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違う、そうじゃない。〜犯人は俺なんだ〜  作者: 岩波備前


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違う。そうじゃない。〜犯人は、俺だ〜       [中編]

綾乃にあてがわれた部屋。


そこには大分落ち着きは取り戻したとはいえ、意気消沈している綾乃がいた。


「私が知っていることはこれが全てだ‥‥‥」


俺は黒澤さんに事情を説明した後、綾乃から事件直後の様子を聞いていた。


綾乃の話によると、事件当日の夕食前、部屋に一通のメモがあったらしい。俺が部屋を訪れる前だ。


そこにはパソコンで打ち込まれたと思われる一文があったそうだ。


『貴女と部下の秘密を知っている。話がしたい。18:30。客間で待つ。他言無用だ。1人で来い』


と。書かれており、綾乃はそのメモの従い、指定された部屋‥‥‥初日に挨拶あいさつを受けた時に使用していた客間だ。そこに向かった。これは俺も知っている。何せ綾乃がそこへ向かうと言っていたからだ。


俺に言付けをした後、真っ直ぐ客間に向かったそうだが、客間に入った時から奇妙なものがあったそうだ。


部屋の中央に真っ黒で薄い生地があった。

その生地は小さな山のようになっており、綾乃は直ぐに異常なものであると判断したそうだ。


その直後に、停電。


突然のことに驚きながらも黒いものがあった所迄ゆっくりと歩みを進めると突然床からぼんやりとした物が見えたらしい。


気になった綾乃がそれに触れた瞬間。光が宙を浮き、綾乃の横を通ったそうだ。

同時に身体に衝撃を受け、尻もちを付く形で倒れ込んでしまった。


••••••運が悪かったのか、触っていたものを反射的に握りしめてしまった。手には嫌な感触があったそうだ。


驚きながらもその光を目で追うと、綾乃が入ってきた扉の近くで消えたらしい。

いや、消えたのは動いていた光だけで、それとは別の光も見えたそうだ。


追うべきか、と逡巡しゅんじゅんした時、ふと手にしていたものに意識が向く。

目が慣れてきたのか、それとも扉から差し込む微かな外の明かりで気が付いた。


自分が持っているものがナイフであり、そして誰かが目の前で倒れていると。


瞬間、綾乃も理解したそうだ。

誰かが殺害されていると。


事実を認識したことと、奇妙な光の影。


混乱して、その場で呆然としていた時に光が差し込んできたらしい。


俺の懐中時計の明かりだ。


その事実を認めると同時に電気が復旧し、現場の全貌が明らかになったとのことであった。


「メモに書いてある事について心当たりは?」


「無いです••••••円城家を訪れたのは今回初めてですし、隼人や静葉も私に近しい人間なのでそれはないでしょう。ただ、明らかに私に向けたものなので客間に向かいました。隼人には行き先だけ伝えましたが••••••」


俺に視線を向ける。

俺は綾乃の言葉に嘘が無いことを伝える。静葉も同意してくれた事もあり、一応は納得してくれた。


(綾乃のやつ、俺の事を気にしているのか?万が一の事を考えて••••••)


