騎士がつきました
なんとーお気に入り登録してくれている方が三人もいました(=´∀`)人(´∀`=)
自分が作った作品がお気に入り登録されるなんて(>_<)
嬉しいです!
息が整えられるとガシッとジークに肩を掴まれた。
「な、なに?」
なんだろう…嫌な予感がする。
「ここに住むって事でいいんだよな?」
あら、いい笑顔。例えるなら有無を言わさぬ笑顔だ。この時のフィオナの顔は引き攣っていただろう。
とりあえず、首を縦に振る。
ここで、勘違いしないで欲しい。決して本意ではないのだ。縦に振らないと、このジークの手が次は何をするか分からないのだ。
この時、フィオナは気づかなかったんだ。もっと深く考えずに頷いてしまった後悔と、こちらをギラギラの目で見つめている女の人の事を…
ジークの顔が綻び、パチンッと指を鳴らした途端。フィオナは何者かに連れていかれた。
なんとも情けない声で叫びながら。
長い廊下を2.3回曲がって、大きな部屋に入った。
大きな部屋で待ち受けていたのは、煌びやかなドレス達…
フィオナが唖然と眺めていると、キリッとした声色が聞こえた。
「フィオナ様、どんなドレスがお好きですか?」
フィオナに声をかけて来たのは、短い白髪に黒の髪の束をメッシュみたいにしていて黄緑の瞳が印象的なぱっと見20代前半の男性だった。
「私は、あまりドレスは…」
ドレスなんて着た事なんてありません‼所がフィオナの発言を簡単にスルー
「これなんて以下がですか?」
そう、満面の笑みでフィオナに見せてくれたのは、淡い青色に黄緑が薄く柄に塗っている少しスラリとシルエットが分かりやすい、胸元から肩が空いている大人っぽいデザインのドレスだった。
「いや、こうゆう感じのはちょっと…」
フィオナは遠慮しますと右から左に流した。
すると、次に出て来たのは、淡いピンクのふわっとしたドレスで、レースとフリルとリボンがふんだんに使われている。
絶対に嫌だ。これだけは着たくない‼
フィオナはそう告げた。
結局は最初に出てきた淡い青色のスラリとしたシルエットのドレスになった。しかし、先程、陛下に付けられたキスマークを隠すために白の絹のシンプルなレースがついたストールを羽織ることにした。
着るのは強制だ。男の人に着替えさせられるのは…と言ったが、なんと、女性だった!とてつもなく美形ですね!
しかし、女性なのに何故騎士服を着ているのだろうか…フィオナは聞いて見た。
「あの~、何故騎士服を召されているのですか?」
美形の女性は、少し驚いたのか無言だった。少し、変な事を聞いてしまっただろうか…と、戸惑っていると美形の女性さんが静かに礼をとり、私に笑顔を向けた。
「失礼しました…フィオナ様。自己紹介が遅れましたね。私はテル・ミランダ あなた様の護衛に付かせていただきます。女騎士です。どうぞ、お見知りおきを…
」
か、かっこいー!騎士って初めて見た。
綺麗な礼をされ、少し興奮気味になってしまった。
「よ、よろしくお願いします。テルさん」
なるべく綺麗なお辞儀をした。
けれども、困った顔をしているテルさんが口を開いた。
「フィオナ様、私のような下級の人間に『さん』など不要です…」
フィオナは、テルさんの言った下級と言う言葉に胸が痛んだ。
5年前と同じで、まだそんな上下関係があるのか、と。
「では、テル。自分が下級の人間だと言うのをやめて。私は上下関係が嫌いなの、私の事もフィオナでいい。」
テルは困惑したように頬を染めて呟いた。
「いえ、私がフィオナ様と呼びたいのです。それに、今までそんな事を言われたことが無かったので、嬉しく思います。」
そこまで、言ったテルが何やら姿勢を正し膝をついて美しい顔をあげた。蒼い瞳はすごくわたしに真剣さを伝えてくれた。
「私、テル・ミランダ、フィオナ様だけに忠誠を誓い、この命に替えてもお守りいたします。」
「.........はい?」
えーっと、何がどうしてこうなった?
「テル、私ついさっき上下関係は嫌いと言ったわよね?」
「私がフィオナ様のお側に居たいだけです!」
へ、屁理屈だ!
フィオナは違う意味で膝をつきそうになった。
「ありがとう…テル。でも、テルが忠誠を誓っているのは陛下では?」
「ご冗談を、私、陛下って嫌いなんです。だって、この街は今は綺麗になりましたけど、5年前までは汚かったですもの。」
…わぉ。問題発言だな~聞けば、テルが大事にしていた桜の木がこの汚い街では、生きていけず枯れたせいだそうだ。
陛下に話して見たそうだが丁度、戦争をしていたため、とりいってもらえなかったそうだ。
…………な、なんて心が綺麗な人間なんだろう!
フィオナは涙した。そして、また嬉しくも思った。
感動に浸れているとフィオナは今、着替え中だったことに気が付いた。
テルもはっとしてフィオナの髪を弄り出した。
テルの雰囲気は最初に比べて穏やかで暖かい。
フィオナは鏡の前でニッコリと笑顔になった。
不意に、鏡を見てみると
髪はアップで巻かれていた。
「自分では、ないみたい。」
と、口に出してしまったが顔は死んでいるだろう。恥ずかしさと似合ってないと思いすぎて。
「さぁ、行きましょう。フィオナ様」
そう言って右手を差し出すテルは男性にエスコートされているみたいで戸惑ったが滑らかに目的地であろう所まで行けた。
途中、転びそうになったが、テルが助けてくれた。
うー。慣れないピンヒールはキツイ…
軽くフラフラしながら目的地であろう扉をテルに開けて貰った。
なんだろう…目がチカチカする。
扉の先には、色鮮やかなドレスを纏っている綺麗な女性。軽やかなメロディー。そして何より、部屋が広すぎる上に照明が太陽みたいに眩しいのだ。しかも、部屋全体が派手なのでフィオナの目には収まり切らない。
と、フィオナが絶句していると、急に音楽が止んだ。
コツコツとした音だけが部屋に響き渡り私の目の前で、その音は止んだ。音の正体はなんと、ジークだった。
正装姿のジークは大人っぽい色香を漂わせている。
なんか、やっぱり黒が似合っているなぁとか思ってしまう。
あ、と思い出し端っこに行かないと と、この場を離れようと右に曲がろうとした所、ジークに手をグイッと引っ張られジークの胸にトサッと体を預ける状態となった故、フィオナの行動は妨げられた。周りがキャーとか、黄色い声をあげている。
慌てて抗議しようとジークの方に顔をあげれば、ジークは片手で顔を隠して、あり得ない事を口にしたのだ。
「一曲踊ろう フィオナ」
ジークの思いもよらぬ言動に不本意ながらジークが片手で顔を隠している隙間から少し赤くなっている事に胸が苦しくなった。
この気持ちは何ーーーーーーー
…………はっ‼
私、今なに考えてた!?
1人でパニクっていると、頭上から声がした。
「ーーーフィオナ?」
ドキンッと胸が脈打つのが分かる。咄嗟にぶんぶんと顔を振りそれを見ていたジークに
「…どうした」
と微笑まれ、まるで花が綻ぶような気持ちになり自然と笑顔になってしまった事とこの笑顔で周りの男性客は心を射抜かれたのはフィオナだけが知らなかったーーー。
そして、踊っているジークとフィオナは絵画よりも美しかったそうだ。
この王宮でフィオナファンクラブが出来た事は言うまでもない。




