第32話 ありがとうアリシア!
金貨3枚を穴の中に流し込む。
『期間限定! ★★★★★無限収納! ★★★★分身追加ガチャ! なお期間限定スキルは排出確率が高く設定されています。現在10000枚分入金中です。10連を引きますか』という文字が現れる。
俺はコクリと頷く。
穴からポコっと最初の10枚が出てくる。この前のように金に光ったりはしていない。
この7日間毎日10連はしていたが金色に輝くことは無かった。
だから光らないと期待はできないということ……★★★が1枚か2枚ってとこだろう。
ということで何も期待せずに1枚目を開く、はいはい★ね。
あと9999枚あるんだペースアップしないと夜が明けるぞ。
2枚目を開いた時、目に飛び込んできたのは★★★★……そのまま3枚目を見ようとした手を止め一つ戻る。
「ええええええ!!」
あまりにも不意打ちで変な声が出てしまった。もう一度みるが確かに★★★★!!
まさか分身? 役に立たない分身か? 期間限定ででる確率が高くなってるらしいが、分身以外でお願いします!
視線をそっと下の方にずらしていくと……
★★★★1回限りの復活と書かれている。
グッ! と拳を握りしめ喜びを噛み締める。
きた! きた! やったー!! これ大当たりだよ!! 騙されて死んだ所為でこれ無くなってたんだよね……これで1回死んでも大丈夫!!
その後は無心でひたすら紙を取り出しては見る。取り出しては見るを繰り返す。偶に金に光って★★★★が出るといった感じ。
もう★はいらないし、★★もいならないやつが多い。
この辺ぼちぼちなんとかして欲しいよ。ほんと役に立たないしかさばるし……
要らない紙は口の中に放り込む。味もなにもしないけどゴミで捨てるよりはマシ。まだ腹も膨れるし……
ただ枚数が多すぎる……多分8000枚から9000枚のゴミが出てくるんだ。期間限定★★★★★が出ればもう何もいらない。次の為に取っておいても良いかもしれない。
500枚を過ぎた頃……金色に輝く!穴!!キタキタキタキタ!!!
★★★★!!キタキタ!! 早い早い!! 早くも★★★★2枚目キタ!!
……あ……不意に何故か頭が冷静になる。
そりゃ金貨3枚ぶち込んでるんだ。★★★★の10枚20枚引けなきゃおかしいんだ。引けて当たり前。
さあ紙を見よう……あと9500枚はある。こんなところでもたもたしちゃダメ……
心を無にして紙を見よう。
一枚目……★★★★★
うん★★★★★だな。★★★★★か……
両手に力が入り、身体全身に力が入り言葉にならない声が漏れる。
「……ックゥゥゥ!!」
これで今回の紙は終わり! もう引かなくてもいい!! 終戦だ!! 終戦!! 俺と穴との戦いは終戦を迎えた!!
さあ★★★★★無限収納、君はどんな能力なんだい!!
★の下にある能力名を見る。
『★★★★★絶対防御』と書いてあり、能力説明には全てを遮断する光の盾と書かれている。
……知ってます。俺この能力知ってます……
そのまま穴に2枚の絶対防御を入れると絶対防御+になる。
あーーダブったかぁ!! まあいい。大丈夫。まだ慌てる枚数じゃない。9500枚だ。9500枚ある。引ける。必ず引けるはず。自分を信じろ!
残り5000枚……
残り3000枚……
残り1000枚……
東の空が白くなり始めている……
残り100枚
そして最後の10連……
ま、まさか……
穴の前に立つと文字が現れる。
『期間限定! ★★★★★無限収納! ★★★★分身追加ガチャ! なお期間限定スキルは排出確率が高く設定されています』
なるほど排出確率が高くなっているのか……紙を引いてる間に期間限定が終わったのかとすら思ってた。
鑑定眼と念じる。
ウェブ・ステイ
Lv65
HP2000
MP1000
力S+
頑丈S
素早S
魔力S
魅力S
運A
スキル:★★★★★絶対防御+・★★★★悪食++・千里眼++・死者蘇生(仮)+・瞬間移動++・魔法反射+・1回限りの復活・分身++★★★光属性付与(上)鑑定眼(特)闇属性付与(上)審美眼(上)魔眼(上)重力制御(中)★★火属性付与(上)水属性付与(特)風属性付与(特)土属性付与(上)雷属性付与(上)氷属性付与(上)★猫目(特)
強化:★★★運強化(上)高速機転(上)★★第6感強化(上)反射神経強化(上)★筋力強化(特)体力強化(特)動体視力強化(特)瞬発力強化(特)魔力強化(特)魅力強化(特)聴力強化(特)視力強化(特)嗅覚強化(特)味覚強化(特)経験値アップ(特)
耐性:★★毒耐性(特)出血耐性(特)呪い耐性(特)麻痺耐性(特)石化耐性(上)魅了耐性(上)
???:天国への階段
これが結果……金貨3枚の結果……10000枚の結果……
★★★★★は1枚★★★★は4枚
はぁ……胸の奥にどよーんとした塊が現れたような感覚がある……もうダメ……もう無理……もう止めよう……
瞬間移動……家……
「……おはようございます。随分と今日は早いんですね……」
アリシアが目を擦りながら起き上がる。
……期間限定が明日で終わる……アリシアのことだからお金はまだあるはず……あるに違いない。
「……アリシア……お願いがある……」
「なんですか?」
「ま、前借りを……正当な報酬ってやつの前借りをお願いします!! アリシア様!!」
俺がそういうときょとんとするアリシア。
「引けなかった……いや……★★★★★は引けた。引けてるんだ!! 金貨1枚!! 金貨1枚あれば次は引ける!! 期間限定なんだ!!明日にはその期間が終わってしまう!! 今日しかないんだ!!今このいい波が来てる今日しか!!」
「……このお金は……新しい家を探そうと思ってたお金です……未来の旦那様をずっと外で寝かせる訳にはいかないと思って……」
そう言ってアリシアはテーブルの上に金貨1枚を置く。
「このお金……使えますか?」
「すまない! ありがとうアリシア!!」
俺がそう言うとアリシアはえ?というような顔をする。そんなアリシアを無視して、テーブルの上の金貨1枚を握りしめ穴に瞬間移動をする。
ありがとうアリシア!! これが最後の勝負だ!!