俺と綾乃以外は知り得ない事だが、俺は人を殺してしまった事実がある。


お互いに口を閉ざしている限り、知られる恐れは無いが••••••


「そうなると、奇妙です。綾乃様は客間に向かう前に新堂様に声を掛けているんですよね?」


「はい、それは事実です」


池森さんが、疑問に思ったようだ。


「そうであれば何故綾乃様がこんな事に?‥‥‥いや、別の考えとしましては新堂様も関わっている可能性が‥‥‥」


確かに、綾乃の同行者の俺も関与している可能性もあるのか、だが••••••


「いや、それはないでしょう。新堂様は直前まで私と一緒にいましたから。別れたあと、私は夕食まで、本日の業務と明日の業務について確認をしていました」


部屋の中には俺と綾乃の他に黒澤さん、泉さん、池森さん、静葉がいる。


池森さんの疑問を黒澤さんが否定する形で答えていた。


「黒澤さんのいう通り、夕食前、俺は黒澤さんと2人で少し談笑していたんです。この屋敷には男性は少ないからと‥‥‥」


「そうですか。失礼しました。私は夕食の準備の為に厨房にいました。円城様は夕食前、自室にいたようですが‥‥‥その後の事は、わかりません」


「私は夕食前、静葉さんに食堂の準備を依頼していました。私はその後に他の部屋の見回りへ‥‥不審なものはありませんでしたが」


「泉さんのおっしゃる通り、私は食堂の準備をしていました。夕食は18:30から始まると聞いていたので、間に合うようにずっとそこにいました」


俺は綾乃の部屋に行く直前まで、黒澤さんと通路で一緒に居た。


黒澤さんは、夕食前に一度業務の確認していた。


池森さんは人の殆どいない厨房で夕食の支度。


泉さんは静葉に指示を出した後に部屋の見回りを。


静葉は人のいない食堂の準備。


俺と黒澤さん以外に確たるアリバイはないようだ。


いや、それをいうなら、俺も黒澤さんもずっと一緒にいた訳ではない。

僅かな時間ではあるが、お互いにアリバイはないか‥‥‥


他にも不審な点がなかったか確認し合ったが、特に怪しいところはなかったそうだ。


俺達がここに集まる前に警察に連絡をしたが、天候不良から到着は明日以降になるとのこと。


‥‥‥これも最初の依頼に似ている。


違うところは俺が犯人ではないこと。

そして、犯人と疑われているのは探偵である綾乃であることの2点だ。







話を纏めた俺達は今現在できることはないので一時解散となった。


綾乃の処遇についてはとりあえずこのまま自室で待機となる。


ただし、必要時以外は部屋から出ないこと。

部屋から出る場合は必ず屋敷の人間が付くことになった。


‥‥‥状況を考えるとかなりの温情だろう。

まあ、綾乃自身が霧崎家の縁者でもあることが大きいのであろうが。


霧崎の家にはまだ連絡はしていない。

警察が島へ来るまでは‥‥‥







俺はあてがわれた自室にいた。


(綾乃はやっていない)


俺は確信していた。


そもそも綾乃には動機がない。


綾乃は円城家に来たのは初めてのことである。それは使用人はもちろん円城さん自身も認めていたことがだ。

俺自身も綾乃が円城さんを害することによるメリットがあるとは思えない。


俺の時のように偶然に?とも思ったが、綾乃はメモで呼び出されたと話しており、その証拠としてその時のメモを提出していた。まあ、これについては綾乃自信が準備できるものと考えられても仕方はないが、内容が奇妙なのだ。


(綾乃と俺の秘密を暴くような内容だったが、そんな文章ではなく、ただ単に指定した場所に1人で来いと書けばいいだけだ‥‥‥)


「最初から綾乃を狙っていた?‥‥‥いや、俺の可能性もあるのか」


(いや、それはないか。手紙は綾乃の部屋に置いてあった。俺が綾乃と一緒に仕事をするとはいえ、部屋を利用している綾乃が先に見つける可能性が高いだろう)


偶然ではなく意図的なものを感じる。


(綾乃が探偵だからか‥‥‥)


静葉の研修には綾乃と俺が同行することは事前に伝えてあった。

当然、綾乃が探偵をしていることも。


「はめられたのか‥‥‥」


事を起こすとなれば現場を嗅ぎまわる探偵が邪魔だ。

ならば、探偵を物理的に排除するか‥‥‥実行犯に仕立てあげればいい。


「綾乃は‥‥‥」


そうなると、部屋を自由に行き来出来ていた人が怪しい。


「そもそも円城さんを含めて7人しかいない訳だからな‥‥‥」


(可能性としては、池森さんと泉さん、静葉‥‥‥か?)


静葉がやったとは信じたくない。

だが、他の2人が実行したとは分からない。


(静葉に話を聞くしかないか‥‥‥)


ベッドから身体を起こす。


(綾乃にも声を掛けてやりたいが‥‥‥‥)


そのためには味方が必要だ。

俺は事前に聞いていた静葉の部屋を訪ねることにした。







静葉は俺の訪問を拒否せず部屋に入れてくれた。

そして、綾乃に対しての静葉の考えを聞く。


「私も綾乃様が円城様を害したと思いません」


はっきりと答えてくれる静葉に安心する。


「俺もそう思っている。だからこそ静葉にも協力してほしい」


「分かりました。‥‥‥そもそも私の事で綾乃様と隼人くんに迷惑を掛けているから」


「ありがとう。‥‥‥静葉はさっき皆の前で話した事以外に気になることはないのか?」


「‥‥‥••••••うん、ある」


「教えてくれ」


「‥‥‥‥‥‥泉さんから仕事を教えて貰っている時に気になったんだけど、泉さん。時々具合が悪そうな表情をするの」


「泉さんが?」


「泉さんは『ごめんなさい、今日は少しだけ体調が悪くて‥‥‥直ぐに良くなるから心配しないでね』と話していたのだけれど‥‥‥」


「‥‥‥‥‥‥俺からは言いにくいことなんだが、もしかして‥‥‥」


女性特有の体調不良か?と暗に尋ねる。

俺の意図を汲んでくれた静葉は首を横に振る。


「そうじゃないと思う。それについては心配いらないって言っていたから‥‥‥」


(心配いらない?)


