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第25話 ボロは着てても心は錦?

「それじゃ早速、ギルドに行ってクエストを……」

「何言ってるんですか?」

 アリシアは真顔で俺にそう言った。


「今からアリステル家御用達の仕立て屋に行ってウェブさんの服を仕立てて貰います。まさかそんな格好でお父様とお会いになるおつもりだったのですか?」


 そういって俺に冷ややかな視線を浴びせるアリシア。


「……いや……さっきギルドでクエスト受注してからって言っただろ? ほらボロは着てても心は錦だし……」


「そんな格好でお父様と会おうとするんなら私、ギルドでクエスト受けてきませんよ?」

「……な、なんだと……」


「クエストを受けてこないって言ったんです。服を仕立てないとクエストは受けません」


 ……そ、そんな時間はない……が……アリシアがいないとクエストを受けられないのも事実……くそ……仕方ない……


「……服を仕立てたら、ギルドでクエスト受けてくれるんだな?」

「ええ。受けますよ報酬だって全部渡しますよ」


 服を作ったらすぐに瞬間移動してギルドにいってクエストを受けたら10連分ぐらいは稼げるか……今ここでごねて、アリシアの機嫌を損ねる方が愚策。


 ということで1時間程歩く。名門貴族御用達の仕立て屋なんぞいったこともないから瞬間移動もできない。歩いて行くしかない。


 立派な店構えをした建物が現れ、当然というような感じでアリシアが入ってく。

「お久ぶりです。アリシアお嬢様、今日は何用でしょうか?」


 燕尾服をきたピンと整ったヒゲの紳士がアリシアが店に入るなり話しかけている。


「今日はこの方の服を仕立てに参りました。今日の夕方までには仕立てて貰いたいのですが」

 アリシアがそう言うと、目を細めて俺のことをみるヒゲ紳士。


「夕方ですか……それは急がなければなりませんね……どうぞこちらに」

 ヒゲの紳士に案内され、店の中に入っていくと女性もののドレスや燕尾服などがハンガーにかけられ並んでいる。


「なんでもいいんで、そこにあるやつにしてください! 俺には時間がないんで!」


 俺がそう言うとヒゲ紳士はアリシアの顔をみる。アリシアは首を横に振り「お父様の前に出しても恥ずかしくないものを」とヒゲ紳士に声を掛ける。


「なるほどグエン様にですか……」

 ヒゲ紳士は難しい顔をして呟く。


 そしてアリシアは得意げな顔して俺にこう言った。

「私が良いって言う服じゃないとクエスト受けませんからね!!」

「……分かりました……」


 ヒゲ紳士が持ってきた服を俺の前に合わせてアリシアに見せている。アリシアは首を横に振っている。俺にはさっぱりその違いがわからない。


「あのぉアリシアさんそろそろギルドの方に行かないと……」


「あの技が使えるでしょ? そんなに慌てる必要ありません。服選びの方が重要です。あのお父様に認められなきゃならないんですよ?」


「……はい……」


 ヒゲ紳士が数十着合わせ、やっとのことでアリシアが首を縦に振る。ヒゲ紳士はそれを見ると、俺の体を採寸し、それが終わるとアリシアにこう言った。

「夕方までにこれで仕立てておきます」

「ありがとう」

アリシアが礼ををいうとヒゲ紳士は店の奥に入っていく。


 終わったーーーー!! 早く!! 早く!! 俺は食い気味にアリシアに話しかける。

「アリシアさん!! 分かってますよね?!!」

「分かってますよ……じゃあギルドに行きましょう」


 アリシアを抱き上げると俺はやっと瞬間移動でギルドに向かう事ができた。

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新作を書いております。ガチャ廃人は出てきませんが興味のある方はご一読をお願いします!

ダンジョンに置き去りにされた荷物持ち、実は最強の禁忌魔術の天才的な才能があり、僅か1年で極め無双する。
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