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煌彩  作者: ヒラ
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28/31

28話

あれから数ヶ月、、ほぼ毎日の時間を一緒に過ごした。学校があっても、バイトが被らなくても、特に予定がなくても。遠距離になることへの不安はあったけど今の時間を大切にしようと考えてから今日まで悔いが残らないほど互いに身を寄せ合い残りのクリスマスや初詣、バレンタインなどのイベントを全力で楽しみきった。そんな冬も終盤に差し掛かりついに明日、菜摘の卒業式がやってくる。 

 僕は朝から菜摘に渡す花束を買いに出かけた。今頃菜摘は卒業式で式典が終わる頃だろう。僕が向かう頃には学位記が渡され終わりちょうど良いタイミングで会えるはずだ。

 僕は花束を買いプレゼントを持ち電車に乗って菜摘の大学へ向かった。着いた頃には大学生の集団が校門前に出てきて写真を撮り始めていて完璧な時間に到着することができた。

「菜摘!」

「優弥くん!来てくれたの!」

 元々卒業式が終わったら家で会おうって約束をしてたから菜摘はサプライズで来た僕の姿を見て驚いていた。

「卒業おめでとう。これ花束、どうしてもここで渡したくて」

「嬉しい。ありがとう」

 菜摘の目には涙が溜まっていた。

 花束は薔薇とアネモネの二種類だけ一番愛が伝えられる花で組んだ花束。

 一緒に写真を撮り、菜摘のお友達との写真撮影会も終わり落ち着いた頃菜摘が戻ってきた。


「優弥くん、話があるの」

「うん、どうしたの?」

 

 

「今日で私たち別れよ。私ね、結婚する人がいるの」

 

 

 突然だった。雷に打たれたような、奈落の底に突き落としてくるような、そんな言葉が菜摘の口から放たれている事実に困惑して聞き返してしまった。

「え、、なんて言ったの?今」

「私ね結婚する人がいるの」

 変わらなかった。何度聞き返しても。彼女の頬を伝って落ち続ける雫は一滴、二滴と止まらない。その間も彼女の視線は他に移ることなく僕の目だけを見ている。それはどうにも変えられない現実を叩きつけられてるようで、この空間の空気が薄くなっていくのを感じた。

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