俺は少しだけ気になったが、後回しにした。


「他には気になることがないか」


「泉さん‥‥‥若い方なんだけど、ここの屋敷の施設の管理をしているって言ったよね。電気関係の資格とかも持っているらしくて、時々設備のチェックとかメンテナンスもしているとか」


「‥‥‥」


「池森さんは、元々看護師の資格も持っているらしくて、勤務経験もあるそうよ。辞めた後にここのお屋敷で働き始めたって言ってたわ。円城様‥‥‥持病があったらしくて1日に2回、薬を内服しなければならないそうよ。だから池森さんがいると助かるって円城様も言っていたの」


「電気関係の資格、看護師資格‥‥‥円城さんの持病‥‥‥」


「黒澤さんに許可を貰って、調べる必要があるな」


俺は静葉の協力を得て、黒澤さんから調査の許可をもらうことにした。








静葉と接触した翌日、静葉を伴って黒澤さんに調査を願い出た。


「‥‥‥必要以上に荒らさないことと、円城様のご遺体を調べる際には、泉さんか池森さんと同行してもらうことを了承して頂ければ‥‥‥」


俺が全くの素人ではないことも要因ではあるが、それ以上に黒澤さんは事件の解決を望んでいたらしい。あっさりと許可を出してくれた。


黒澤さんは色々な場所に向けて連絡をとっているらしい。簡潔に礼を言い、俺達は調査を開始した。







許可を貰ったあと、円城さんの倒れていた現場にいた。


付添いは池森さん。元々医療関係の仕事に付いていたこともあり、遺体に対してある程度耐性もあることも関係していた。


静葉には少し刺激が強いため、部屋の外で待機してもらっている。


遺体には発見直後に掛けられていた黒いカバーがそのまま掛かっていた。

物品や遺体も動かしてはいないようだ。


(随分薄いカバーだな、材質は••••••ビニールか?四隅が何かで固定されている••••••)


俺の視線の先にはカバーに掛けられた状態の円城さんの遺体がある。

丁度顔だけが出ている状態だ。


(綾乃は真っ黒で薄い生地、とだけ言っていたな。顔が出ている状態ではそんな表情はしない筈••••••)


カバーの下の絨毯には赤黒い出血痕が滲んでいる。

一晩経っているので乾いている部分もあった。


‥‥‥鉄の匂いが強い。


窓を開けることも考えたが、現場の保存のためには難しいだろう。


(ナイフの刃は血で汚れている••••••カバーの上から刺したのか?••••••遺体を見ることが出来れば良いんだが、それは難しいか••••••ん?••••••血が、途切れて?) 


殺害に使用されたナイフには血がべっとりとついている。一方で、持ち手には血が少ない様だ。

持ち手の一部に飛んだ血痕に不自然に途切れている部分があった。


••••••違和感を感じる。


その後も室内を確認したが目立ったものは見つからなかった••••••


(いや、綾乃が言っていたな。ぼんやりとした明かりが横を通り過ぎたって‥‥‥)


昨日の綾乃の言葉を振り返る。

ぼんやりとした光が綾乃の横を通り過ぎて扉の近くで消えた。その代わりに別の光も見えたと。


(俺も、見たな‥‥‥)


綾乃の安否を確認する為に部屋を訪れた時に、廊下で同じように光るものを見つけていたはずだ。


(丁度あの当たりか‥‥‥)


綾乃が話していた当たりを調べるが何も見つからない。


(確かここで泉さんがしゃがみこんでいた‥‥‥)


体調不良と話していたので、その可能性も捨てがたいが、どうにも腑に落ちない。


(とりあえず、ここで調べられることはないか)


俺は池森さんにお礼を述べ、次の場所へ移動することにした。







他の怪しい場所を探した結果、気になることは1つ。各部屋のエアコンや電化製品が動いていたことだ。大きなものも、小さいものも含めて。


(大きな屋敷なのに、やたらと家電が多い気がする。気のせいか••••••?)


綾乃の実家のイメージが強いため、少し気になってしまう。あっちは物が少なく、簡素な印象を受けやすい。••••••一般のものとは桁は違うが。


他は‥‥‥強いて言うなら客間から近いトイレを使用した時に僅かに水の流れが悪いくらいだった。後で伝えておいた方がいいか?


