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妖怪大戦記  作者: 湯けむり作家
第2章「封印石争奪戦」
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第25話「巨妖」

山道に立つ巨大な妖怪。


蓮は天照を構えた。


「お前……何者だ?」


「我が名は、獄牙」


獄牙は地面に置かれた二つの封印石を見る。


「それを渡せ」


「断る!」


蓮が先に斬りかかる。


ガキィン!


天照が獄牙の腕に当たる。


しかし、傷は浅い。


「硬い……!」


獄牙が腕を振る。


「遅い」


ドンッ!


蓮の身体が吹き飛ばされる。


「蓮!」


湊が駆け寄る。


「大丈夫か?」


「……大丈夫」


蓮は立ち上がる。


その間に、獄牙が封印石へ近づく。


「させるか!」


黒川が札を放つ。


「封!」


札が獄牙の腕に張り付く。


動きが止まった。


「蓮!」


「分かってる!」


蓮が走り出す。


天照を振り抜く。


「はあっ!」


ザンッ!


今度は獄牙の肩を斬った。


「……!」


獄牙が初めて目を細める。


「その刀……」


「天照だ!」


獄牙が天照を睨む。


「その刀を持つ者が、再び現れたか……」


「どういう意味だ!」


獄牙は答えない。


身体から黒い妖気を噴き出す。


バキッ!


札が破られた。


「なっ……!」


獄牙が黒川へ腕を振る。


「黒川!」


黒川が吹き飛ばされる。


その隙に獄牙は二つの封印石へ手を伸ばした。


「渡さない!」


蓮が斬りかかる。


獄牙は二つの封印石を掴む。


「これで……!」


「させるか!」


蓮の天照が獄牙の腕を弾いた。


獄牙の手から、もう一つの封印石が落ちる。


黒川がすぐに拾い上げる。


「一つは渡さん!」


獄牙は奪った封印石を見る。


そして、残った一つを見る。


「……一つで十分だ」


「何?」


獄牙は笑う。


「残りもいずれ手に入れる」


黒い妖気が獄牙を包む。


「待て!」


蓮が追おうとする。


しかし、獄牙の姿は完全に消えた。


蓮は立ち止まる。


「……一つ奪われた」


黒川が手元の封印石を見る。


「だが、一つは守れた」


湊が石碑を見る。


「これで、獄牙が持っているのは一つ。俺たちが持っているのは一つ……」


蓮は頷く。


「残りがどこにあるのかも分からない」


黒川は険しい表情を浮かべる。


「そして獄牙は、必ず残りを探す」


蓮は天照を握りしめた。


「だったら、俺たちも先に見つける」


三人は石碑を見つめる。


封印石を巡る戦いは、始まったばかりだった。


第25話 完

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