表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
処刑予定の邪神の生まれ変わりを逃がした少年、彼女から重い愛を受ける  作者: 有原優


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/12

第7話 竜

 

 その頃アナは、シドに言われた通り、洞穴で隠れてやり過ごしていた。



 周りから音が聞こえていく。そんな中、アナはただ気配を消しながら、ただそこで隠れている。

 シドがピンチになっている中、一人悠々と安全な場所にいる。


 アナの良心がそれに耐えられるわけがなかった。


 アナは、穴から頭を出して、ちらちらと周りを見る。そこには誰もいなく、ひょいっと上に出た。


 もう騒ぎは収まっていた。もう、シドは捕らえられたのだろう。

 捕らえられたらどこに行くか。きっと王都に送られ、拷問を受けているだろう。


 自分のせいで苦しんでいる。早く助けなければ。


 そして、アナはすぐに王都へと向かう。シドを助けるために。



「どうやったらいけるのでしょう……」


 アナは王都の場所を知らないということにすぐに気づいた。ただシドについて行ったアナは、道を覚えていない。どういった経路で進んできたのかすら何も知らないのだ。


 今はお尋ね者になっている。不用心に町を進むわけには行かない。人に道を訊くわけにもいかない。


 仕方ない、山を何とかうろ覚えで進んでいく。


 すると、開けた道に出た。


「……ここかな」


 能天気に進んでいくアナ、


 その道が正しくはないという事には気づかないで。そう、シドを助けることに頭を割かれている今、正しい道かどうかを思索する暇はなかった。



 進んだ先に、一つの建物がある。アナはここで道を教えてもらおう。

 そう思い、建物の中に入る。

「すみません、王都はどう進めばあるか知りませんか?」


 アナは頭を下げて訊く。


「お願いします、大切な人が危機に瀕しているんです。教えていただきませんか?」


「っくそ。なぜここがばれたんだよ」


 そう叫ぶ組織の構成員。すぐさまアナに向けて剣を振る。


「なんで?」


 アナは咄嗟に牽制として、魔法を数発放ち、後ろに下がる。


「侵入者だ。殺せえええ」


 その言葉をきっかけに複数の兵士が大量に向かってくる。


 そこは国に相対する組織の本部だった。

 それはまさにシドがギルドから依頼を受けていた場所でもある。


「何するの?」


 アナはすぐさま魔法を放ち、すぐさま敵兵の意識を奪う。

 催眠魔法だ。


「ここも……私の命を奪おうとするのね」


 アナは完全なる臨戦態勢に入った。早くシドを助けなきゃならない今、こんなところで時間を取るわけには行かない。

 平穏に生きることは出来ない、とわかっている。しかし、こんなところでさえも、命を狙われる。

 ここにいるのは、ゾルティアでも、王国兵でもないというのに。



「ねえ」近くにいた構成員にアナは問う。

「王都ってどうやって行けるの? 私はそれを知りたいだけなんです」

「ここを見られた時点で、生きて返すわけには行かない」



 そう言われたことにより、アナはここをつぶす覚悟をした。

 もとより壊滅させる以外には外に出る方法はなさそうだ。

 アナも決して弱いわけではない。その卓越した魔法技術で、迫りくる敵を皆倒していく。

 怒涛の勢いで。


 幸いながらそこの構成人はそこまで強くはなかった。

 アナでも十分に対処可能なレベルの強さだったのだ。


 まだ戦闘もそこまで得意じゃないのに。



 そしてそのまま、ボスのもとまでたどり着いた。

 立派な白髪、そして白髭を携えているいかにも貫禄がある人物だった。


「とりあえず、私にこれ以上手を出さないでくれませんか?」


 そうアナはボスに問う。


「なるほど」ボスは立ち上がった。「それは無理だ」

「じゃあ、倒します。私には時間がないので」

「ふん、かかってこい」


 そして、ボスは剣を鞘から一気に引き抜く。

 そして、一気にアナへと向かっていった。


 ――アナにはシドの剣を見て、考えていたことがあった。

 魔力を自分にまとう事が出来るんじゃないか、と。


 その結果、アナは魔法を纏う事、つまり魔装を考えた。


 剣を数回避けていく。

 そしてその間にアナの体に魔力が駄々酔っていく。そしてついにその魔装が完成した。


「これが私の新しい姿、魔装アマスターです」


 そう自信満々にアナは決める。災厄アマスターという名前からそのまま取ったくせして。


「とりあえず早く終わらせます。私には時間がありませんので」


 そう言ったアナはすぐに走ってボスを殴ろうとする。


 剣で必死にあらがおうとするも、アナの攻撃の方が素早い。いつしか、ボスは追い詰められていく。


「もう、終わりですか?」

「まだだ、まだ終わってはいない」


 そう言って、ボスは赤いボタンを押す。


「君の敵はこいつだ」


 そこにいたのは、竜だった。


「我々が研究しているのは、太古の竜の復活だ。計画には早いが、根絶やしにされるなら、不完全でもいい。さあ、奴を殺せ」


 そう、竜は命じられた。だが、竜は一向にアナに向かって行こうとしない。


「何をしている、お前の敵はその女だ」

「お待ちしておりました。アナ様。さあ、何なりと命じてください」


 竜がそう言うと、「お前、私が復活させたのだぞ。私の命令に従え」ボスが怒鳴る。


「私が命令に従うのはアナ様だけです」

「分かった。じゃあ、あいつらを滅ぼしてください!」

「分かりました」


 そして竜は、ボスに襲い掛かる。おびえるボスはそのまま竜の業火にやられてしまった。

 そしてそんな状況を見てアナは、私の新しい必殺技を試す機会が……と、落ち込むのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