「‥‥‥最後はここか」


俺と静葉は円城さんの使用していた書斎にいた。

ここでよく仕事もしていたらしい。


とりあえず、何か手がかりがないか探すために、静葉と2人で訪れていた。


「使用人がいるだけあって、部屋の中は綺麗だな」


「1日に1回は掃除をしているの。でも円城様は几帳面な方だったから、そこまで掃除は必要なかったのだけれども••••••」


掃除については使用人が持ち回りで行うらしい。

昨日は朝食後に泉さんが行ったそうだ。


「••••••あれ?水差しとコップがない••••••」


静葉が不思議そうに机を見る。


「どうしたんだ?」


「円城様、朝と夜のお食事の前にここで薬を飲むの。そのための水を入れたコップがないの。いつもなら食後に回収するのだけれど••••••」


「薬?」


「うん、数年前から飲んでいると聞いたわ。何の薬かは教えて貰ってはいないのだけれど••••••」


薬とコップ••••••何か気になるな。


俺は引っかかるものを感じながら、部屋を探索さした。


「あれ?これは••••••」


机の隙間から何かが見えた。

どうやら写真のようだが••••••


「••••••••••••」


手に持っている写真と机の上の写真を見る。

机には円城さんと使用人達が並んでいる写真が飾られていた。


「ああ••••••」


••••••特別な何かがあったのかもしれない。


「静葉。池森さんにもう一度話しが出来ないかな?」


「••••••仕事の合間であれば大丈夫だと思うけど」


「頼む」


「••••••分かったわ」


静葉は俺の様子に何かを感じたのか、池森さんの所へ案内してくれた。


(多分‥‥‥円城さんを殺害したのは‥‥‥)


池森さんに確認することで分かるかもしれない。

••••••そんな予感がした。







「多分、円城さんを殺害した人が分かったかもしれない」


「••••••そう、かもね」


俺と静葉は、これまでに得た情報を振り返っていた。


‥‥‥予想以上に、時間が掛かった。


しかし、そのおかげで今回の事件の全貌が分かってきた。


「あとはどうやって実行したか、ね‥‥‥」


「そろそろ、綾乃の様子を見に行きたい。多分、今なら大丈夫だろう」


「一応許可はとってくるね」


「ああ、頼む」


その後、静葉が綾乃との面会について許可を貰って来たため、2人で綾乃の部屋に向かうことにした。







「綾乃、入るぞ」


「‥‥‥ああ」


綾乃から返事があった為、扉を開けて室内に入る

‥‥‥黒澤さん達は同行していない。

その、必要性がないと考えているのだろう。


綾乃は俺達の顔を見て、ぱっ、と表情が明るくなるが、現状を思い出し、直ぐに俯いてしまう。


「大丈夫か‥‥‥?」


「見ての通りさ。君の顔を見たら少しは元気がでたが、現状はあまり良いとはいえないな」


「その話なんだが、恐らく円城さんを殺害したのは‥‥‥泉さんだ」


「‥‥‥どういうことだ?」


軟禁に近い状態になっていたのだから仕方がないだろう。


俺の発言をいぶかしむ綾乃に、今までの事を細かに説明する。


「‥‥‥なるほど。実にわかりやすい」


「まあ、俺が分かったくらいだからな」


「いや、君がいなければその答えにたどり着く事はなかっただろうね••••••多分、話してくれなかったと思うよ」


「そうか••••••」


(俺は運が良かったのか••••••)


結構綱渡りだったと自覚し、冷や汗が流れる。


「後は、殺害の方法だが••••••」


「ふぅ、どうやって殺害したか‥‥‥か」


「君の話を聞いていて、もしかしたら、という考えはある」


「そうか。それは‥‥‥」


「だが、証拠がないからな‥‥‥それが見つからないことには‥‥‥」


「‥‥‥その点に付いては、俺がなんとかする」


「できるのかい?」


「綾乃をこのままには出来ないからな」


「‥‥‥分かった、頼んだよ」


俺は、綾乃から泉さんの計画について話を聞いた。







その日の夜。


黒澤さんに相談し、円城さんの書斎に全員を集めて貰っていた。


「お忙しい所失礼します」


書斎には俺以外にも綾乃や静葉、黒澤さん、池森さん、泉さんがいる。


「今回の件についてお伝えしたいことがあるんです」


「突然の事で混乱するかもしれませんが、驚かずに、冷静に聞いてもらえますか」


「実は‥‥‥今回の事件の犯人は分かりました」


「犯人は‥‥‥霧崎、綾乃」




「違う。そうじゃない。犯人は、俺だ」




綾乃を犯人と言い切った静葉に、俺ははっきりと言い放った。


「何故ですか?」


「綾乃が円城さんを見つけた時、円城さんは死んでいなかったんだよ」


「何故それが分かるんですか?」


「現場を見た時、円城さんは瀕死の状態だった。そのままだと、綾乃が円城さんを殺した事になってしまう。だったら俺が確実に仕留めることで、少くとも綾乃が直接殺人を犯した事にはならないからな」


「綾乃にはその事は口を封じていたのさ‥‥‥俺が本当の実行犯を見つけるからと」


「今更になって‥‥‥」


「ああ、俺もそのつもりはなかったんだが、これしか方法がなくてな‥‥‥」


「これ以上、俺からは言うことはないな。あとは警察が証拠を探してくれるだろう」


俺はそれだけを言い残し、黒澤さんに指示を仰いだ。


事前に打ち合わせた通り、俺は自室で待機となった。







隼人様が突然、自分が犯人だ、と言い出した。


何故?


