第38話「三つ目の封印石」
第38話「三つ目の封印石」
翌日の朝。
蓮たちは、三つ目の封印石がある場所へ向かっていた。
湊が地図を確認する。
「この先にある古い洞窟だよ」
隼人が周囲を見渡す。
「……静かすぎる」
黒川も足を止めた。
「妖気がある」
蓮が天照の柄に手をかける。
「獄牙か?」
「分からない」
四人は警戒しながら洞窟へ入った。
奥へ進むと、開けた場所に出た。
中央には大きな石碑。
そして、その前に――
黒い封印石が置かれていた。
「見つけた!」
湊が駆け寄ろうとする。
しかし、蓮が腕を掴んだ。
「待て」
「え?」
「誰かいる」
その瞬間。
奥から足音が響いた。
コツ……コツ……。
暗闇から獄牙が姿を現す。
「やはり来たか」
蓮が天照を抜く。
「獄牙……!」
獄牙は封印石の前に立つ。
「この石は俺がもらう」
隼人が刀を抜いた。
「今度は逃がさない」
獄牙が笑う。
「前よりは強くなったようだな」
蓮が一歩前へ出る。
「今度こそ勝つ」
「ならば来い」
蓮が走る。
ガキィン!
天照と獄牙の爪がぶつかった。
蓮はすぐに横へ動く。
「はあっ!」
斬撃を繰り出す。
獄牙は腕で受け止める。
ザンッ!
傷が入った。
「……!」
獄牙が後退する。
隼人が追撃する。
「今だ!」
二人が左右から攻める。
獄牙は二人の攻撃をかわしながら、封印石へ近づいていく。
「させるか!」
黒川が札を放つ。
「封!」
札が獄牙の腕に張り付く。
獄牙の動きが止まった。
蓮が踏み込む。
「これで!」
天照を振り下ろす。
しかし――
獄牙の身体から黒い妖気が噴き出した。
「甘い!」
バキッ!
札が破壊される。
獄牙の拳が蓮を捉える。
「ぐっ!」
蓮が吹き飛ばされる。
「蓮!」
隼人が獄牙へ斬りかかる。
獄牙はそれを受け止める。
「お前もだ」
「……!」
獄牙が隼人を弾き飛ばす。
その隙に、獄牙が封印石へ手を伸ばした。
だが――
封印石が突然、強い光を放った。
「何……?」
獄牙の手が弾かれる。
「ぐあっ!」
獄牙が後退する。
蓮も天照を見る。
刀身が同じように光っていた。
「まただ……」
湊が気づく。
「封印石が天照に反応してる!」
獄牙は封印石と天照を睨む。
「……やはり、その刀が鍵か」
蓮が構える。
「鍵?」
「まだ何も知らないようだな」
獄牙は一歩下がる。
「だが、いずれ分かる」
黒い妖気が周囲を覆う。
「その時、お前は選ばなければならない」
「何を?」
獄牙は答えなかった。
そのまま黒い煙となって姿を消す。
蓮は追おうとする。
「待て!」
しかし、もう獄牙の姿はなかった。
湊が封印石を見る。
「……獄牙は奪えなかった」
黒川が頷く。
「今回は守れた」
隼人が石碑へ近づく。
そこには新しい文字が浮かび上がっていた。
「……見ろ」
四人が石碑を見る。
そこには、こう刻まれていた。
『三つの石、揃いし時、扉は開く』
蓮が眉をひそめる。
「扉……?」
黒川は石碑を見つめる。
「まだ、何か隠されている」
三つ目の封印石を手に入れた。
だが同時に、新たな謎が生まれた。
第38話 完




