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煌彩  作者: ヒラ
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17/31

17話

夏休みも終わり、学校が再開した。僕達はまたいつも通りの生活に戻り始める。学校に行き、バイトに向かい、休みの日はデートに行く。そんないつも通りの日常に。

 楽しい時間はあっという間で、去年の旅行に行ったくらいを境に僕の一日の体感速度は今もなお加速し続けている。とはいっても誕生日イベントや花火大会までの次から次へとやってくる楽しいイベントが一ヶ月ちょいほどのペースであったのが僕の体をそうさせたのは分かっていた。気づけば二年生も後半分。

 こんな感じで社会人まであっという間に来るのかなと考えたら怖くなって僕は考えるのをやめてはまた悩むを繰り返す。菜摘も二年生の時同じことを考えていたんだろうか、どこか寂しげな表情はそこからやってきているんだろうか、これも考えてはやめて気づいたらまた悩んでを繰り返す。最近考え事が多くなっている。外の気温が落ち着いてきて肌寒さを感じて家にいることが増えたからだろうか。こんな誰しも考えそうな悩みを誰かに相談しようとまでは思えず僕は携帯画面を開き菜摘のトーク画面へと指を走らせた。


 

 変わらない日々を繰り返し進み気づくと一年記念日はすぐそこまで迫っていた。

「優弥くん一年記念日もうすぐだね」

「早いね。菜摘どっか行きたいとこある?」

「んー、家で一緒にゆっくりしたい気持ちと折角だからどこか出かけたい気持ちも。半々かな」

「僕も同じなんだよね。それなら日中はどこか出かけて夜はどっちかの家で泊まり会しようよ!夜は色々買い込んでパーティーみたいにしてさ」

「いいね。すっごく楽しそう」

 


 一年記念日の今日、僕達の朝は早い。

 今日は東京の都心部まで電車で向かいお互いからお互いへプレゼントを買おうと決めて雑貨屋、服屋、アクセサリーショップとか、とにかく色々な店に行った。今回は二人で一緒に探しながら決める予定だったので持っているものと被ったりだとか趣味に合わないなどを心配する必要がなく二人とも気楽に色んな店舗を見て周った。

色々な店があるのは凄くいいことだけど、それだけ魅力的なのも増えるため僕達は決まるまでにかなりの時間を要した。特に雑貨屋は入ると沼だった。日常を繰り返していく中で必要な家具や便利グッズとか、今は買わないものでもいつかは欲しいなと思うものが沢山あり僕も菜摘も雑貨屋の沼に引きつられてしまっていた。

「今はお互い一人暮らしだけど、遠距離が落ち着いて一緒に住む時が来たらお互いの好きなものだけがある空間にしたいね」

 僕達はまだ買わないであろうソファやベッドの沈み具合や好きな質感を自由に語り合いそれだけでもかなりの時間が過ぎていった。

最終的に決めたのはお互いの家に置けてスペースもあまりとらないようなとても可愛らしいデザインだったマグカップ。

もう一つは服を見て周ってる時に「ペアルックの一つでもあると部屋でのワクワク感が増えそうだよね」と菜摘の提案により部屋着用でお互いの普段着る系統とはかけ離れた、けどカップルで着ると絵になるようなそんな可愛らしい服をお揃いで購入した。

 それとは別で、記念日のプレゼントを探しているときに服屋でハロウィンのキャンペーン中でコスプレ用品が売っていたから可愛らしいのを一つ買っといた。夜、菜摘に着てもらおう。僕はコッソリと心の中で決めた。

 ある程度のお店を周ったところで時刻を確認すると、午後一時が過ぎたところだった。僕も菜摘もお腹が空いてきていたのでご飯にしようと店を探した。結局決まった場所は都心部の飲食店ではなく一年記念日らしく思い出のある所で食べたいねと、付き合う前に初めて行ったラーメン屋に決めて僕達は駅の方向に足を向けた。

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