それはありえないはず。


だって私はそんな事は考えていなかったからだ。


最初からあの人を犯人に仕立てあげるつもりだった。


••••••あの人と同じように、家の力で穏便に済ませることができるだろうから。


でも、このままじゃあ予定が狂ってしまう。


自分の行動に穴があることは分かっている。


だって、元々こんな事は考えていなかったから。


隼人様が、あんな事を言わなければ


私は皆が眠りに付いた頃合いを狙って、ここに来た。客間近くの男性用トイレ。


目的はあの時に使ったもの。


トイレのタンクを開け、黒いものが入った袋を取り出す。


これを誰が見ても分かる所に置いておけばいい。


そうすれば‥‥‥




「泉さん、ですね」


光が当てられる。


何故貴方がここにいるの?


‥‥‥まさか


「黒澤さんと、池森さんから聞きましたよ」


ああ、そっか、あの2人が喋ったのなら当然か。


元々屋敷にいる人間は少ない。


あの人が犯人じゃないと言われてしまえば、こうなるのは十分に予測出来た。


••••••短絡的たんらくてきだったんだな、と。思う。


「何故そう思ったのか、教えてもらえませんか?‥‥‥隼人様」


「お話します••••••場所を移しましょうか。泉さん」







池森さんと静葉さんの協力を得て、泉さんの行動を監視していた。


動いた事を確認した2人から連絡を受け、綾乃が予想していた場所に向かう。


客間近くの男性用トイレ。


俺が一度使用したトイレに、泉さんがいた。


泉さんはトイレのタンクから袋に包まれた黒いものを持っている。


それが、証拠だ。


「何故そう思ったのか、教えてもらえませんか?‥‥‥隼人様」


泉さんが落ち着き払った様子で俺の言葉を待つ。


「お話します••••••場所を移しましょうか。泉さん」


話をするのであれば書斎が良いだろう。

泉さんと、後から付いてきた静葉の2人を伴って、円城さんの書斎に向かった。







「始まりは夕食前からだと思います」


俺は書斎で、円城さんの行動から話を始めた。


円城さんは朝と夕食前にある薬を内服していた。

夕食は18:30〜薬は18:15に内服する。


そのためには水が必要だが、それを用意していたのは当日に掃除を行っていた泉さんだ。


泉さんは内服用の水の中に即効性の睡眠薬‥‥‥それを混ぜて円城さんが飲むように差し向けた。

そして綾乃から話しがあると説明し、客間に案内する。そこで待っていた円城さんは薬の効果で眠ってしまった。


眠った円城さんに、黒いカバーをずれないように固定しながら上に掛ける。••••••細工の1つだ。あとは綾乃が部屋に入るまで鍵を閉めて待機をする。


事前に時間を指定して綾乃を客間に誘導する準備をしていた泉さんは、他にも準備を進めていた。

綾乃が部屋に入るタイミングで屋敷を停電させるために。


元々電気関係の資格を持っていた泉さんはこの屋敷の何処で、どのくらい電力を使用したら停電させる事ができると知ってたのであろう。

大きな屋敷とはいえ、屋敷内にある家電や、他に準備したものを最大限まで使用する事で負荷を増大させ、停電を意図的に起こす仕掛けを作った。

あとはタイマーを調整することでタイミングを合わせる。

だからこそ、使用していない部屋を含めて、屋敷内の電化製品が動いていた形跡があった。


ここまでは綾乃を犯人に仕立てあげるまでの下準備だ。


ここからは実行と逃走の経路だ。


男性用トイレから客間、客間の扉、ナイフにそれぞれ蓄光テープを貼る。

ナイフに貼ったものにはテグスなど、細くて張力の強い糸を繋げる。


