! 何か変わったことはありますか?」
「そうですね......。周りを気にしなくなったのと、あと今度同棲するんですよ!!」
「ば、バカ!! そんなの言わなくていい!!」
「同棲ですか!! もうラブラブですね!!」
僕が止めるのもお構いなしに、樹はどんどん喋ってしまう。
......誰かこのバカを止めてくれ......
明るく話す樹とは対極的に、僕の顔はどんどん赤くなっていく。
「そう言えば、ネットで話題に上がっていましたが......」
――来た。絶対来ると思っていた。
「お二人のお名前、"いつき"と"みつき"で一文字違いですよね! わざとそのように?」
「いえ。本名なんですよ。だからたまたまで」
おい、なにそんなに嬉しそうに話すんだ。
ネットで散々弄られただろう?
......まぁ、そのネットも嬉しそうに眺めていたっけ。
「さぁ、それではLOVERSのデビュー曲を披露していただきましょう! それではお聞きください。『Midnight Lovers』」
そうして僕らはステージでデビュー曲を歌い始める。
大人な雰囲気でアイドルの曲らしくはない。
でも、これからの僕らにピッタリな曲。
――プロの歌手だが、どうしても最後の歌詞が恥ずかしい。
「「――愛してる」」
そうして曲は締めくくられる。
顔が赤くなるのを必死に堪えて樹と見つめ合う。
割れんばかりの拍手が会場を包み込んだ。
「ありがとうございました!! ......? 何か様子がおかしいですね?」
? 樹はステージの真ん中からどこうとしない。
それどころか、見つめ合ったまま跪いた。
「天城 光希さん。同棲を受け入れてくれたことをまずは感謝します」
「は、はい......」
なんなんだ? 一体何を考えているんだ?
テレビ局のスタッフさん達も何事かと、カメラを寄せてきている。
「天城 光希さん。......僕と結婚してくれませんか?」
「え......」
マイクのスイッチは入ったまま。
会場にもこの愛の言葉は響き渡っている。
会場中がいきなりのプロポーズを静かに見守っている。
司会者のお姉さんも何も言わない。
共演者もだ。
「これから、光希の一番のそばで光希の笑顔を守りたい。どうかこれを受け取ってはもらえませんか?」
樹はそういうとポケットから指輪を取り出した。
「な、なんで......こんなところで......」
「......絶対に逃がしたくなかったから。......それで返事は?」
指輪を差し出す樹の手が震えている。
きっと僕には分からない緊張があるのだろう。
僕は樹の手を両手で包み込み飛び切りの笑顔で答えた。
「末永くよろしくお願いします。――余所見なんかさせない。オレだけを見続けさせてやるから、覚悟しておけよ」




