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第49話:鎖国と死なない魔王

「織田さまぁ……いい加減にしてくださいぃ! 私はもう死んでるんです! 幽霊なんです! なんで生身の貴方に、襟首を掴まれて正座させられなきゃいけないんですかぁ!」

日光の奥院。霊体となった家康は、相変わらず生身でピンピンしている100歳超えの信長にガシッと首根っこを掴まれていた。信長は家康幽霊の頭をパカパカ叩き、窓の外の水平線を睨みつけた。

「うるしゃあわ、家康! おみゃあが死んだくらいで、わしが引退すると思うか! この鎖国はおみゃあという神を閉じ込め、わしとおみゃあだけの世界を作るための最終兵器だがや。異国も神仏も俺の許可なく一歩も入れん!」

「ひぇぇ! 独占欲が強すぎる! 私は静かに成仏して、雲の上で鯛の天ぷらを食べたいだけなんですぅ!」

「だまっとれ! おみゃあは黄金のやしろで神を演じ続けろ。俺はその横で生ける魔王としてこの国を永遠に支配してやるわ。ええか、これがわしらの完成形だわ!」

信長は家康の霊を力任せに引き寄せ、不敵に笑った。死者である家康よりも生き続けている信長の方が遥かに不気味で全てを燃え尽くす様な殺気を放っていた。

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