停電を起こした際にナイフの位置と逃走経路を分かるようにするためだ。


そして準備を終えた泉さんは、円城さんの身体の上に重なるように横になり、その上から薄くて軽い黒いカバーを掛ける。

この2枚のカバーは目隠しの他に返り血を浴びない為にも役に立った。


あとは綾乃が入ってきたタイミングで停電が起きる。

まあ、多少のズレはあるかもしれないが客間の家電を自動、ないし手動で起こす事である程度は調整できる筈だ。


停電が起きたタイミングで円城さんをナイフで殺害。指紋が残らないように手袋でもしていた筈。

綾乃が混乱している隙に、円城さんの身体から離れる。


円城さんの遺体にはナイフとテープが残る。


暗闇の中で光るものがあれば、気にはなるだろう。綾乃がナイフを手に取った瞬間。手に持っていたテグスを引き、ナイフのテープを回収。

これで、ナイフに綾乃の痕跡が残る。


その時の光と、逃走用のテープの光を綾乃は見た。


その後、客間からトイレまでのテープの明かりを辿り、男性用トイレへ。使用したカバーとテグスを袋に纏め、トイレのタンクに隠す。

屋敷には男の方が少ないため、こちらの方が見つかりにくいと判断したのだろう。

タイミングを見て掃除を行い、処理することも可能だろう。

テープも屋敷内の明かりが点いていれば、目立ちはしない。回収は容易だ。


あとは明かりの復旧を待ち、トイレから客間に向かって俺達と合流。


客間には円城さんの遺体と、ナイフを持った綾乃。


状況から見ても、綾乃の犯行をまず疑われるだろうな。


その現場を確認した後、客間に貼った逃走用のテープを処理。その時の泉さんの動きを俺が目撃した。


俺が客間の外にあるテープに気が付かなければ、気にはしなかったと思う。


実行した後、綾乃が容疑者として警察に引き渡されれば良かったが、突然俺が適当な理由を付けて自供し始めた事でそれまでの計画を変更しなければならなくなった。


犯行には証拠が必要だが、実行していない俺にはそれが何処にあるのかすら分からない。


ならば、警察が来る前に屋敷の人間が見つけられる場所に移動させる必要がある。

それさえあれば、俺が綾乃を庇う事が出来るからな。







「だからこそ、泉さんがそれを持っていたんですよね」


「••••••••••••」


••••••泉さんにとって予想外だったのは、黒澤さんと池森さんが俺に協力的だった事だろう。


「泉さんは、本当は円城さんを殺したくはなかったんじゃないですか?」


「••••••••••••」


「少なくとも、円城さんは泉さんを大切にしていた筈ですから」


俺は泉さんに書斎で見つけた写真を手渡す。


「••••••これは!?」


「黒澤さんと池森さんから話を聞きました。貴女と円城さんの関係を」


写真見つめながら小さく震える泉さんに、俺は黒澤さんと池森さんから聞いた話しを端的に話し始めた。


••••••••••••

••••••

••••

••


「池森さん、お忙しい所ありがとうございま」


「どうかしましたか?新堂様。静葉さん?」


「単刀直入に聞きます。円城さんと泉さんの間に何かがあったんじゃないですか?」


婉曲の話の進め方をするより、素直に切り出すべきだと考えた俺は、円城さんの部屋で見つけた写真を差し出す。


「••••••良く撮れているね」


差し出した写真には、円城さんと泉さんの2人が写っていた。


「泉さんがここに来た時に撮影した写真だね。これを何処で?」


「円城さんの書斎です。机の隙間から見えていたので勝手に持ってきてしまいました。••••••••••机の上には円城さんと使用人の方々の集合写真がありましたが、これだけ別に保管されていたようです」


