第13話
「皆―!!ありがとー!!」
「これからもめろでぃあとNOIRをよろしくねー!!」
会場からは割れんばかりの歓声が沸き上がった。
こうして僕達の合同ライブは幕を閉じた。
僕達はステージ袖にはけると、そこにはスタッフに交じって美咲ちゃんとKOUKIさんの姿があった。
「皆、いいライブだったわよ」
「まぁ、NOIRとめろでぃあの実力をもってすればこんなもんっすよ!」
「あら?カイさん。めろでぃあのこと、遂にみとめたわね?」
「......まぁ、オレ達NOIRだけじゃこのライブ成功させられなかっただろうし」
おや。カイさんからそんな言葉が聞けるなんて。
レイさんまで頷いている。
......どうやらめろでぃあとNOIRのわだかまりは今回のライブでなくなりつつあるようだ。
「ハイハイ!皆!仲がいいのは結構だけど、今日は先輩に見に来てもらったんだからしっかり挨拶して」
「そんな、社長。オレも勉強になりましたし。それに......」
「?」
ふいにKOUKIさんと目があった気がした。
......なんだろう?僕は何かしてしまっただろうか?
「HIKARIちゃん。今度オレとデュエットデビューしようよ」
「......え?」
「ちょっと、KOUKI、まだその話は......」
「いいじゃないですか。それにオレ言いましたよね?『あの子くれませんか?』って」
......これは夢ではないだろうか。
あのKOUKIさんが僕とデュエットデビューしたいだなんて。
僕は思わず、嬉しくなって顔が紅潮するのを感じた。
すると、ジュナが僕の手を取った。
「すみませんが、HIKARIとデュエットしていいのはオレだけ何で」
「ハァ?!何勝手なこと言ってるんですか!」
「......ジュナ君、だっけ?独占欲丸出しの男はモテないよ?」
そうだ。僕はジュナのものでもなんでもない。
......だからこの話しを受けてもいいはずだ。
なのに、ジュナに止められたのが嬉しいだなんて。
......そんな事思うだなんて、ありえない。
「どう?HIKARIちゃんの意見が聞きたいなぁ」
「え......っと」
「......嫌ではないみたいだね?それなら決まり!社長、いいですよね?」
「......はぁ。仕方ないわね。HIKARI、貴方も今回のジュナとのデュエットで学べたようだし、何事も経験よ。......緊急企画発動ね」
......どうやら僕に拒否権は無いらしい。
ジュナの方を見ると......見るからにふてくされていた。
「......ジュナさん。先輩の前ですよ」
「だって......HIKARIはオレのなのに」
「いや、貴方のものでもないですよ?!」
......相変わらずこの男は。
まぁ。僕も滅多にない先輩からのお誘いだ。
断るのも失礼だろう。
「......分かりました。そのお話お受けします」
「わぁ!ありがとう、HIKARIちゃん!」
「ホント、我がままで手が焼ける子達ばっかりなんだから......」
そう言うと、美咲ちゃんは大きなため息をついた。
......とりあえず、誰か先輩相手に睨みをきかせているジュナに注意をしてはくれないだろうか。




