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第22話 優しさ

「じゃあ寝るか……」

「はい!」


 ……


「はいじゃないが!! 男と女が一つ屋根の下で寝ちゃだめだろ!」

「って言っても私、お父様やお母様、ディアゴに内緒で出てきちゃってるので家に帰るわけには行かないんですよ……」


「分かったよ。アリシアさんはこの部屋で寝ていいから。俺が外で寝るから」


 俺がそう言うとアリシアさんは顔を赤くさせてこういった

「……ウェブさん優しいんですね……」


「ここはアリシアさんの家にみたいにフカフカのベッドもないし、毛布に包まって床で寝るだけだぞ?」


「いいえ! それでも良いんです」

「それじゃ、俺は外で寝るから」

「はい。また明日」


 ということでちょっと格好つけて外で寝ることになった俺。アリシアさんになにかあってパーティ組めなくなったら大事だから。


 明日はアリシアさんにギルド行ってもらってクエストを取ってきてもらって一杯稼いで貰うんだから、外で寝るぐらいお茶の子さいさい。


 と言う間にウトウトし始め、そのまま眠りについた。


 ――翌朝


 部屋に入るとすでに起きてちょこんと座っているアリシアの姿がある。

「おはよう」

「おはようございます。今日は何をなされるんですか?」


「ギルドに行ってクエストを受けようと思ってる」

「私もご一緒して良いんですよね?……」

「勿論! っていうか俺たちはパーティだ! アリシアさんとパーティを組んだだからさ!」

 俺はアリシアさんに親指を立てて見せる。


「……」

 ちょっと不服そうな顔をするアリシアさん


「パーティを組んだんだったらさんづけはやめてアリシアとお呼び下さい」

「分かったよ。アリシア。それじゃギルドに行こうか」

「はい!」


 ということでアリシアを抱き上げる。


 不意うちで抱き上げたものだから真っ赤な顔をするアリシア。そして瞬間移動と念じる。


「す、すごい……ほんとに一瞬で場所が……」

 驚きの声を上げるアリシア。


 ギルド出入り口の前にアリシア抱いて立つ俺は、そっと降ろす。


「今度は女連れで現れたぞ……」

「しかもすげー美人だぞ?」

「なんだあいつ……」

 ザワザワとギルドの出入り口で話しをしている声が聞こえる。まあ俺達に聞こえないように言ってるつもりなのだろうが俺の聴覚は強化されてるから丸聞こえ。


「それじゃアリシア、パーティでクエストを受けて来て。報酬は銅貨30枚以上で」

「分かりました!」


 するとものの5分で帰ってくるアリシア。

「受けてきましたよ。報酬は銅貨35枚です」

「ありがとう。それでクエストはどこ?」


 アリシアからクエストの概要を書いた紙を受け取る。この近くの村にゴブリンが出現するようになったらしい。

「んじゃ行こうか」

「はい!」


 ということでまたアリシアを抱き上げる。


 場面は変わり近くの村になる。

「すごい力ですね……」

「うん。でも一度行った場所以外にはいけないんだ」


 そんなことを喋りながら歩くこと数分。


「ここか……」

 ゴブリンが住み着いたという穴蔵が現れる。


 銅貨35枚ぐらいの報酬だから少数のゴブリン、まあ1匹か2匹ぐらいゴブリンがいる程度だろう。


 そのままズカズカと穴蔵自体も対して深いものではなく、数メートル程進むと、緑色の体をした5才児ぐらいの大きさのモンスター、ゴブリンが一匹いた。

「あれがゴブリンですか……」


「うん。雑魚中の雑魚」


 俺はそう言うと真っ直ぐゴブリンに近づく。それに気がついたゴブリンは手にナイフを持って俺に突っ込んでくる。


 腹にナイフが当たる感触を覚える。


 ゴブリンは困惑しているような顔をする。それもそのはず、ナイフは俺の腹の皮膚を裂くことができずにその場でプルプルと止まっている。


 俺はそのままゴブリンの横っ面を叩くとバチーンという音とともに、ゴブリンは壁に張り付ついた。


「アリシア!! 行くぞ!」

 俺はそう言うとアリシアを抱き上げ、そのまま瞬間移動。そしてギルドの受付前に立つ。


「アリシア分かってるよな? 報酬は全部俺に渡す」

 コクリと頷くアリシア。


 数分後、銅貨35枚が入った袋を持って現れるアリシア。


 ……11回だ。これで11回引ける……


 するとグーッと腹の虫鳴る音が聞こえる。


 アリシアは赤面し顔を隠している。


「ご、ごめんなさい……朝ごはん何もなくて……」


 ……俺は手に持った袋を見つめる。そして……銅貨5枚をアリシアに渡すと穴に瞬間移動をした。


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新作を書いております。ガチャ廃人は出てきませんが興味のある方はご一読をお願いします!

ダンジョンに置き去りにされた荷物持ち、実は最強の禁忌魔術の天才的な才能があり、僅か1年で極め無双する。
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