「大事なものだったのかなあ••••••」


「恐らく、そうでしょう」


俺は写真を裏返す。

そこには一言。


『君達に私の半分を』


「••••••••••••遺言のつもりだったのかなあ」


「••••••••••••」


「新堂様はALSって、知っていますか?」


「••••••聞いた事はあります」


スマートフォンで調べれば直ぐに分かるけどねぇ、と前置きをしながら言葉を続ける。 


「筋萎縮性側索硬化症••••••円城様はね、不治の病に侵されていたのよ」


ALS••••••筋萎縮性側索硬化症は、数年単位で進行する病気。


徐々に、全身の筋肉の機能が低下するとの事。

動く筋肉どころか、呼吸の為の筋肉すら••••••


数年前に発覚したらしい。

今の所は生活に問題はないが、いずれ支障となる事が出てくるだろう。

朝夕2回、食前に専用の薬を内服していたそうだが、それでも進行を僅かに遅らせる効果しかないらしい。


元看護師の池森さんには話していたらしいが、他の使用人には伝えていなかったそうだ。


「••••••何か考えがあったのかもしれないけど、本人が決めた事だから、それ以上は何も言えなかったなあ」


と池森さんは話していた。


ふと、そこで静葉に顔を向ける。

優しい表情で言葉を紡ぐ。


「泉さんね、ここ1年くらい精神的に落ち着かない事があったみたいでさ。眠れない事も多いようだから医者に見てもらうように勧めたんだよね」


「3ヶ月前くらいから少し落ち着いた様で、私も嬉しかったんだけどさ••••••」


「深くは言わないけど••••••最近具合が悪そうだったでしょ?立ちくらみとか、吐いたりとか。ご飯も食べない時も••••••••••••」


「••••••••••••ああ、そうなんですね」


静葉は得心がいったように小さく頷く。


「••••••••••••」


俺もなんとなく分かったような気がする。

写真の裏にも書いてあったしな••••••


「••••••黒澤さんにも、話を聞いておいた方がいいかもしれませんね」


池森さんは連絡用のスマートフォンを使い、黒澤さんに連絡を入れていた。


「••••••新堂様。申し訳ありませんが、もう一度書斎の方へ向かって貰っても宜しいでしょうか?••••••黒澤さんが待っているので」


「ありがとうございます••••••」


「••••••泉さんに、宜しくね」







「池森さんから聞きました。円城様の事ですね」


「はい、その事についてお話を聞きたいのです」


「••••••円城様の噂については、ご存知ですね?」


「••••••はい」


「あれは事実です。もう20年も前になりますが••••••」


黒澤さんの話によると、若かりし頃の円城さんは女癖が悪かったらしい。


噂以上に••••••


今は亡き、円城さんの父親や黒澤さんも咎めていた事があったそうだ。


だが、ある時。1人の家政婦と関係をもった後、妊娠が発覚した。


若い円城さんは、特段気にも留めていなかったそうだが、最悪な結果を迎えてしまった。


その家政婦が、自殺した。


遺書はないものの、当時、仲の良かった家政婦にはそれに近い言葉を遺していたそうだ。


『あの方の迷惑にはなりたくないから』


と。


その言葉を聞いた数日後、睡眠薬とアルコールを多量に摂取した形跡を残し、自室で発見された。


睡眠薬は、その家政婦が妊娠の発覚前から内服していたものらしい。


••••••心労になるような事があったのだろう、と容易に想像が付いたそうだ。


家政婦の自殺は波風をたてずに処理された。

しかし、自殺の理由が自分にある事と、仲の良かった家政婦が聞いた最期の言葉が、円城さんを変えたそうだ。

黒澤さんから見ても、その後の円城さんは危うい状態だったらしい。


『私が殺してしまった』


と。黒澤さんに話していたそうだ。


それからは以前の円城さんとは思えない程、真面目に生活を送っていた。


••••••自分の軽率な行為で、2人を死に追いやってしまった事を後悔したのだろう


『私のような人間は、私の代で終わらせるべきだな••••••』


円城さんは現在に至るまで、結婚はおろか、特定の女性と付き合う事もしなかったそうだ。


「泉さんは、そんな円城様に惹かれている節がありました。••••••危険な程に」


円城家は昔から児童養護施設を支援しており、そこでは施設を出る子ども達の就労支援を行っているとのこと。


円城さんは家政婦の件の後、罪滅ぼしの為なのか、まとまった休みを利用し、養護施設を訪れては子どもたちの世話や援助をしていた。


その際に幼かった泉さんと出会ったそうだ。


泉さんは世話になった円城さんを覚えており、家政婦学校を卒業した後、円城家に務め始める。


元々要領の良かった泉さんは仕事をどんどん覚え、円城さんからの信頼を得るとともに、そばで働くことが増えた。


養護施設で、一目見た時から惹かれていたのだろう。


ある時、酒に酔った円城さんに泉さんが迫り、そのまま肉体関係を持った。


たまたま、その現場を目撃した家政婦から池森さんが聞いたそうだ。


円城さんの気持ちも、泉さんの気持ちも分かる池森さんはそのまま他言せず、事の次第を見守っていた。


ただ、最近になって池森さんに心境の変化があったようで、この話を聞いたとのこと。


黒澤さんもその時の池森さんの様子を見て、泉さんに起こった事を初めて理解した。


その事について円城さん本人へ確認したが、円城さんは驚きながらも、覚悟を決めた様子で黒澤さんに話していた。


『泉さんのような女性は私のような人間の近くにいてはいけない。••••••こうなった以上は自分で片をつけるさ。••••••その後は、頼んだよ』


黒澤さんは、円城さんが何かをすると分かっていたが、止める事は出来ないと悟ったそうだ。



••

••••

••••••

••••••••••••



「円城様が、病に••••••」


「円城様は長くは生きられない身体でした。そして泉さん••••••」


呆然としている泉さんに、静葉が言葉を掛ける。


「円城様の子どもを••••••妊娠しているんですよね」


「••••••••••••はい」


泉さんが力なく項垂うなだれる。


••••••円城さんの想いを、理解出来てしまったのだろう。


「円城様の過去の話は知っていました。それでも私は••••••」







養護施設に来ていた円城さんに出会った時から何かを感じていたらしい。


仕事の合間を縫ってやってくる円城さんに関わりを持つ中で、その気持ちが大きくなる事を自覚したらしい。


学校に通う年齢になってから、円城家の援助を受けながら家政婦学校に通い、卒業してからは円城家に勤め始めた。同時に屋敷の管理に関わる為にも色々と資格を取ったらしい。電気関係の資格もその時に取得したそうだ。

