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ショタコンと腐女子のシリーズ  作者: 陽田城寺
驚天動地の部活変
29/84

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 ショタコンが家にログインしました。どっちかというと学校からログアウトですね。

 ちなみに我が家、パソコンはあるがあまりつけない。ちょっとお金とか、困るし。

 で、何が言いたいかというと小説を考えるのは紙でやるということだ。

 クロとか藤はパソコンを前にして考えるらしい。まあ消しゴムとか使わずすぐに考えられるし、タイピング練習にもなるしね、便利だね。

 だが俺はそれでもパソコンをつけるぐらいなら自力でやる派。

「ただいまー」

 家にログインしたところで、母親に抱きつかれる。

「帰ってきたのね! あなた!」

 毎日帰ってるんですけどねぇ! というツッコミはおいといた。

 この艶っぽい感じと感動した声から判断するに、どうやら俺を親父と勘違いしているらしい。

 親父はたぶんまだ愛人のところだろう。相手がどんな人かは知らないけど、美人だったら羨ましい。なにこれ超正直な感想! 思わずオネストって言われるレベル。うわ手札破壊したい。

 即行で現実逃避してしまった。

 ここで、俺が親父のフリをして母さんを慰めるか、俺は伊津男だよと優しく諭すか、どうしよう?

 またゲームの選択肢のようになった。セーブ&ロードを使って安堵したいが、現実はそうは行かない。

 この選択が、コワレテしまった母さんを元に戻すか否かの重要なきっかけになりえる。 

 どうするべきか、真剣に考えないと。

「母さん、オレだよ、オレオレ」

 そういう真剣な場面で、ついこういう事言っちゃうのが俺である。直したい、この思い。

「あ、伊津男だったの!? ごめんなさい、間違えちゃった」

 ババア可愛いな。でも無理すんな。本当に、まともに見える会話ができるだけで随分な進歩である。

「母さん、あんまり気張らないで、ゆるくね」

「そうね、うふふ」

 ……いつも優しい母であるが、そのためにどこかコワレテいる。

 それを見ると、俺はいつも居た堪れない気持ちになり、その場を去る。

「じゃ」

 と一言だけ言うと、俺は逃げるように二階へ昇り、顔を合わせなくなる。

 ひーん、面と面を合わせづらいよー。ま、どうしようもないけど。

 今は小説、宇宙的恐怖(コズミックホラー)にも似た姉の存在を記しに記すのだ。



 手が出ねぇ。

 襲われて死ぬっ! この間わずか二秒っ!!

 小説が進まないのと、俺が姉という化け物に勝てないの二つの意味で手が出ないのである。

 俺の中で姉貴はどんだけバケモノになってんだよ……。竜王と魔王とアザトースと辺りが手を組んだようなレベル。姉貴・イン・ボスキャラオールスターズだ。

 あの人、実際この間みたらアーミタイツだったし。一万パワーとかどの超人だよ。でもバッファローマンは姉貴の千倍……ごくり。

 俺も両手の万年筆に二倍の高さと三倍の回転を加えた突撃なら勝てるかしら?

 無理だな、元が一じゃどうあがいても足りない。

 逃げることすら敵わないのでは恐怖を記しようもない。

 他の内容ならどうでしょう? ホラー以外にも、コメディ、SF、文学、恋愛、カテゴリだけでも何個か思い浮かぶ。

 でも縁がない。……こともないか? 人生はコメディだし、少し不思議ちゃんと恋愛してる。文学は何もないな。

 あ、SFって少し不思議じゃなくてサイエンスフィクションでしたね。結局何の縁もねえや。サイエンスフィクションと縁のある人生ってなんだよ……。

 官能、という言葉が一瞬思い浮かんだが、藤と同じレベルなのでよしとく。藤と同じということは悪くないが、俺には常識があるから。

 藤の常識……フジジョッ! いや他意も何もない。何もなさ過ぎて死にたいとすら思う。

 もう何も思いつかないあまり、自分でもわけのわからないことばかり考えている、助けて。


 …………部屋の掃除するね。

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