••••••少しでも、円城さんに気に入られるように。


円城さんの近くで働く内に、円城さんが女性に深く関わらないようにしている事が分かった。

池森さんからその理由について教えてもらったらしい。

まあ、池森さんもはっきりと伝えた訳ではなかったが、聡明な泉さんは気付いた。


円城さんの気持ちも分かるが、それ以上に自分の気持ちが抑えられなくなっていた。


ある時、円城さんに相談を持ちかける体で、お酒に誘いつつ円城さんに迫ったそうだ。


円城さんも、長い間そういった事を断っていた反動もあったのだろう。

駄目だと分かっていても、自分を慕ってくれている泉さんに手を出さざるを得なかった。


••••••泉さんも、限界だったらしい。

円城さんも、それが分かっていたのではないか。


それが、3ヶ月前の話。


幸か不幸か、その時の過ちで新たな命を宿してしまったそうだ。


円城さんとの子どもをどうしようかと悩んでいる時、円城さんの言葉を聞いてしまった。


『泉さんのような女性は、私のような人間の近くにいてはいけない•••••••••••••』


その一言を聞いた、泉さんは過去の家政婦の話を思い出してしまった。


どうして自分の気持ちを分かってくれないのか。

捨てられてしまうのではないか。

子どもが、いるのに。


•••自分でも抑えられなくなってしまったらしい。


理解されていない悲しみや、捨てられたくない気持ちと、身に宿る命を失いたくない気持ちがないまぜになり、円城さんへの殺意に至ったそうだ。


関係を持つ前から精神が安定していなかったことも要因だろう。普通なら考えられない思考に陥ってしまった。


研修の話しと、綾乃が来る事を聞いてから円城さんの殺害の計画を立てたそうだ。


殺害当日も、円城さんは普段と変わらないようであった。泉さんの言葉にも、疑うことなく素直に従ってくれたそうだ。


••••••淡々と殺害に至る事が出来てしまった。


感情に任せた計画であったため、粗はあったが、黒澤さんも池森さんとも付き合いが長いため、決定的な状況を作れば否定はしないだろうと考えた。


しかし泉さんは、2人が予想以上に心配してくれていた事に気が付けなかった。


この状況に陥るまでは円城さんへの激情が残っていたらしいが、俺の話しと写真を目にしてしまい、円城さんの気持ちを理解した。







「••••••円城様••••••いえ、私••••••耐える事が出来なかった•••••••••••」


だからこそ、もう何も出来ない。


「警察の方々が島に来たら全てを話して自首します。••••••私はともかく••••••••••••この子••••••円城様の子どもだけは••••••産んであげたいのです」


それ以上、口を開かなかった。

自分のお腹を見つめるように俯く泉さんの顔から、静かに涙が流れていた。







翌日の朝、島にやってきた警察に泉さんは自首をした。


その際に円城さんの子を身籠みごもっている事も伝えたらしい。

黒澤さんや池森さんは円城さんと泉さんの事について証言していた。

••••••警察の方も事情は察してくれたようだ。


容疑の晴れた綾乃は、俺と静葉と一緒に屋敷を後にした。

研修をする必要がなくなったからな。


静葉は霧崎の家に戻った後は、再び別の屋敷に研修に行くそうだ。そこは草野さんと縁の深い場所だから心配はいらないそうだ。

そこには、静葉が信頼する人が勤めているらしい。


『一見頼りなさそうな人なのですが•••••••本当は凄く強い人なんですよ』


と、優しい表情で語っていた。

俺達と離れた後も、良い人に出会う事が出来たんだな、と素直に嬉しい気持ちになった。


事件の後、警察が円城家を調査した際に、円城さんの遺言も見つかったそうだ。

内容については詳細は聞かなかったが、静葉からは


『泉さんの処遇には温情が掛けられるようです』

と聞いた。


••••••想像だが、泉さんをかばう内容が遺されていたのだろう。

大変かもしれないが、母子ともに平穏な日々を送る事が出来るようになればいいが••••••







そして、全てが解決した現在。

俺と綾乃は早朝にも関わらず、霧崎探偵事務所にいた。


今日は珍しく、何も依頼は入っていない。

••••••いや、入っていたのかもしれないが、綾乃が全て処理していた。


俺には仕事用のPCを触らせてくれなかったから詳細は分からない。


••••••まあ、休みを作ってくれたのは非常に助かるが。


ソファに座る俺の前には綾乃が座っている。


円城家から帰ってきてから、怖い程大人しい。

話しかければいつものように返事はしてくれるが、それ以上は来ない。


ひっついてすらこない。


(円城さんの件を引きずっているのか?)


そんな事を考えていた俺に、綾乃は静かに口を開いた。


「••••••隼人。今後について話しがある」




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